まだ思いは途切れず続いているスターリンク衛星。ああ、続いているのは私の好奇心なのだ。地上から550km天上を縦横無尽に走る薄い点々の銀河鉄道。余りにも美しいロマンまで含んで走り回る。あのD51に似たレールの音。汽笛が聞こえる。
この3日間は、2つのパターンがあった。夕方から2度ずつ見られる筈だった。
18日、午後7時13分。from NORTHWEST to WEST。10°、41°、10°
午後8時6分。from NORTHWEST to NORTHEAST。11°、29°、29°
19日、午後7時24分。from NORTHWEST to SOUTHWEST。11°、51°、51°
午後8時8分。from NORTHWEST to NORTH。11°、50°、50°
20日、午後7時36分。from NORTH to SOUTH。10°、26°、15°
午後8時8分。from NORTHWEST to WEST。10°、47°、47°
(午後7時36分→37分に変更)(午後8時8分→10分に変更)
18日は2回とも見る事が出来なかった。19日は8時8分から見る事が出来た。
20日は8時10分から見る事が出来た。
カインズの2階屋上駐車場から19日は遠くで雷の瞬きの中を突然に現われ、2分半はスマホの動画に収まった。空は晴れ、街灯などがなければもっとはっきりした銀河鉄道が写っていたに違いない。それでも、初めて鳥肌が立った気がした。
もういいかとも思ったが、20日も朝から晴れた青空は澄んでいた。けれど、夕方からは天気予報の如くに午後6時頃から曇り、黒雲が南方面に見られた。何でこんなタイミングで悪天候になって行くのだろう。だが、何度外を見ても、北西の方は、雲はあるものの、大きく覆ってはいなかった。そこに望みを繋いだ。
グラスに氷を入れてウイスキーを注ぐ寸前に、これならカインズに行ってみようと気持ちを変えた。7時20分に車で家を出た。三日月がくっきりとその姿を見せていた。車を降りて方角を確かめたりして、準備こそ万端だった。だが5分は凄い速さで閉じた。
車に戻ってブダペストで行われている世界陸上を観た。8時10分に変更になった時間を気にしていたが、その30分弱もあっという間だった。8時8分から2分は銀河鉄道は見られないと分かっていても、10分からと言う変更も信じ切った訳ではない。10分から少しの時間を待つと、風鈴のような音を感じながら天空の列車はキラキラ煌めいて、目の前にしかも遠く斜めに昇って行った。
娘にも伝えていたがしっかり見えたみたいで、「見れたよ—ーー!!! すごーい!!!」とラインが返って来た。良かったと思うと共に、初めてにしてはよく見つけたなと感心した。そりゃあ何両も繋がった空を走る列車を観たのだから、感動も何もなかったら、他に何に心を揺さぶられるだろう。
私は何回か見えたスターリンク衛星を最初の3機だけは写真だったが、後は動画に収めた。後から何度も見られる喜びを維持したかったからだ。だけど少し慣れた今、次は全部肉眼で最後まで見たいと思っている。もともと、そう言う事が感動の極みと言えるだろうからだ。
やたらと北斗七星が目につくが、その星座と、ちらちらと私の目を輝き捉える星が見える時に限って、駅のない銀河を抜けて行く列車は姿を現わして行くのだ。
私の欲望は人工の灯りのない暗い海辺に仰向けになって、感動するほどキラキラ光る星の間を縫って進む燃える光の列を、長く長く見ていたいものだ。