セクシーだが、可愛い女だと思った。魔性の女とまでは行かないと、勝手に思っている。女の性格分析や内面の考察など私に出来る筈もないが、私も含めてそこいらの男共が彼女の範疇にはない事だけは自明の理である。確かに魅力を湛え、その坩堝に男が誘われて行くと言った、距離の分からない女だ。
1月31日はそんな女に出会い、この一か月を丸ごとこの数時間が持ち去って行った。
素晴らしい。一度も生で見た事はなかったが、最近TVでよく演奏をしているのに出くわす事が多くなったように感じられる。体を後方に傾けながらヴァイオリンを演奏する姿に引き寄せられる男も多いだろう。何年か前に、彼女のCDは買っている。何処となく惹かれたからだと思うけれど、ヴァイオリンの響きに興味があったからだと、先ずは断言出来る。特に千住真理子の音には美しさを感じ、CDも手元にあるものが5枚所ではない。だが、知的なセンスに溢れるものの、セクシーと思った事はない。
では、このセクシーな女とは誰の事だろう。そう、今日は川井郁子のコンサートに、ザ・シンフォニーホールまでやって来たのだった。
始まったのが午後5時35分からだった。「慕情」が流れ出した。ストリングス中心の、軽音楽を思わせた。何と心地いい響きだろう。ヴァイオリンが7人。ヴィオラが2人。チェロが2人。コントラバスが1人。ハープが1人。パーカッションが1人。ピアノが1人と川井郁子のヴァイオリンだ。男女比は半々と言った所。
ピアノ/フェビアン・レザ・パネ ハープ/朝川朋之 チェロ/渡邉辰紀 パーカッション/クリストファー・ハーディ ダンサー/長澤風海(ゲスト)
短い曲がずらっと並び、重くもなく軽くもなく、時にはジャズを思わせるようなイージーリスニングに相当する。古くて恐縮だが、ポールモーリアやカラベリを聴いているような錯覚に陥りそうだった。始まる前にとても眠かったが、始まってから終わる7時40分まで、うとうとする事はなかった。それは実力の持ち主が多かったのと、川井郁子の実力と表現力に尽きる。
「The Melody~100年の音楽~コンサート」の川井郁子は、「100年の音楽」のレギュラー番組BSジャパンで毎週木曜日夜9時54分から10時までで、見かけたら聴いている。今日は生演奏が聴けるのだ。
【1部】では、中世の貴族の女性を思わせるようなドレスで現れた。ただ、上は白、下はダークブルー系のセパレートになったドレスだった。ドレスも「ラ・クンパルシータ」の演奏の時、ゲストダンサーにぱっと剥がされたが、それは巻きスカートのようなドレスだった。剥がされた下には、白いパンツを穿いていた。スタイルの良さを、弥が上にも強調した恰好となった。
慕情
ニュー・シネマ・パラダイス
So in Love
黒い瞳
カリンカ
追憶の海(映画「北のカナリアたち」テーマ曲)
ポル・ウナ・カベーサ
ラ・クンパルシータ
交響組曲「宇宙戦艦ヤマト」
ボレロ
ラデッキー行進曲
1曲ずつ分析したり感想を書いたりするのは控えたいと思うが、「黒い瞳」を聴いた時そのビブラートに驚かされた。目一杯効かされたそれが彼女の解釈と表現に他ならなかったと思った時、何か一つ学んだような気がした。
20分休憩
【2部】が始まると、今度は桜色が混じったようなドレスで現れた。それは、演奏しながらステップを踏んだり歩いたり遠くを見つめる姿だったり目を閉じたりする、聴衆を楽しませるためのパフォーマンスの一つだと思った。音で飽きる事はなく、姿でも飽きる事はない。2階のRD席だから、文字の如くライト側からステージが略真横から眺められる。
下手から入場して来る姿が諸に目に入り、ヴァイオリンを弾くと私の方を向く事になる。これはLDなどの反対側の席とは比べ物にならない位いい席だと思った。私は双眼鏡をこんなに頻繁に使用した事はない。眼鏡では顔がぼやけて見える為、こんなにはっきり見る事が出来て幸せと言うものだ。
彼女の顔の右側の鼻孔と上唇の端との真ん中辺り法令線のすぐ内側にある小さな黒子が、セクシーさを誘っているようである。それも彼女の魅力かも知れない。
オー・シャンゼリゼ
ジュ・トゥ・ヴ
愛の讃歌
Let It Go(「アナと雪の女王」より)
春の声
ツィゴイネルワイゼン
ホワイト・レジェンド~”白鳥の湖”より~
白鳥
恋のアランフェス~レッド・ヴァイオリン~
ふるさと
チャールダーシュ
「私、よく質問されます。何処見て演奏してるのと。視力は2.0ありますから、その日に渡された楽譜は大きめにして遠くに貼っておくのです。それを見るものですから、遠くを見つめているように見えるのでしょう。他を見た途端に音を失うので、目が少しずつ追っているように見えますから、よく見ていて下さい」
と言って、笑わせてくれた。
「ホワイト・レジェンド」の演奏が終わると、ゆっくり歩いて下手に消えた。次が「白鳥」なので、ヴァイオリンはどう演奏するのだろうと思っていたが、彼女は登場しなかった。渡邉辰紀のチェロの演奏となった。ハープの伴奏で、それはそれは優雅なひと時だった。
次が「恋のアランフェス~レッド・ヴァイオリン~」だが、彼女が出て来た時は、真っ赤なタイトな衣装だった。はっとさせられるような色彩で、また違ったシチュエーションが感じられ、随分得をした気がした。
これがアンコールだと言った流れを感じる事がないままに、アンコールの2曲が終わった。「リベルタンゴ」と「アメイジング・グレイス」だった。プログラムの曲と同じ事だが、その音は曲に依って怪しく噎び泣き、愛を語り、その内面に迫る表現力のきめの細かさ、大胆さは、川井郁子でなければ出せないものを、随所に感じた。しっかりオカリナでも表現したいものだと思った。
彼女は、インターネットで見たりすると、勿論ヴァイオリンの演奏家であるが、作曲家であったり俳優であったりする。こんな所にも、その惹き付ける原因があるのではないかと勝手に納得するのである。
「The Melody~100年の音楽~」のCDが販売されていた。私はもうCDは買わないと決めていた。生のコンサートに勝るもにはないと、或る時に感じたからだった。だが、この1月31日で1月も終わろうとしている時、このストリングスの演奏はきっと飽きる事なくいつでも気持ち良く聴かせてくれるだろう、そして素敵な思い出をいつでも楽しませてくれるだろうと思い、大枚を叩く事にした。
これにはサイン会があると言うのだ。しかも、楽器が別々に演奏して入れられたものではなく、一体感を出す為に、何処だったかのホールでコンサートのようにして収録されたものだと言う。臨場感よろしく聴ける期待感も伴って、7時40分にコンサートが終了すると、早速買って並んだ。
今日のプログラムの曲が殆ど網羅されてはいるが、入れておいて欲しかった曲もあるにはある。CDへの収録曲を並べるので、比較してみてもいいかも知れない。ブログを書いている部屋の小さなステレオでは大きな音を出す事が出来ない。早くブログを終えて、2階にあるもっと小さなCDデッキで、音量を上げて聴いてみたい。この部屋でのCDは、もう3回目の終盤に差し掛かっている。
01.So in Love 映画「キス・ミー・ケイト」より
02.春の声
03.白鳥
04.愛の挨拶
05.慕情 映画「慕情」より
06.黒い瞳
07.ロンドンデリーの歌
08.ツィゴイネルワイゼン
09.ウィリアム・テル序曲
10.ジュ・トゥ・ヴ
11.愛の讃歌
12.リベルタンゴ
13.アメイジング・グレイス
14.黒いオルフェ 映画「黒いオルフェ」より
15.ラ・クンパルシータ
16.チャールダーシュ
17.G線上のアリア(Air)
18.ふるさと
19.ニュー・シネマ・パラダイス テーマ曲・愛のテーマ 映画「ニュー・シネマ・パラダイス」より
20.星に願いを 映画「ピノキオ」より
21.ブルーバード
階段を上って行くが、人の列が中々途絶えない。ぐるぐる上って行き、最後尾に並んだ。結局はサインを貰う迄に20分以上を要したが、300人に喃々としていただろうと思われる。少しずつ動き出すと、1回の川井郁子の座っているテーブルに辿り着いた。途中、まさか握手までは、時間がないから出来ないだろうと考えていた。サインは表紙に貰うかCDに直接貰うかを選ぶ事が出来た。
可愛い動物のようにも見えるサインだった。CDに書き終えると、気さくに握手をしてくれた。人と人とが触れ合う挨拶のようなものだが、果てしなく遠い距離がうんと近くになったような気がした。こんな凄い人と握手までしているとは。随分得をしたように思った。このサインの解読は、まだ出来ていない。
「感動しました」
それだけしか言えなかったが川井郁子は、素敵だった気持ちを伝える私の目を、しっかり捉えながら聴いていた。双眼鏡を覗いていて、目が合った時のようだった。ひょっとして、そんなに遠くない距離で、おまけに視力が良いと聞いたので、あの双眼鏡で見ていたのが私だと気付かれていたのかも知れなかった。
1月31日はそんな女に出会い、この一か月を丸ごとこの数時間が持ち去って行った。
素晴らしい。一度も生で見た事はなかったが、最近TVでよく演奏をしているのに出くわす事が多くなったように感じられる。体を後方に傾けながらヴァイオリンを演奏する姿に引き寄せられる男も多いだろう。何年か前に、彼女のCDは買っている。何処となく惹かれたからだと思うけれど、ヴァイオリンの響きに興味があったからだと、先ずは断言出来る。特に千住真理子の音には美しさを感じ、CDも手元にあるものが5枚所ではない。だが、知的なセンスに溢れるものの、セクシーと思った事はない。
では、このセクシーな女とは誰の事だろう。そう、今日は川井郁子のコンサートに、ザ・シンフォニーホールまでやって来たのだった。
始まったのが午後5時35分からだった。「慕情」が流れ出した。ストリングス中心の、軽音楽を思わせた。何と心地いい響きだろう。ヴァイオリンが7人。ヴィオラが2人。チェロが2人。コントラバスが1人。ハープが1人。パーカッションが1人。ピアノが1人と川井郁子のヴァイオリンだ。男女比は半々と言った所。
ピアノ/フェビアン・レザ・パネ ハープ/朝川朋之 チェロ/渡邉辰紀 パーカッション/クリストファー・ハーディ ダンサー/長澤風海(ゲスト)
短い曲がずらっと並び、重くもなく軽くもなく、時にはジャズを思わせるようなイージーリスニングに相当する。古くて恐縮だが、ポールモーリアやカラベリを聴いているような錯覚に陥りそうだった。始まる前にとても眠かったが、始まってから終わる7時40分まで、うとうとする事はなかった。それは実力の持ち主が多かったのと、川井郁子の実力と表現力に尽きる。
「The Melody~100年の音楽~コンサート」の川井郁子は、「100年の音楽」のレギュラー番組BSジャパンで毎週木曜日夜9時54分から10時までで、見かけたら聴いている。今日は生演奏が聴けるのだ。
【1部】では、中世の貴族の女性を思わせるようなドレスで現れた。ただ、上は白、下はダークブルー系のセパレートになったドレスだった。ドレスも「ラ・クンパルシータ」の演奏の時、ゲストダンサーにぱっと剥がされたが、それは巻きスカートのようなドレスだった。剥がされた下には、白いパンツを穿いていた。スタイルの良さを、弥が上にも強調した恰好となった。
慕情
ニュー・シネマ・パラダイス
So in Love
黒い瞳
カリンカ
追憶の海(映画「北のカナリアたち」テーマ曲)
ポル・ウナ・カベーサ
ラ・クンパルシータ
交響組曲「宇宙戦艦ヤマト」
ボレロ
ラデッキー行進曲
1曲ずつ分析したり感想を書いたりするのは控えたいと思うが、「黒い瞳」を聴いた時そのビブラートに驚かされた。目一杯効かされたそれが彼女の解釈と表現に他ならなかったと思った時、何か一つ学んだような気がした。
20分休憩
【2部】が始まると、今度は桜色が混じったようなドレスで現れた。それは、演奏しながらステップを踏んだり歩いたり遠くを見つめる姿だったり目を閉じたりする、聴衆を楽しませるためのパフォーマンスの一つだと思った。音で飽きる事はなく、姿でも飽きる事はない。2階のRD席だから、文字の如くライト側からステージが略真横から眺められる。
下手から入場して来る姿が諸に目に入り、ヴァイオリンを弾くと私の方を向く事になる。これはLDなどの反対側の席とは比べ物にならない位いい席だと思った。私は双眼鏡をこんなに頻繁に使用した事はない。眼鏡では顔がぼやけて見える為、こんなにはっきり見る事が出来て幸せと言うものだ。
彼女の顔の右側の鼻孔と上唇の端との真ん中辺り法令線のすぐ内側にある小さな黒子が、セクシーさを誘っているようである。それも彼女の魅力かも知れない。
オー・シャンゼリゼ
ジュ・トゥ・ヴ
愛の讃歌
Let It Go(「アナと雪の女王」より)
春の声
ツィゴイネルワイゼン
ホワイト・レジェンド~”白鳥の湖”より~
白鳥
恋のアランフェス~レッド・ヴァイオリン~
ふるさと
チャールダーシュ
「私、よく質問されます。何処見て演奏してるのと。視力は2.0ありますから、その日に渡された楽譜は大きめにして遠くに貼っておくのです。それを見るものですから、遠くを見つめているように見えるのでしょう。他を見た途端に音を失うので、目が少しずつ追っているように見えますから、よく見ていて下さい」
と言って、笑わせてくれた。
「ホワイト・レジェンド」の演奏が終わると、ゆっくり歩いて下手に消えた。次が「白鳥」なので、ヴァイオリンはどう演奏するのだろうと思っていたが、彼女は登場しなかった。渡邉辰紀のチェロの演奏となった。ハープの伴奏で、それはそれは優雅なひと時だった。
次が「恋のアランフェス~レッド・ヴァイオリン~」だが、彼女が出て来た時は、真っ赤なタイトな衣装だった。はっとさせられるような色彩で、また違ったシチュエーションが感じられ、随分得をした気がした。
これがアンコールだと言った流れを感じる事がないままに、アンコールの2曲が終わった。「リベルタンゴ」と「アメイジング・グレイス」だった。プログラムの曲と同じ事だが、その音は曲に依って怪しく噎び泣き、愛を語り、その内面に迫る表現力のきめの細かさ、大胆さは、川井郁子でなければ出せないものを、随所に感じた。しっかりオカリナでも表現したいものだと思った。
彼女は、インターネットで見たりすると、勿論ヴァイオリンの演奏家であるが、作曲家であったり俳優であったりする。こんな所にも、その惹き付ける原因があるのではないかと勝手に納得するのである。
「The Melody~100年の音楽~」のCDが販売されていた。私はもうCDは買わないと決めていた。生のコンサートに勝るもにはないと、或る時に感じたからだった。だが、この1月31日で1月も終わろうとしている時、このストリングスの演奏はきっと飽きる事なくいつでも気持ち良く聴かせてくれるだろう、そして素敵な思い出をいつでも楽しませてくれるだろうと思い、大枚を叩く事にした。
これにはサイン会があると言うのだ。しかも、楽器が別々に演奏して入れられたものではなく、一体感を出す為に、何処だったかのホールでコンサートのようにして収録されたものだと言う。臨場感よろしく聴ける期待感も伴って、7時40分にコンサートが終了すると、早速買って並んだ。
今日のプログラムの曲が殆ど網羅されてはいるが、入れておいて欲しかった曲もあるにはある。CDへの収録曲を並べるので、比較してみてもいいかも知れない。ブログを書いている部屋の小さなステレオでは大きな音を出す事が出来ない。早くブログを終えて、2階にあるもっと小さなCDデッキで、音量を上げて聴いてみたい。この部屋でのCDは、もう3回目の終盤に差し掛かっている。
01.So in Love 映画「キス・ミー・ケイト」より
02.春の声
03.白鳥
04.愛の挨拶
05.慕情 映画「慕情」より
06.黒い瞳
07.ロンドンデリーの歌
08.ツィゴイネルワイゼン
09.ウィリアム・テル序曲
10.ジュ・トゥ・ヴ
11.愛の讃歌
12.リベルタンゴ
13.アメイジング・グレイス
14.黒いオルフェ 映画「黒いオルフェ」より
15.ラ・クンパルシータ
16.チャールダーシュ
17.G線上のアリア(Air)
18.ふるさと
19.ニュー・シネマ・パラダイス テーマ曲・愛のテーマ 映画「ニュー・シネマ・パラダイス」より
20.星に願いを 映画「ピノキオ」より
21.ブルーバード
階段を上って行くが、人の列が中々途絶えない。ぐるぐる上って行き、最後尾に並んだ。結局はサインを貰う迄に20分以上を要したが、300人に喃々としていただろうと思われる。少しずつ動き出すと、1回の川井郁子の座っているテーブルに辿り着いた。途中、まさか握手までは、時間がないから出来ないだろうと考えていた。サインは表紙に貰うかCDに直接貰うかを選ぶ事が出来た。
可愛い動物のようにも見えるサインだった。CDに書き終えると、気さくに握手をしてくれた。人と人とが触れ合う挨拶のようなものだが、果てしなく遠い距離がうんと近くになったような気がした。こんな凄い人と握手までしているとは。随分得をしたように思った。このサインの解読は、まだ出来ていない。
「感動しました」
それだけしか言えなかったが川井郁子は、素敵だった気持ちを伝える私の目を、しっかり捉えながら聴いていた。双眼鏡を覗いていて、目が合った時のようだった。ひょっとして、そんなに遠くない距離で、おまけに視力が良いと聞いたので、あの双眼鏡で見ていたのが私だと気付かれていたのかも知れなかった。