11月11日はゾロ目もゾロ目。大谷翔平はこの日の11時11分に記者発表をしたとかしないとか。
その時間を待ちながら、テレビを観ていた。Ki君からメールが入った。4時40分だった。
「緊急事態発生! 明石発16:00姫路網干行き各駅停車に乗車中、魚住駅手前で人身事故、現在停車! とりあえず連絡まで!」
5時10分頃に家を出ようと思っていた矢先だった。これはえらい事だと思い、すぐにバス停に向かった。
バスがバス停に向かっているのが見える。横断歩道で行き交う車の隙間をを待っていたのでは、バスには乗れない。右から来る止まりそうもない車を手で制し、止めた。ラジカセ、オカリナの入ったアタッシュケース、その他諸々の入ったカバン、譜面台を持って、バスが停まったバス停に走った。重い荷物だが、転んだらお仕舞だ。
走りに走りやっと乗れるかと思った途端にバスは右のウインカーに切り替え、動き出してしまった。それでも諦めずに「待ってくれー」と叫び乍ら只管走った。バックミラーに私の姿が入る事を願って。すると、動き出したバスが止まった。「すみません」と息せき切って乗り込んだ。暫く、ハーハー言っていた。
落ち着いた頃、JR運転再開の知らせが入った。5時19分。もう加古川でコーヒーブレイク中との事。いつでも彼は約束にはべら棒に早い。
私が着いたのは、6時だった。30分も早く着いた。コンビニで、ジャスミンティーを買い、リポビタンDも買った。駅構内のベンチの所に戻ると、Ki君はそこに座っていた。隣りにはO君がいた。
結局依頼してくれたTaさんは6時10分には来た。O君はKikさんを待っていた。私とKi君はTaさんと一緒にタクシーに乗って、先に会館に行った。
寺家町連合町内会がいつも人権の話で町内の人を集めていたのだが、誰も余り興味を示さないとの事で、私の演奏と相成ったのだ。
左側椅子4脚、6列。右側も同じ配列だ。全部で48人分の椅子が並べられていた。空きがあり、35、6名の参加となった。私はこれで満足していた。7時に始まった。それまでに、長テーブルにラジカセやアタッシュケースや伴奏CD、それに楽譜のファイルを置き、準備して置いた。
演奏を始めると、この静けさは何だろうと思うほど咳払い一つしないのだ。向かって左に男性が多く、右に女性が多かった。私をじっと見つめている人もいた。何人かは、私も見た事のある人だと感じた。加古川での演奏は、4つの公民館で既に演奏している。その時に来ていた人かも知れない。後で聞いた所に依ると、町内ではない遠くからも来ている人がいたと言う。
男の人も、良く聴いてくれていた。学校の先生達が、校長を始め7人いる事も分かった。音楽が好きか堪能な人がいるか、どうだろう。女の人も、オカリナの上手い人が聴いているかも知れないのだ。まあ、そんな時はやるしかない。
話も、人権の話を頼まれた訳でもなく漠然としていて、人権だと言いながら違った事を話した。固い話はあんまり受け入れて貰えないだろうから。
少し喋りが多かったかも知れない。予定した9曲は何とかこなしたが、余裕があればもう1、2曲は吹く準備はあった。最後の曲で8時5分になっていた。そこでお仕舞にした。
感触は悪いとは思わなかった。皆帰り、私もこの建物から出る準備をした。
車に分乗して、加古川駅のすぐ近くの居酒屋に入った。先に上がっていてとTaさんは言った。Hiさんはもう先に来ているからと言った。3階に上がったが姿は見えず、店員さんに尋ねるともう1階上にHiさんはいた。
集まったのは7人で、私は真ん中にまるで主人公のように座らされた。右にMさん(いつもの明るい女性)、左にKi君。向こう側は向かって右手奥からTaさん、O君、Kikさん、Hiさんが並んだ。
8時半にはなっていなかったと思う。ビールで乾杯。食べ物は単品を注文したが、かなりの量になっていた。最終的には全部平らげていた。私1人が食べたような表現だが、私は飲む方に重きを置き、刺身も食べ損なった。
話は弾んで、お開きになったのが11時頃だった。私とKi君、O君はそこに見えている駅に歩いた。他の者達は別府方面に歩いて行った。O君と別れ、Ki君と2人神戸組は電車に乗った。新快速は垂水にも須磨にも止まらない。それで各駅に乗り、その電車の終点駅西明石で乗り換えて、また各駅に乗った。
垂水に着いて私は降り、Ki君は更に2駅だ。10時半頃が最終のバスはある筈もない。こんな重い荷物を持って家まで1時間10分の坂道はきつい。久し振りにタクシーに乗った。7&11が工事中だった。3か月後に新装開店になるとタクシーの運転手さんは言った。垂水区の7&11では、ここが一番儲かっていると聞いた。
タクシーを降りると家に向かい、着いたのが11時53分だった。7時間以上の演奏旅行だった事になる。しかし、よくぞ集まってくれる。これがあるから演奏にも力が入ると言うものだ。Ki君も、飲み会がなかったら、がっかりした事だろう。兎に角楽しいのだった。
こうして、寺家町連合町内会でのオカリナ演奏は終わった。知らない者は「てらいえちょう」と誰でも読むと思う。知ってびっくりだが、「じけまち」と読む初めての者はいない。別府だって「べふ」と読む位だから。