今日の満月は Pink Moon と言う。真ん丸になる時刻は12時32分頃と言われていた。真昼の満月。それは白い月の筈だ。幸いに、今日は晴れの天気予報で、それは間違ってはいなかった。

 

昼食をとってから、意気揚揚と家を出た。その時間帯にウオーキングをする計画で。

 

むっ? 歩く先は雲で覆われ、小学校で習った雲量から言えば9である。そんな馬鹿な。後ろも見たが同じようなものだった。所々に青いそらが溜池のように見えた。カーブを左に曲がると先が開け、青い部分が広がった。とは言え、その辺りの雲量は6位だった。そこに白い月が見えれば何の問題もなく、上々だったのだ。しかし、風が強いのか、雲は千切れたり姿を変えるのが異様に速かった。今、龍に見えたのに、下を向いてまた頭を擡げると、弱そうな動物に変身していた。

 

まだ32分には早く、カインズホームの2階に当たる駐車場に急いだ。全体が何とか見渡せるからだ。しかし、白い月は雲の隙間にも、比較的広い青い空にもなかった。

 

再び下りてそのまま歩き始めた。早く見付からないかと見渡しながら、まだ5分ある、3分ある、後1分だと思いながら、その偶然を期待しながら。信号で止まったまま、その時は過ぎた。諦めたが、帰り着くまでにでも見えたらラッキーだと、考えを変更して歩いた。あの覆われた大きな雲の中にきっと隠れているに違いない。太陽は、しっかりと見えていた。

 

鳥が鳴いている。ピチュピチュと鳴いている。シジュウカラだ。気持ちが和んで、その辺りの景色が南米ペルーへと跳び、古代インカ帝国の遺跡マチュピチュへと導かれた。洒落にもならないが、ピチュピチュからマチュピチュが連想されたからだ。綺麗な声が、脳天に残る。

 

残念だが、白い真昼の満月は見る事が出来なかった。家に着き、1時間位経った頃外に出て少しぐるりと歩いてみた。見える筈のものが見えなかった時の気落ちを自分で感じる事が出来た。

 

昨夜はスーパーへ買い物に行ったが、その時に見た月は黄色で美しく、満月だと言っても誰も疑わなかっただろう。それを私は見ていた。今日の白い真ん丸な満月の瞬間は見られなかったが、だから、凄く残念だとは思わずにいられただろう。

 

昨日の夜読み終わった本がある。これは、私には大変素晴らしい本のようだった。感想は書かないが、せめて月の代わりに題名と著者名は書いて置こうと思う。最後まで読ませられた、凄い作品だった。「52ヘルツのクジラたち」(町田そのこ)。この作者の他の本も読んでみたい。

 

今夜も満月と言っていい月を見ようと思う。これは見えると信じたい。

 

5月は26日(水)。20時14分。今度は Flower Moon(花月) だ。観るのに適した時刻ではある。

 

 

おお、やっと見る事が出来た。大きな、美しい普通に満月。只今、夜8時59分。執念はどこかでクロスする。