午前中は鵯越にオカリナの練習に行った。頼まれて教え出してからもう2年になるが、自然淘汰ではないけれど残る者は残り、続く者は続く。

最初は10人を越す人数だったが、私はアンサンブルではなく個人が上手く吹けるようになる為の手助けをする方針でやっている。何人いても1人ひとりに吹いて貰うので、多いほど回って来るのに時間も掛かるし、皆に聴かれるのが嫌な人もいる。そんなこんなで、今は丁度いい人数になっている。

全く初めての人が、今では「オカリナを吹くのが大好き」と言う程、経験者と全く同じ位の実力を身に付けた。今日まで1度も休んだ事がないのも素晴らしいが、音が綺麗になった。文化ホールでのフェスティバルでずっと前から私の演奏に興味を持ったそうで、まさかここで私と練習出来るなんて思ってもみなかったと言った。

「オー・シャンゼリゼ」など、皆上手く吹けるようになっている。2部のパートに分かれてやってみたが、それがとっても合っていて、聴いていて気持ちがいい。

そんな皆に、今日は楽譜集を紹介した。

私が今年になってからずっと気になっていたものだ。それは数か月、ずっと頭にあった。安ければ問題はないが、買うのには決断を要した。「宗次郎オカリナで奏でる名曲集vol.2」7,500円である。

表紙はハードで、宗次郎さんの思いが綴られている。技術的にそんなに学べる事があった訳ではないが、宗次郎さんの演奏の秘密みたいなものは少し分かった気がした。入門者から上級者まで、それぞれに役立つ部分はあろうと思う。私が一番感じるのは、宗次郎さんのオカリナに対する考え方だ。オカリナを慈しみ愛おしむ気持ち、それに美しい音を出す為の心の持ち様と在り様に共感し感動させられる。

「オカリナは、自然の中で響き渡る音色が本物です。芯のある強い息を吹き込み、大きい音で、オカリナ全体を響かせることを意識して下さい。他の楽器とアンサンブルをすれば、なぜこれが大事かがすぐわかるでしょう。未熟なオカリナの音色では、他の楽器と調和できず、つまはじきにされてしまうのです」。

「良い音色とは美しい音色です。深い音色です。自然の中に身を委ねて、美しいものをいっぱい見るのも良い音色に繋がると思います」。

「音楽にはプロもアマもありません。人前で演奏するということはそれなりの表現をしないといけない。アマチュアだからこれで良いということはないのです」。

宗次郎語録は、私の心を抉りながら、優しく浸透して行くのである。

この楽譜集には12曲が入っており、宗次郎さんの演奏と伴奏CDの2枚組だ。

私が買った決め手はたった1曲、「故郷の原風景」の為だった。他も美しい伴奏で、しかも素朴ないい曲が並んでいる。けれど、私はこの1曲に7,500円を叩いたのである。

01 春の小川

02 夕焼け小焼け

03 もみじ

04 赤とんぼ

05 小さな秋見つけた

06 エーデルワイス

07 かあさんの歌

08 大きな古時計

09 雪の降る街を

10 見上げてごらん夜の星を

11 コンドルは飛んでいく

12 故郷の原風景

少なくとも素敵な伴奏で演奏出来る事が、素晴らしい演奏へと高めてくれるのは間違いのない事実だと、これらの伴奏を聴き、演奏をして分かった。


4時15分頃にバスに乗りJRに乗り地下鉄に乗って、5時15分頃に和田岬に着いた。道路を隔てた所にK君とKi君がいた。私を見付けて、和田宮公園のある方に歩いて来た。K君は宝塚に住んでいるが、今日は何かの研修が昼からあり、4時45分に終わった。加古川での演奏会の時、か彼はその事を言っていて、Ki君と会う事にしていたのだ。

何年も前からKi君には和田岬の餃子屋さんに行こうと言っていたが、その約束を果たす為にもこの餃子「艶楼」を予約していた。私にしては23日24日の子供みこしに続き和田岬は連続3日目となる。

ママが、

「キリンとアサヒのどちらにしますか」

と言うので私は、

「サッポロがいいです」

と言った。

3人はキリンビールを飲み、焼き餃子を食べ、酢豚の餡かけを食べたりマーボー豆腐や小籠包を食べたりした。紹興酒のオンザロックも飲み、馬鹿みたいな話は尽きなかった。気の置けない者の特典と言えるだろう。何を言っても楽しく時は過ぎた。ママが気持ち良く馬鹿話に応じてくれる。私がこの店に来出してから、もう17、8年になろうとしていた。

どんなに満腹になった事だろう。「艶楼」を出ると、地下鉄海岸線の駅に潜り、K君は東に、私とKi君は西に分かれた。カラオケに行こうとしたが、K君は取り込み中で、宝塚へと帰って行った。

K君も今日は帰る積もりになっていたが、新長田の、35年以上前から行っている店に入った。昔のようではなくなったママは、少ないお客でも話し相手をするだけの為のように、店を開けていた。朝や昼は喫茶をしているが、夜は行けばアルコールも飲ませてくれるし、昔からあったカラオケで歌わせてくれた。口だけは健在である。

Ki君は、橋幸夫の「白い制服」を先ず歌った。私はそれに対抗して内藤国男の「おゆき」を歌った。こんな歌何十年振りだ。喉が痛くなるのは、歌わなくなったからだ。それでも、機会が有ると最近は歌う事にしている。「雨の木次線」などの歌をKi君は良く知っている。

昨日南部の総代が、昔私が歌った歌を覚えていて、皆に話していた。私はすっかり忘れていたが、6月27日の南部の打ち上げできっと歌わされるだろうと思うと、ここで練習しておく必要がある。それが、五木ひろしの「契り」だったのである。

他にもKi君と交互に歌ったが、何とか昔歌っていたキーで歌う事が出来た。しかし、かなり声を張り上げないと、その最高音程まで届かない。その日が来たら、喉飴を沢山嘗めて歌う事にしようと思った。

1時間少し歌って、店を出た。Ki君は地下鉄に、私はJRに乗った。今度は最終の1つ2つ前のバスに乗る事が出来た。もうこんな時間だ。目がしょぼしょぼする。明日は午前中からSさん宅でバーベキューだと言うのに、早く寝なければ・・。きっと集まる皆は、もう絶対に眠っていると思う。


2015.5.25