数年続いていた「六甲オカリナ会」が2年間公けにはならず、今年から復活した。
1月5日(土)15時から17時までがオカリナ会、17時半から19時半までが懇親会の予定だった。
バスなどの関係で1時間早く阪急六甲駅に着いた。30分ぶらぶらして、それから神戸学生青年センターに入って行った。時間を潰す必要はなかったのだ。もう既に沢山の人がホールや別の部屋で、演奏の練習をしていたのだった。
ソロやアンサンブルなど1組10分以内の演奏だ。それが、出演者が16組。予定では2時間。今まではそれでも時間が余る位だったが、今回は数字上2時間では終わらない。更に40分も超過する。主催者Hさんは、貸し切りだから時間は大丈夫だと言った。懇親会は当然遅れる事になる。
40人程の参加者の演奏が凡そ3時間で終わった。私の公けの今年初めての演奏は終わり、頭の中は後の懇親会。今年は中華のテーブルが幾つ並ぶだろう。スイッチはそちらに切り替わっていた。今までは、多い時でテーブル3つ。大体2つが常だった。
足は自然と懇親会の「六甲苑」へと向かっていたが、参加表示の挙手をする人数が少なかった。えっ!? と思いながら、6人がもう暗くなった歩道を、六甲苑へと向かった。駅の近くで、オカリナ会の会場も近くだから、すぐに着いた。
奥の予約席に着くと、Hさんが戸締りをして、少し後からやって来た。
演奏会の時は殆どの人を知らなかった。初めての参加者が滅法多く、しかも大阪からの人が殆どだった。懇親会の参加者が少ないのは納得出来たけれど、和気藹々の演奏会と言う訳には行かなかった。遠いので、帰路を急ぐのも分かる。
テーブルに着いたのは7人だった。1人の女性を除くと、全員知った者ばかりで、遠慮しないでずけずけと喋る事が出来た。他の人も同じ思いだった事だろう。しかし、この1人の女性は初めてホールに入った時、私は一番後ろに座り、そらの陽さんとその女性は私のすぐ前に座っていた。すぐに話して、気心が知れた。この人は何と京都から、それも中心地ではない遠くからだった。
知らなかった男性1人は演奏だけでグループで帰って行ったが、懇親会には4人の男性は皆参加した。この男性は皆ソロ演奏で、しかも演奏順が13番目から16番まで並んだ。
そらの陽さんはタケリーナも3種類で吹き、注目を集めた。演奏が終わって中間の5分休憩の時は、何人もの人がその周りに集まった。初めて聴いた人も多かったと思う。竹の音は、美しく、ボリュームたっぷりに心地良く響いていた。
懇親会でも、皆が興味津々だった。もう購入したい人がいた位だ。説明によると、竹は10年間、乾燥させて置かないといけないそうだ。私は前にそらの陽さんにお願いして、アルトCとソプラノCを購入しているので、欲しい人の気持ちはよく分かる。
楽しい2時間はすぐに過ぎ、そこで解散となった。京都まで帰る人はJR六甲駅まで歩いて行った。私とそらの陽さんは阪急六甲駅まで行き、西行きのプラットフォームに。男性のOさんとAさんは東行きのプラットフォームにいた。後の人は歩道で別れた。
オカリナを指導している女性のYさんは、買い物をしてから帰ると言っていた。そらの陽さんとプラットフォームのベンチで電車を待ちながら話していると、何とYさんが買い物を終わったのかこちらにやって来た。3人で話した。私は懇親会で自分のCDの話をしていたが、有名人のCDでも買う人の少ない昨今、どんな演奏かも分からない私のオリジナルなど、誰も買う筈がないのは分かっていた。
それが、このベンチでYさんが、
「CD買えるのですか」
と聞いた。寝耳に水だったが、何故買ってくれるのかは分からないまでも、この1枚をYさんが買ってくれるのが嬉しかった。
「帰ったら、早速聴きます」
と言った。12曲入れているが、10曲目にある「モンゴルの少女」の楽譜をあげた。そらの陽さんはずっと前に買ってくれていたので、そらの陽さんにも。このCDは、録音や部屋の借り賃や時間、ピアノ伴奏のS.Sさんの都合などで、12曲を一発勝負で入れなければならなかった。言い訳しても仕様がないが、少なくとも十分に気に入ったものにしたかったのが本音である。
Yさんはどのように聴いてくれたか分からないが、買ってくれた喜びは大きかった。
電車が来た。西方面の駅は、次が王子公園。その次が春日野道。そして三宮だ。Yさんは春日野道で降りた。そらの陽さんと私は三宮で降り、そらの陽さんはJRに乗り換え姫路まで。私はそこから高速バスに乗り換えた。
未熟な演奏に終わったが、それでもこの機会は有り難く楽しかった。CDをYさんが買ってくれた事は、その何倍も嬉しい出来事だった。