夕方、6時前に家を出て、高速バスに乗った。渋滞で、山麓バイパスを通ると運転手は言う。高速に乗れて速い時は三宮迄25分で着く。それが、渋滞となると40分以上かかる。今回はそうだった。

このバスはそごうの反対側ではなく、三宮東に止まった。歩いてそこまで戻るのにやや時間がかかる。急いでいる時は尚更のようにイライラする。

今回のライブは始まりが8時だから、阪急西宮北口まで、そんなに時間はかからない。間に合うと計算した。しかも、特急に乗れた強みがある。

北の改札を出ると、見慣れた所に出た。慎重にパソコンで調べた道を辿った。複雑そうで何と簡単だった事か。

北西出口は改札を出ると左側だ。階段を下りて、小さな公園紛いを抜ける。三井住友銀行がある筈だったが目に入らなかった。その代り、左にKFCが見え、右手にファミリーマートが見えた。その向かい側に権太郎寿司がある。その筋を真っ直ぐ行くと、突き当りが川だ。

活彩の向こう側にRJ&BME’Sのネオンの案内板があった。そのビルの3階がライブ兼食堂だ。

そこまで下見をして時計を見ると7時半だった。ここ壱番カレーに入り、ギュウカツカレーを注文した。やっぱり美味い。家で食べる85円のレトルトカレーよりずっと美味い。がしかし、8時までに入れるだろうかと思うほど、出て来るのが遅かった。

中に入ると、何処でチャージ料を払えばいいだろうと思った。カウンターに向かって歩き、店の人に聞いた。それは飲食代と一緒に、帰る時に払えばいいと言われた。

入ったらすぐにステージが設えられているが、かなり狭かった。客は20人位しか入れず、従業員も入れると25人程の店だった。遅く行ったから、ステージの近くに座れた、と言ったら変な気になる。

時間通りに始まった。私は生ビールを注文した。沢山食べないためにカレーを食べて来たのだし、生ビールを1杯だけに留めて置きたかった。結果的にはその500円とチャージ料1,000円を払っただけで終えられた。

最初はMCもシンセサイザーも歌も歌える北野真由子さんが歌った。ハロウイーンの姿で、衣裳は白ではなかったが、まるで白雪姫のようだった。歌は頗る上手い。詳しくは知らないが、プロで活躍しているのかも知れないと思った。

エントリーされていた人達が19組。それが今日の出し物だった。曲は1曲で終わりだ。

ここのマイクは、素敵な声を拾う。こんな所で歌ってみたいと思う程だ。抽選の順番に誰でも歌ったり演奏したり出来るようになっている。音響設備は絶対いい。

何故初めてこんな遠いライブハウスに来たのか。それが問題だ。

ブロ友になっているおたくささんが、長崎からやって来て、オカリナを吹くと言う話をブログで見た。場所を聞き、聴きに行きたいと言った。そう言った限りは、行かない訳にはいかないだろう。それで、このライブハウスに居るのだ。

入ってすぐ、何となくこの人だと思った。演奏をしたらすぐに分かるが、何番目かが分からなかった。最後まで聴いたら、11時にはなるだろう。私は三宮で帰るバスがなかったら、垂水から1時間ちょっとを歩かなければならない。おたくささんの出演時間が気になった。

おたくさをハンドルネームにしているが、これは紫陽花の事だ。シーボルトが付けたと言われていて、それは愛人を匂わす名前だったとか。

北野さんが、「この次はおたくささん」と言った。これで出番も分かったし、誰がおたくささんかもはっきりすると思った。彼女はお歳をめされているようだったが、この人がおたくささんだとは、入った時から何となく感じていた。愈々オカリナを持ったので、確定した。

細身の女性で、オカリナは習ってからそんなに経ってはいなかった。それでもこちらのギターの伴奏で「秋桜」を吹いた。堂々としていて驚いたが、根性が座っているように見えた。どうしてこんなに度胸がいいのか分からない。

オカリナの魅力もあるだろうが、長崎から来た事で、拍手も一段と湧いた。その後数人の歌を聴いて、9時半になったのでおたくささんと次の演奏までの短い間に話して、このライブハウスを出た。息子さんと来ていて、彼にも挨拶をして出て行った。とても楽しい集いであった。どんな人か分かった上でブログを読むと、また違った趣があるだろう。

三宮に着くと、最終の1つ前の高速バスに乗れた。うとうとしていると、軈て家の近くのバス停に到着した。

これからまた大きくなって行くだろう上弦の三日月が、空に君臨していた。

久し振りに星も見た。大きい星、小さい星。明るい星、暗い星。赤い星、黄色い星。様々な星が夜の帳に張り付いていた。