8時前に家を出てバスに乗った。地下鉄名谷駅から県庁前駅で降りた。9時から受付だが、10分前に着き時間を待った。

 

大ホールを借りるのだが、いつもはシマさんが取ってくれるが、今日(11月1日)は日帰りの旅に飛鳥へ行く。それで私が予約に行った。次の年の同じ月の1日から受付だ。OKとなり、ほっとした。

 

BOT(ベースオブトップ)はヤマハのホールである。話を聞いた。ここは半年前から予約出来る。音響など設備はいいが、30分で約3,500円だ。必要な演奏時間を計算し更にリハーサルとか準備とかの時間も取るとなると割高である。これは、多分再来年以降にお世話になるかも知れないが、1人に対する負担が嵩む。ちょっと分かり難い所にあった。

 

三宮からJRに乗って元町で降りたのだが、元町のBOTに行く前に三宮のホームで電車を待っている時だった。右を振り向いた時、ベンチに座っている背広を着た男の首がなかった。しかし、組まれて浮いている靴を履いた足が動いている。一体どうなっているのだろうと訝しく思っているが、よくよく目を凝らしてみても、足は動き、全く首から上がない。

 

ここから推理が始まる。余りにも巧妙だと思われた。その男は、そんな事は1ミリたりとも考えていなかった、そう断言してもいい。電車が来た頃、その男が立ってこちらに向かって来た。どうしてくっ付けたのか、首から上が、つまり頭がちゃんと付いていた。手品か怪談か。

 

つまり、キャスター付きの旅行用ハードケースに、座っている時に背広を脱いでそのケースに掛けていたのだ。体は後ろに引いていて、どうしてもそれが見えない角度だった。掛けられた背広に首がある筈はない。寸分違わぬ細工だった。手品なら・・。

 

こんな事が現代の怪談なのだろう。元町に着くと、もう考える事もなしに、階段を上っていた。

 

BOTで受付がある4階で話しを聞いて、すぐに出た。久し振りに南京町に行く事にした。目的は矢張り久し振りのぶたまんを買って帰ろうと思った。老祥記と言って、大正4年(1915)に創業した元祖豚饅頭の店だ。

 

普通の豚まんを半分にして丸めたよりも小さめのぶたまんが、何と100円だ。入って食べる人は殆どなく、もう10数人が並んでいた。持ち帰りの人達だ。私も、太陽の熱を浴びて、耐えながら並んだ。持ち帰りも、3個以上でしか売ってくれない。

 

まあ5個買って帰れば昼は2人でそれは足りるだろう。だが、折角並んだのだ。娘の所に10個届けたいと思った。散財と言えば言えるが、老祥記の味は癖になる。5個は食べられるだろうが、それは昔の話だ。それなら10個でも大丈夫だっただろう。

 

家に着くと、11時30分を過ぎていた。タレは付いていない。そのまま食べる前に、ポン酢を付けて食べた。結構行ける。何も付けないでも食べたが、どちらでも美味しかった。

 

現代の最新版の怪談。今頃思いついている。携帯で写して置けばよかったと。もうないだろう、こんな話。ぶたまんは胃袋に、怪談は脳みその襞の奥にしまった。と言っても、私の脳に襞があるかどうかは保証出来ない。