いい天気だ。

だらだら汗が流れるような不快感はなく、Sさん宅に集合した。10時が約束の時間で、Sさん夫婦(S.Sさん)、シマさん夫婦、オカリナママさん夫婦、そらの陽さん、Nさん(ギター)、そして私の9人が集った。

12時過ぎまでは雑談。オカリナママさんは、いつでもワインや日本酒やビールを持って来てくれる。有難い限りだ。シマさんは自家製の梅ジュースを持って来て、水を加えて飲んだ。酢の匂いが体に良さそうだ。そらの陽さんは「島のナポレオン」を持って来た。何処で手に入るのだろう。私はお気に入りの、ローソンにある「はみでるバーガー」を、今朝ローソンを3店回って数を揃えた。

もう飲む事にして、ワインや焼酎や梅ジュースをそれぞれの胃に、ちょびちょび流し込んだ。昼からBBQになったら演奏どころではないので、分かれて「みかんの咲く丘」をS.Sさんのピアノ伴奏で楽しんだ。打楽器を鳴らす者もいた。ハーモニーが綺麗で、それだけで気持ちがいい。

次は「上を向いて歩こう」に挑戦だ。A3の楽譜が3枚ある。私は譜面立てに置いたが、これではやり難い。女性陣は、床に横に並べて吹いている。それもそうだと、この曲は諦めた私は、1人思っていた。

それからが圧巻で、オカリナママさんがピアニカを吹き、Nさんがギターで伴奏をした。昨日何処だったかで演奏して、3年生の1人の児童を泣かせる程の演奏をしたそうだ。それは「花は咲く」だ。弦の上を巧みに動く指。それを右手の指が爪弾く。それにピアニカが乗っかって、感情まで表現する。繊細な音が響き渡る。最大の武器は、美しいビブラートだ。皆、その気持ちを感じ取りながら聴いていた。

次の「ラ・クンパルシータ」の迫力には、驚かされた。2人で、何処ででもやれると思った。オカリナママさんに、オカリナとピアニカのどちらを取るか聞いてみたい気もした。

結局3曲演奏を聴かせてくれた。

誰かが、私のTシャツがいいと言った。オカリナがあしらわれたTシャツは娘が作ってくれたものだが、欲しいと言ってくれた。驚いた私は、慌てて注文を取った。シャツの色、胸の前の3つのオカリナは同じ色だが、その色も決めて貰った。何と8枚も承った。きっと恵那の娘も吃驚だろう。もともと私への4枚のプレゼントで終わる筈のものだったのである。気に入って貰えて嬉しい限りだ。

Sさんが肉の買い出しに出掛けていた。帰って来ると、庭でのセッティング。外は結構日差しがきつく、Sさんに帽子を借りて被り、首にはNさんが持って来ていた日焼け止めを塗らせて貰った。これで心配はなくなった。

野菜も準備して貰っていて、それらと共に肉やモツを並べた。タレに浸けて食べると、それはそれは美味しい味がする。先ずはビールで乾杯だ。それからは、日本酒とかワインとか。誰かが、あんまり上等のワインを飲むと、次からランクの落ちたワインは飲めないと言うような事を言った。

私の場合はレベルが低過ぎるのかも知れないが、随分前にでっかい瓶に入った安い赤ワインを買った事があった。これで何日も飲めると喜んで飲んだが、この不味さは稗のご飯を食べるようなものだった。とは言え、稗だけの、いや混じったものでさえ食べた事はない。そのワインは、ドクドクドクと流しを流れて行った。3桁の値段だったが、それでも勿体なくて悲しくて仕方がなかった。

何でも、そこそこのものにしないといけないと言う事が分かったのである。何でも実行と学習だ。

何を喋ったり話したりしたか忘れたが、美味いワインだった事だけは今日の記憶に納まった。

もう2時半が近づいて来た。今日も又、楽しい時を過ごせたし、そんな場を提供して貰った。有難い事この上ない。こんな素敵な集いに感謝し、心を打ち震わせられる今を大事にしたい。結局、人と楽しく集まれる事が最大の喜びだ。

またきっと、いい日が訪れるようにとの願いを胸に仕舞い込んだ7人は、S宅を後にした。

オカリナママさんの旦那さんは歩いて先に帰った。すると4人は坂の上に歩き、シマさん夫婦はバスに乗るのが常だ。私はそらの陽さんと王子公園駅まで坂を下る事になる。だが、どこか喫茶店に入りたかった。6人は、今日は特別だが、坂を下る事になった。

途中のカフェに入って、私は「氷水はありますか」と聞いた。「氷水」? それは子供の頃に、癖になる程口に上せていた「カキ氷」の事だったのである。考えてみれば変だが、「イチゴの氷水」で通じていた昔が偲ばれた。

ないけれど、冷たいスムージーはあると言った。マンゴーや抹茶のものが人気だと言ったが、私はヨーグルトのものにした。850円は自分では高いと思ったが、それにした。結構ストローで吸い上げると冷たさが染みる。沢山胃に入れてしまって、それは泣きたくなるほどに耐えなければならなかった。

反対側の横には、4人が座っている。こちらはシマさんと私。暫くして、抹茶のスムージーがオカリナママさんの手元に届いた。美味いかと聞くと、美味いと満足そうに答える。そっちが正解だったかもと思った。まあ、これも一時の楽しみだ。

王子公園駅に着くと、私達4人は三宮迄、2人は東へと分かれた。三ノ宮からは高速バスに乗って家へと向かった。ちょっと酔いが来たのか、バスの中では白河夜船だった。