クロスケは余分だった。だが、またまたシンクロした。シンクロが止まらない。

昨日「アランフェス協奏曲」の楽譜を見て、チックコリアの「スペイン」の最初の部分に「アランフェス協奏曲」の一部が取り込まれていると、悠介が言ったばかりだった。また、あいちゃんが何年前だったか東京ジャズでチックコリアに出会い、感激した話も印象に残っている。

チックコリア絡みで「アランフェス協奏曲」が俄かに色めき立ち、悠介の印象にも強く残ったようだった。

結論を言えば、今日のコンサートの最後の曲が「Spain」だったのだ。勿論チックコリアの作曲だが、宮川真由美(ピアノ)の編曲と小林充(サックス)のBand Arr.で、かなり変わったものになっていた。

夕方7時からスタートしたコンサートは、ザ・シンフォニーホールでのBig Bandだった。Music Director菊池寿人(トランペット)を中心としたジャズバンドで、2度目となる。

菊池寿人と私の共通点は、島根県出身と言う事だけだった。こんな事、広げれば幾らでも見つかるので、それは止めにしておこう。例えば、男だとか。

まあ、実に凄い集団である。これだけよくも集まったものだ。何度でも聴きたいと思う位に素晴らしい。2階の最後尾の席だが、このホールの音響は最高だ。こんな遠くまで、ガンガン響いて来るのだから。

手前からサックス(アルト、テナー、バリトン)が5人。次トロンボーンが4人。その次トランペットが4人。そして、ベース(コントラバス)、ドラムス、ピアノが向かって左側のエリアにいる。16人の構成だ。それは1st stageでの事で、2nd stageにはゲストのパーカッションが加わり、更にヴァイオリンの古澤巌が前半に入って来た。

何と豪華な事だろう。メンバーの名前を書き記して置く事にする。トランペット/菊池寿人、築山昌広、広瀬未来、塩ノ谷幸司。アルトサックス/小林充、藤吉悠。テナーサックス/武井努、高橋知道。バリトンサックス/里村稔。トロンボーン/大島一郎、Tommy、山内淳史、川口哲史。ピアノ/宮川真由美。ベース/藤村竜也。ドラムス/岡本健太。パーカッション(ゲスト)/加瀬田聡。ヴァイオリン(スペシャルゲスト)/古澤巌。

1st stage

(1) Just Friends(John Klenner作曲/Thomas Garling編曲)

(2)Mack The Knife(Kurt Weill作曲/Sammy Nestico編曲)

(3)After You’ve Gone(Turner Layton作曲/Sammy Nestico編曲)

(4)Four Brothers(Jimmy Giuffre作曲/Peter Blair編曲)

(5)シェルブールの雨傘(ピアノトリオ)(Michel Legrand作曲/宮川真由美 編曲)

(6)A Night In Tunisia(Dizzy Gillespie作曲/Michael Philip編曲)

休憩(20分)

2nd stage

(1)オレンジ・ブロッサム・スペシャル(Ervin T.Rouse作曲/伊賀拓郎 編曲/Band Arr.広瀬未来)

(2)Sweet Georgia Brown(Ben Bernie作曲/Band Arr.広瀬未来)

(3)シェヘラザード(アラブの歌~オリエンタル・ダンス)(Rimsky-Korsakov作曲/伊賀拓郎 編曲/Band  Arr.小林充)

(4)マンボNo.5(Pērez Prado作曲/広瀬未来 編曲)

(5)Take Five(Paul Desmond作曲/Tito Puente編曲)

(6)Spain(Chick Corea作曲/宮川真由美 編曲/Band Arr.小林充)

ジャズ集団だから、随所にソロがある。上手いなあと感心する。演奏をどうこう言う前に、その迫力やアレンジに圧倒される。ジャズなどに関心のなかった私が、そのリズムにのめり込んで行く。生涯、これらの楽器で貫くだろう人達の奏でる音は、それは素晴らしい。生涯を賭して行く人生。それは憧れでもある。

7時から9時15分迄の時間は、酔い痴れる時間となった。アンコールは、2曲。最初は古澤巌を入れて「Libertango On Fire」。当たり前に聴けるピアソラではなかった。アレンジがとにかく・・。

2曲目は、古澤巌が下手に消えてからの「Sing,Sing,Sing」。アンコールにしては最高に長い曲だった。聴衆は手拍子し出した。それは、最後迄消えなかった。終盤になってドラムスが1人でたたき出した時は手拍子は止んだが、それはそれは凄いとしか言いようのない撥捌きだった。

曲によっては金管が強過ぎてピアノの音が掻き消されていたりしたが、略全員がソロを聴かせてくれたと思う。それがジャズの醍醐味と言うものだ。


帰りは少し焦った。三宮からの高速バスが10時22分と、最終が30分だからだ。走って福島駅まで行ったり慌てたり。次の駅大阪で快速にも新快速にも間に合いそうだった。快速が早く来るので、それに乗った。もう十分にバスには間に合いそうだった。残念なのはビールが飲めなかった事。

三宮に着くと時間はありそうだ。急にコーラが飲みたくなり、セブンイレブンで1本買い、列に並んだ。行けども行けども列は続き、今迄になかった位後ろに並んだ。このままでは、22分のバスには乗れないかも知れないと思った。

コーラは一気に飲み干し、ボトルは空になった。バスが来て、列は少し前へと進んだ。そのバスは大門橋行きで、大抵その5分後に舞子高校行きが来る。最初のバスが発車すると、列は動き出した。舞子高校行きが来たのだ。乗れなくても、30分の最終には乗れる確信は十分にある。

ぞろぞろ歩いたが、補助椅子でなくても座る事が出来た。すぐに補助椅子の席もいっぱいになり、バスは22分を待って出発した。10時45分には着いたから、23分しか掛からなかった事になる。スムーズに、軽快に高速道路を走ったのだろう。

今時CDを買う人は少ないと思うが、このBig BandのCDは欲しいと思った。だが、2,000円では買えないだろうし、今時の相場は3,000円はするのである。家で何度もガンガン聴いてみたかったが、矢張り大きな出費となる事は分かっているので、今回もCDは止めにした。

いつかまたチャンスが訪れるだろう事を信じている。シンクロクロスケではないが、そう思っていたら、早いうちに手にする事が出来る日が来る事だろう。

もう日は替わり、こんな時間になった。ビールを飲みたい気持ちもあるが、どうしようか思案に暮れている。飲む、飲まない、飲む、飲まない、飲む、飲まない、飲む・・。まさかガーベラの花びらを千切って行く訳にも行かない。

うーん、飲まない、飲む、飲まない、飲む。意志の弱い私は、心はもう冷蔵庫に向いている。ああ、早く卵を茹でて置くべきだった。水から14分。急げ、気が変わらない内に。