全くどうしようもない記事なので書かなくてもいい事だが、それを言ったらお仕舞いで、いつのブログだって大したものはなに1つ無いのだ。

タイトルが俳句調になってしまったのに気付き、ちょっと季語を入れてみた。木曜の夜7時からのテレビで夏井いつきさんが最初のコーナーで批評添削するが、これが面白くまたすかっとした仕上がりになるので、私の好きな番組となっている。夏井さんはもっと好きだ。こんな素敵な俳人が居るのかと目を見開いたが、垂れ下がった瞼はそんなに上がるものではない。

実は、運転免許証がもうすぐ切れる。ジェームス自動車学院に予約を入れていたので、行って来たのだった。70歳以上は高齢者講習を受けないと、免許証の更新が出来ない。

6人が一緒で、もうすぐ70歳になる69歳の男性が一番若く、上は74歳。女性も1人いて、原付だ。

まるでミステリーの犯人探しのように、個性的な人ばかりだったように思う。Aさんは原付。Bさんである私は週に5回位乗る、これも無理に言えば個性だ。Cさんは毎日仕事で乗っている。Dさんは、レンタカーを借りた時に乗る。Eさんは大型を運転している。Fさんは、よく分からない。

ロビーの広いソファーに座っていると、ドラマを観ているような感覚に陥る。

結論は、「運転免許取得者教育(高齢者講習同等)終了証明書」を貰う事だった。私の証明書は、これで万全だ。後はいつ更新に行くかだけである。今日の手数料が5,600円。更新時が2,500円。高齢者運転マークが600円。これは強制ではないが、義務の1つと考えて、受付で買った。免許証更新に元町まで行けば交通費も掛かり、ちょっとした10,000円仕事となる。

静止視力、動体視力、夜間視力が調べられた。少しずつ大きくなって分かり易くはなるが、早くストップボタンを押さなければ、不適格な視力となってしまう。先ず静止視力と動体視力が同じになる人はいないそうだが、ご多聞に漏れず私も1.3と0.9だった。

先に視野の角度を測られたが、右眼視野角度が91度、左眼視野角度が92度で、自ずと両眼視野角度は183度となった。これは70代の130から170までの範囲を越えていた。40代が162度から183度で、40代の一番上だと説明を受けた。だからどうだと言う話なのだけれど。

その後はゲームセンターにあるような小型のコンピューターで、運転適性が調べられた。検査結果は、2時間半が経った頃運転に関する映像を見せられ、その後で結果票が渡され、もう1人の教官が1人ひとりその結果票を覗きながら、他の人にも分かるように喋っていった。

その結果票には、まるでゲームの様にハンドル付き、アクセルとブレーキ付きだったコンピューターでの結果が載せられていた。選択反応(判断動作の速さ・判断の正確さ・反応むら)と注意配分・複数作業(注意の集中分散・反応むら・認知判断の速さ・注意のバランス)が横長の棒グラフになっている。これが乱れていて、「速い」との結果や「ほぼ正確」との結果や「ややむらがある」と言う結果で、同年代との比較での総合判定は「普通」だった。

嬉しいのは「速さ」で、判断動作の速さが0.542秒、認知判断の速さが0.447秒だった事だ。特に認知判断の時に教官が、

「0.5台の人いますかね。それはかなり速いです」

と言って1人見付けていたが、私の所に回って来て、

「0.4台。これは凄いです。今までに見た事がありません」

と言い、

「何かやっていますか」

と聞いて来た。

「いや、何も」

と答えた。だが、そんなに驚かれるものだろうかと思った。あのゲームで、いつ信号の色が不定期に変わるか分からないのだが、青信号の時も信号の色がない時もずっとアクセルを踏んでいて、黄色が出たらすぐにアクセルを放して又踏むのである。赤が出たら咄嗟にブレーキを踏み、すぐにアクセルに踏みかえるのだ。その速さが速かっただけである。

青が出てそのままアクセルを踏んでおれば良いものを、1度だったと思うがアクセルを放した事があった。反応してしまったのだ。そんな動作が「反応むら」として現れたりしているのだと思った。注意力が足りないのだ。きっと練習の時のかなりの失敗が、大きな「反応むら」となったのだ。練習だからと、気を許した私が馬鹿だった。

レンタカーを借りた時に運転をすると言っていたDさんは、私と逆の結果で、「速さ」は遅いものの「判断の正確さ」は的確だし、「反応むら」は全くと言っていい程ない。教官も褒めていた程で、私とは棒グラフの長さが対称的なのだった。

よくよく考えて見ると、今までに見た事がないと言っても、70歳以上の人達の中での事だ。それ未満の人に高齢者講習などないからである。言えば、糠喜びである。それより、この前は94歳の人が、その前は96歳の人が講習に来たそうだ。それの方が、よっぽど凄い。

この運転適性結果を聞く前は、3人ずつ車に乗り、1人ひとり運転させられた。教官が横で言った通りに真っ直ぐ行ったり曲がったりする。もう50年以上前になるが、出雲自動車学校に楽しく通っていた事を思い出す。

ちょっと行くと「左に曲がって」と言う。すぐに止まって、バックさせられる。所謂車庫入れと言うやつだ。しかし、試験ではないので、気楽にやってと言われている。更に、次はクランクだ。車も大きい車で、下手をすれば脱輪しそうだった。クラウンではなくクレスタだと思うが、そこまで気が回らなかった。

しっかり止まっているか、方向指示器は早く出されているか、右左しっかり確認しているか、そんな事を見ていたのだろう。直進の所にコーンが膨れ上がっているように連なって置かれている。「あれを避けて進んで下さい」と言っているが、私はそれを避ける前にウインカーを点滅させた。きっとそこを見ているのだろうと思ったからだ。

車庫入れが上手くて褒められたCさんは「そりゃあ、毎日仕事で乗ってるから」と言ったが、そこではウインカーを出していなかったように思う。まあそんなこんなで、色々な癖があると思った。後で教官は、車の中で安全運転の話をしてくれた。

1つ印象に残った事がある。教官が、

「向こうに見えるコーンが曲がったように見えませんか。色の並びによってそんな風に見える事の証明です」

と言った。

「コーンは何本ありますか」

と言い皆は、

「5本」

と口々に言った。左から、白、黄、赤、青、緑と並んでいる。教官はゆっくり車を進めた。私は言った。

「青が特に見え難いですね」

と。だが、そこで3人は固唾を飲んだ。何と、緑のコーンの横に同じ並びで黒のコーンがあったのだ。全く見えなかった。と言うか、注意力がなかったのか、5本だと思った時点で他のコーンが考えられない先入観を持ってしまったのか。

「気が付かなかった」

と、3人は口々に言った。6本、同じように横1列に並んでいたのだ。


1人の教官が、初めから私に興味を持ったようだった。話しかけて来たからだ。

「島根県は何処ですか」

「出雲です。高校まではそこにいました」

「私はあの宍道湖の上を走る、何と言ったかなあ、電車」

「ああ、一畑電鉄でしょう」

「それそれ」

彼はスマホで撮った写真を見せてくれた。私の知らない所もあった。行って見たい所が、一畑電鉄には満載だ。松江から見える嫁ケ島まで写していた。

「こんな仕事中に話したらいけないんだけど、私は朝4時頃にポルシェで行きます」

ポルシェも凄いが、行きますだったか帰りますだったか、島根には興味があるらしかった。適正結果の話の時、レースのライセンスを持っていて、息子とよくサーキットに行ったと言う話をしたので、ポルシェは納得した。

前後したが、今度3年後に来た時は、もう少し全体的にバランスの良い結果になるようにしたいと思った。そして、「あなたに合った運転の仕方」を熟読して、昔のように無茶な、いい恰好しいの運転だけはしないようにしようと思った。4項目に書かれている事が、いちいち尤もだったからである。

それにしても、もう日差しが初夏だった。