ここまで来ると、応援したくなるのが人情ではなかろうか。大相撲、栃ノ心が12勝1敗で今日を迎えた。鶴竜も高安も3敗している為、今日松鳳山に勝てば明日の千秋楽を待たずして初優勝だ。どうしても今日勝たなければ、かなり不利になるだろう。今日の1勝を願わずには居られなかった。
一瞬危なそうな場面もあったが、そこからは押し返して、土俵際に追い詰めて押し出した。国技館も大歓声だった。栃ノ心はインタビューで言った。「今日が一番嬉しい日です」と。最高の日だっただろうと、想像するまでもない。私も、喜びが込み上げて来た。明日は遠藤だが、もう、負けても優勝だけれど、栃ノ心は言う。「明日も精いっぱいやって、勝ちたいです」。これぞ勝負師の鏡である。
6時19分から23分までISS(国際宇宙ステーション)が見られると言う情報を得た。西から北に向かうらしい。私は、17分過ぎに玄関の戸を開けて外に出た。暗い西の空に、瞬かない星のような物体がまっすぐに進んで来るのが目に入った。確実に進んでいるが、ゆっくりと真上を過ぎると、家の屋根の上に隠れた。すぐに家に入って北側の窓を開けた。それは更に北へと進み、対峙する家々の向こうに隠れて消えた。ほんの2、3分の出来事だった。
以前情報を元に同じように外に出たがその時は曇っていて、目を凝らした時に微かに動いているのを確認しただけだった。
調べてみると、1日におよそ16回は地球を回っているそうだ。今日のISSは「きぼう」と名乗る国際宇宙ステーションで、3人が乗っている。日本人は大西卓哉宇宙飛行士で、それまではジェットの機長だった人だ。あの、ゆっくり動く小さな星に、人間が乗っている。4ケ月間のとんでもない飛行の為に。
大きさは73m×108.5mあり、それは太陽光パネルを開いた状態で、サッカー場位の大きさだそうだ。
地上400kmをどの位の速さで飛んでいるのだろうか。調べてみて、思いは想像の彼方に飛んで行った。秒速8km。時速27,600km/h。自動車の時速と比べてみるといい。高速道路でも80km/hで、比べる事自体、野暮と言うものだ。ライフル弾より速いのだから。
超音速旅客機コンコルドも、マッハ2.04で、時速2,450km/h。最も速い戦闘機(マッハ3)と比べても、10倍前後の速さなのだ。地球を90分で一周するのである。毎日16周、地球を回っている。でも、日本の上空を飛ぶのは毎日ではないので、情報を待たなければいつでも見られる訳ではない。
ジョギングやウオーキングをしていて、暗くなる前に今日と同じ動きをするISSを見た事があったのを思い出す。今日は、好条件の夕方に、私は見た。家政婦は見た、じゃないよ。
西の空をこちらに向かって揺れもせず瞬きもせずゆっくり進んで来る宇宙ステーション。しかも、3人の宇宙飛行士が乗っている。これを感動と言わないだろうか。そうして、西から北に進むISSに向かって、チカチカと明かりを瞬かせながら飛行機がすれ違った。
華やかな宇宙ショーとまでは行かないが、くっきりと確かに記憶に収める事の出来たこの星紛いは、正真正銘の宇宙ステーションだったのである。