運命じゃない、うんめい話をしようかと思って。

「べっぴんさん」を観て、ちょっとだけ「あさイチ」を観て、ペインクリニックに歩いて向かった。凡そ1.2キロしかない道程を。

寒い朝だ、今日は。8時40分頃に着いた。3番目だった。だが、予約が優先かも知れない。私は3番目には呼ばれなかった。呼ばれると血圧を測った。シャツの上からで再トライ。それも駄目。シャツを上までたくし上げた。そんなに締め付けられる程ではなかったが、ここで測るいつもより15位高かった。

すぐ、採血。今日は薬を貰う日で、この日に検査をする事になっていた。夏の健診が早まっただけであるが。

待つ間、「暮らしの手帳」を見ていた。簡単なレシピがあったので、2つ覚えた。もう忘れているだろうが、思い出せるだけ思い出して、今夜かいつか作る為に、今日もまた備忘録だ。

1つは、「焼き豆腐」。何だったかしっかり頭に入っていないので、このような料理名にしておこう。

帰りに、家にないと思われる材料はコープで買っている。

1.ごま油をフライパンに小さじ1杯分入れてネッスル。これはコーヒーだ。いやいや、大事な時に申し訳ない。熱するのだ。熱くなったら木綿豆腐1丁の半分を入れ、木べらで大雑把に潰しながら、焼き色が付くまで混ぜる。

2.焼き色が付いたら、細いネギを数センチに切り、それと鰹節1パックを入れ、醤油を小さじ2分の1垂らして混ぜる。

3.それで出来上がりだ。記憶が正しかったら、美味い筈である。まさか、もう1度医院に行ってその雑誌を見る訳にはいかないだろう。


次は、チヂミだ。ニラの話をブログでしていたら、ふんずさんがニラチヂミをよく作るとかコメしていたので、ここでまさかのシンクロだ。こんな事、私にはしょっちゅうある事なのである。開いたページにチヂミ。さあどうだ。今から思い出しながら、このレシピを書こうとしている。

大丈夫かな~、と思いながら頭をポンポンと叩く。何も出て来ない。憧れの打ち出の小槌を持ってみたい。何でも出て来る喜びは、昔話でしかないのか。

「チヂミ」。

1.人参の4分の3位を千切りにする。ニラはやっぱり1把。3センチ位に切る。

2.カップ4分の1の水に卵1個を落とし、混ぜる。ボールがいいだろう。

3.2に薄力粉カップ半分と塩小さじ2分の1を入れて混ぜる。

4.フライパンにごま油を大さじ1杯入れ、熱くなったら3を流し入れる。3分焼き、裏返しにしてまた3分。

5.これで完成だ。「暮らしの手帳」は言う。これにポン酢を垂らして食べるのも美味い、と。

※どちらも大体中火。弱火の中火とか強火の中火とか書いてあったと思うが、どっちがどっちか分からない。もう、最後の「越乃寒梅」を、コップ1杯飲んでいるので、いい気持ちで書いている。なので、間違っても「ゆるいて」。これは紛れもない高知弁だよ。

と言う訳で、作る勇気のある人は、この思い出しレシピで作って頂きたい。勿論、ご自分の料理に対する感性を信じて。


医院に来た時、まだ9時になっていなかった。受付で、

「朝は何も食べていませんね」

と聞かれ、

「はい、13時間大丈夫です」

と自信を持って、口角を上げてニコニコしながら言った。気持ち良く笑ってくれた。


薬局で薬を貰って帰る道すがら、頬を寒風が過ぎ、右手からは太陽の熱がほかほかと伝わった。寒くて温かい。それが交互のだったり一緒にだったりした。寒さは感じるが、気持ちのいい寒暖を浴びていた。

コープで、木綿豆腐1丁とニラ1束と人参を1本買った。帰って冷蔵庫を見たら、人参が3本あった。人間、事前の確認が大切だ。でも、チヂミを作る前提で医院に行っていないし、仕方がない。人参のバター焼きでも作ればいい。


今日から15日まで、そごうデパートの9階で「飛騨高山物産展」がある。昨日の新聞広告で見ていた。行きたいと思った。高いものは買えないが、飛騨牛のコロッケくらいなら買える。だって、行ってから驚いたが、飛騨牛のサンドイッチが5,400円だった。

「アリス食堂」は「飛騨高山カントリークラブ」のレストランやロッジ、結婚式場、造り酒屋など手広く運営している。私が先ず入り口付近の通称「アリス食堂」、漢字で書けば有巣だから、谷村新司が経営している訳ではない。

そこで、私はロースのオリジナル「かつサンド」を買った。5,400円出して買いたかったが、まだ100年早い。それで、その「かつサンド」の値段は864円だった、と思う。中々覚えられないなあ。それに、飛騨牛コロッケを3個も。1個270円。そんなコロッケ食べた事がない。

歩いて行くと、欲しいものだらけ。飛騨高山は、行って泊まってみたい所なのだ。中味が濃いのだ。ちらっと横目で見ながら進む。やあ、「金山寺味噌」がある。金山寺の付いたものは何度も食べているので、麹屋の「もろみそ」にした。味見をせずに買った。446円だ。どうせ美味いんだろう。表現は変だが、そう思って味見はなしだ。

ほうば味噌はスルー。切りがない。お金もない。元気もない。

途中、飛騨ラーメン、飛騨牛丼ぶりなどの簡易食堂も設置してある。ラーメンは「もっこす」がある。牛丼は「吉野家」がある。と言い聞かせて更に歩く。後ろ髪を引かれるようにして歩く。そんなにない後ろ髪でも、飛騨高山の魔の手は伸びる。もう出ようと思った。居るだけ、財布のジッパーが開く運命にある。

3,000円以上で抽選出来ると言う話を小耳に挟んでいる。ありゃ? 左手に飲み比べがある。ここの磁石はきっとNだろう。私はSだから、ぴたっと引き付けられてしまった。しまったしまった島倉千代子、は馬鹿にされる程古いギャグではあるが、ゴルフをやっている頃、よく使っていた。アイアンの先がが土に入り込んだ時などは、神田正輝。逸れてしまった。オービーだ。

それで、ABCがあって、Cにした。Aが甘口、Cは辛口だ。Bは多分中間だろう。A-①②③、B-④⑤⑥、C-⑦⑧⑨。

⑦大吟醸氷室 ⑧鬼殺し怒髪衝天辛口 ⑨どろどろ濁原酒。小さなグラスに入り、それらは出て来た。酒粕をやいたものだと言って、1センチ四方のものが2切れ。あては粗塩だった。あては自由に持参していいと言う、面白い店だ。私は、粗塩を手に取り、舐めながら飲んだ。

原酒は濁っていて、とても美味い。氷室と鬼殺しの味の違いはよく分からない程似ていた。強いて言えば、氷室がややマイルドで、鬼殺しは輪郭がはっきりしていた。何回も比べ乍ら飲んだので、なくなってしまった。これで701円。1円は流石に負けてくれたが、出来たらゆっくりABC全部を飲んでみたいものだと思った。

ガラガラとお馴染みの取っ手を回した。頭に白い球が浮かんだ。ポトンと落ちたのは、白い球だった。飴にするか箸にするかだったが、当然だろう、箸にした。結局、帰ってみたら無くなっていた。こんな時、どうでもいいような事にとても悔しい思いをする。

飲んだのは良いが、帰ったら孫のお迎えで、何とか醒めるのは分かっているが、一瞬吃驚した。

もう、財布のYKYが緩むのが怖くて、すぐに退散した。阪急西口の狭い通り、七兵衛へと向かった。サン地下の長兵衛でもよかったが、久し振りにここのカツ丼を食べたかった。木のスプーンで食べる。カットしてご飯に乗っている。結構美味しいのだ。

ステーキハウス神戸、或いはステーキハウス神戸館かのどちらかに入ってみようかとも思った。シェフが、鉄板を前にして高級ステーキハウス然とした佇まいで焼いてくれる。何と、100グラムなら1,080円だ。「神戸」も「神戸館」も近くで、同じものがだされるから、姉妹店だろう。その、「神戸」は並んでいるし「神戸館」には団体が15、6人エレベーターに乗ったのが見えた。故にカツ丼である。

酒も飲んだばかりだし、ちょっとコーヒーでも。以前は「青山」と言っていた喫茶が、今は「HONOLULU COFFEE」になっている。経営者が変わってから1度も行っていなかったので覗いた。コーヒーはSMLで、私はMを頼んだ。結構満足度のある量だった。味も、ハワイアンを聴きながらなのか、まあまあの味で、リピーターでも苦しゅうない。

高速バスに揺られ、遠き山に日は落ちていない家路へと。風が強く、朝より寒い気がした。

暫くして孫のお迎えに。すっかり酔いなどどこへやら、普通の自分に戻っていた。元々酔うような量ではない。

今日は下の孫をその家に送り、自分の家に帰った私は、2切れあるでっかいかつサンドを頬張った。美味いなあ。これは絶品だ。5,400円も出して買うものでもない。有る人は好きにすればいいが、私は好きにも出来ない。やっぱり、大金持ちにはなれなくても、小金持ちにはなってみたい。お金あってのゆとりだろうと思う。小銭持ちにはなりたくないよ~。

ああ、哀しいかな、スポンサーを見付けるしかない。ああ、どこかにいないのか。スッポンも実際に見た事のないものに、どうしてスッポンサーが現れよう。

ああ、物産展の奥にもう1つ、飛騨牛コロッケを売っているところがあった。ここは若干安かったが、すき焼きコロッケを1つ頼んだ。コロッケも勧められた。1個買う事にした。食べ比べをしようと思った。「無理をさせてしまいました」と言われたが、こんな奥に。やっぱり地の利と言うのはある。

このコロッケは、本当に美味いかと言えば肉に違いを求めればだが、それを単に牛肉だと思えば、大して変わらない味だと思った。「越乃寒梅」もコロッケ達も、空になったコップや皿を横目に見ながら、このブログも終わりにしようっと。

ちょっと長くなったかな。良いや、誰も来てくれはしないのだから。「お手紙」の中のガマ君みたいだが、来てくれる人がいたら、それは親愛なるかえる君なのだ。

♪ああ、愛しさが深くなる。そんな季節にあなたを思い出す♪ 松田聖子のこの歌良いな。