なかなかネオちゃんに会えない。もし犬か猫を買う事があれば、ネオと名付けたい。
それはそれとして、7月21日にネオワイズ彗星を見る為に外に出た。見える訳がない、こう曇っていては。大体西北西の方向だとは分かっているが、この2、3日は2、3等星の明るさで見える事になっていた。雲さえなければの話だが。その時は、彗星とは明らかに違う方向に、オレンジ色の、まるで1番大きいソーセージのような物体がおよそ10秒間くらい動いて行ったのを見た。
それから毎日のように8時前から9時近くまで、家の門の内側からや外側から見たりした。明らかに雨の日以外は、空が雲で覆われていても、その隙間から見られるだろうとの甘い考えから、暫く見る日が続いた。
つい数日前、オカリナのとても上手いふんずさんに「不審者と間違えられないように」と言われてからは、遠くに観察場所を探して、その時間帯(8時前から9時まで)は移動した。全く考えもしなかった不審者。確かにそうだなあと思った。
彗星は、太陽に近づき過ぎると、よく崩壊すると言う。その点、ネオワイズ彗星は毎日地球に挨拶してくれる。今年の3月28日にNASAの赤外線衛星が見つけたものだ。その名から、ネオワイズと名付けたと言う。
7月一杯で段々肉眼では見えなくなるらしい。地球から遠ざかる関係だが、その時は6等星の明るさしかない。明るさって、人間に見える一番暗い投球の星が6等星だ。彗星だから、一定の明かりには見えず、時には少し明るくなったり暗くなったりして、地球に接近してくれる。8月は7日位まではまだ地球に見える位置にいるが、肉眼では見えるか見えないかの微妙な場所を通過している。
私は、とてもいい場所を見つけたと思っているその場所の青空駐車場に行く為に、今日(30日)も7時30分に家を出た。昼は天気も良く、夜をとても期待していた。他には行かず、車が上って行くコンクリートの坂道を歩いて上がった。相変わらず幾つかの照明が邪魔になる。西南西から西がステージのように見える場所で立ち止まった。この明かりがなければ、随分空ははっきり見えるだろと思う。こちらの雲は、昨日の比ではなかった。丁度向こうに見えるビルなどの明かりは消すわけにも行かず、これらの明かりが消えていたら、途轍もなく美しい、降るような星空の世界が出現すると思った。
PCでの案内には、町明かりのある所は避けるようにと書いてあった。まあ、これでも見えるだろうと高を括っていた。すぐに8時に突入した。尾を引いた彗星が見える程明るくなく、6等星の固まりのようだと書いてあった。また、あの美しく輝く木星と土星が、半月より少し成長した月の左側下に、並んでいた。
日没後は数十分間は明るく、8時を過ぎると空は暗くなった。北斗七星の一部が見えなかったが、雲が少し移動したのだろう、すっかり7つが見えた。柄杓の下側の2つの星を5倍に延長した所に、確かに北極星はある。彗星がどうしても見えないので、カシオペアを、北斗七星と北極星の点対称の場所に見付けて遊んだ。
チカチカと輝く星が、ずいぶんの数見えて来た。60個や70個は見えている。その中でも、6等星はしっかり目を凝らさないと見えない。見えたと思っても、視界から消える程位く小さい。そこら中、動いているだろう位星を探した。溜息を吐きたい程、見つけたかなと思っても、全然動かない星ばかりだった。
自動的に消えるのだろう。8時半近くなると、あれだけ邪魔だった駐車場の明かりは消えた。いきなり空がよく見えるようになり、星が一段と輝いていた。月も美しく、木星は更に綺麗で、土星もそれよりは位が、まるで兄弟星のようだった。私を迎えてくれているような気がしてならなかった。
6等星の星たちが突然見えたりすると、空にはこんなに星がいるのだなと、感慨深いものがあった。田舎の広い田んぼの畦道に立って空を見たら、それは考えられない程の星の数や美しさ、昔の祖先達が見た星そのままだろうと思う。それなら、6等星の星だって暗くなく、その中に容易に動く彗星を見られる事だったろう。
9時まではいようと思っている。北斗七星の方を何気なく見ると、オレンジ色の大きいソーセージのような明かりが北斗七星の水を飲む辺りに入って行った。ぞくっとした。5秒以上見る事が出来た。だが、雲の中に入ってしまった。出るのを待って見たが、いつまでも出て来る気配はなかった。これはネオワイズ彗星ではない事は明らかだ。方向が全く違うからだった。
21日にも、同じものを見ていたと思った。あの時、彗星だと思っていたが、それは違っていた。それでも、どちらもすぐ近くを動いているものだ。
幾らでも見えるのは、飛行機だった。これさえも、広い所で見るとまた趣が違う。おっ、彗星かな。何遍かそう間違わせて貰った。9時になるのを待って、車の通る坂を歩いて下りた。2、3台の車がそれまでに下りて行ったし、こちらにやって来る人を2、3人見かけた。暗くてよく分からなかったが、不審者とは思われなかっただろう。ただ、疑問を感じられた事だろう。だったら、不審者ではないか。けれど、家の前よりよっぽどいい。
来た道を変える途中、月は右に見え、木星と土星が月の前に見えた。私を送ってくれているように見えた。暫く行くと、今度は左に月が見え、その後から木星と土星は付いて来た。小さい頃、月がついて来ると思ったが、正しくその感触を思い出した。木星も土星もついて来た。やっぱり送ってくれている感じがした。
家に着いた。空を見たが、彗星が見える訳もなかった。北斗七星の反対側に、木星と土星だけが並んで、それは大きく輝いていた。送ってくれたんだと、本当にそう思って部屋に入った。9時20分だった。
あのソーセージのような物体を見るまでは、明日はもう見なくていいと観念と言うか決心をしていた。何故なら、それはそれは疲れるからだ。首も痛い。脚の付け根が痛い。何よりも見られないので、心が痛いからだ。明日1日、見るのは半々だ。
そのソーセージのような物体が何か知りたくなって、PCで調べてみた。2度も見たからだ。こんな事が書いてあった。
国立天文台では、「あれは流れ星だったのでしょうか」という質問がよくあるそうだ。それだけで「流れ星です」との判断はできないが、次の条件すべてに当てはまるようなら流れ星の可能性が高いとの回答を見た。
1.見えていた時間が「1秒以下」から長くても「5秒程度」まで(まれに10秒程度見えている流星もある)。
2.飛行機よりはるかに速く移動した。
3.日の出や日の入り前後の空が明るい頃ではなく、空は十分に暗かった(ごくまれに、昼間でも見ることができるような明るい流星もある)。
私が見たのは、2つともこの3つの条件に当て嵌まる。特に、21日に見たのは10秒は見えていたし、今日(30日)見たのは雲に入る前は5秒は見えていた。つまり、低い所に見えた流れ星だったのだ。
これは、何処かに隕石として落ちているのかも知れないとも書かれていた。流星の中でも特に明るいもののことを「火球」と呼ぶそうだ。上記の3つの条件に当てはまる明るい星をみた場合は、「火球」をみたと思われる、と書いてある。
こんな色の、大きな、すぐには消えない、初めて見る流れ星とは違うような流星。不思議な気持ちで見た2つの物体が流星だと言う事が分かって、少し安堵している。分からないままだったら、すっきりしないものがずっと頭に残っていたかも知れない。因みに、日本全国では平均すると1ヶ月に数個程度の頻度で目撃されているそうだ。
宇宙は巨大過ぎて人知の及ばぬ世界だ。星は星のように、月は月のように、太陽は太陽のように見えているだけで良かったのかも知れない。科学を駆使して分かっただけでも、納得の出来難い世界ではある。あのキラキラ光っている小さな星たちが、一番大きいと言われているたて座VY星は太陽の約1,700倍ある遥かに大きな星だったりする事を想像するだけでも、ひっくり返りそうだったりします。9,500光年も先にあるから見えないし、分からない所もまだまだあるそうだ。
そもそも太陽は直径が地球の109倍だと言うのは、誰でも知っていそうで、大きさでは、木星は地球の約10倍ある。
私達の住む地球だって、昔は太陽が地球の周りを回っていたと信じられていた。これを、太陽の周りを地球が回っている事が分かった時でも、殆ど誰も信じる者はいなかっただろうと思われる。
それで、地球は太陽のまわりを、およそ秒速30kmで周回して移動していると言う。