何か風邪の所為か、鼻声で体が重い。ジョギンングは止めた。卓球も止めた。家でごろごろしていようと思った。だが、Koさんから、この日(12日)午後1時半からオカリナ教室の発表会があると言う案内を貰っていた。
ちょっと悩んだが、椅子の上で寝ていたらいいと思って、出かける事にした。場所がはっきりしないので、早めに出かけて探すのが得策だと思った。
朝は蕎麦を食べた。昨日の朝から連続4回目となる。相変わらず掻き揚げを半分に切って入れる。
バスの終着地点から元町へと歩いた。先ずヤマハへ行った。クラシックの楽譜を買った。高いけれど、オカリナトリプルちゃんの為だ。
JR元町駅から鯉川筋を北上しようとした。海鮮丼の店がすぐそこにある。それを尻目に少し北に進んで、すぐに折り返した。店の戸を開けると、コの字の席は満員で、中に4人が待っていた。暫く待つことにした。
ここだけの限定、葱入りアナゴ丼を注文した。私のひとり前の女性がそれを注文して、そこでお仕舞いだった。代わりに、鰻丼にした。まあまあ、鰻の味がしている。580円と、安いのがいい。
元町商店街でざる蕎麦を見て、余程入ろうかと思っていたが、流石に連続5回目は食傷気味となった。
上まで歩き、西へと歩いた。相楽園がある。この近くに会場はある筈なので、ゆっくり歩いた。生田文化会館がその会場なのだ。見誤りかも知れないが、PCの地図では相楽園の西北の方向にあると認識していた。
向こうから来るおじさんに、聞く事にした。
「そこに細い道があるでしょう」
と指差した。そして、話を続ける。
「その道を歩いて行くと大きな道に出ます。それを右に曲がって下に下ります。信号があるから、その信号を超えてもう一つの信号の下30メートルで、右側にありますよ」
「はあ。下だったのですね。相楽園の上だと聞いていたもんで」
「相楽園の下になりますよ」
「いやあ、ありがとうございます」
聞いて良かったと思った。まだ30分も時間を残している。
「NHKカルチャー神戸オカリナ教室発表会」は、生田文化会館2階の大ホールであるとの案内があった。大ホールと言っても、パイプ椅子が150脚並ぶ程度なのだが。
皆コートは脱いでいたようだったが、私は寒くて脱げなかった。
13時30分に始まった。大人数のグループは6組だけで、後は殆どがソロで、2人、3人のデュオがあるだけだった。
第一部が13組、第二部が12組だ。
第一部の2番目、2人のデュオの一人を私は知っていた。Haさんだ。へぇ~、オカリナをやっているんだ。面影が残っていたから、彼女に間違いはない。「証城寺の狸ばやし」を演奏した。
案内をくれたKoさんは7番目のソロで、「元気になれそう」を吹いた。衣装も考えていた。
第一部の最後は13人のアンサンブルだったが、そこにはHaさんとSiさんがいた。Siさんもよく知っているのだ。NHKのカルチャーに通っていたのだ。
その次は講師演奏で、むとうさちこさんの「メリーゴーランド」(江波太郎作曲)だった。聴く側としては、やっとほっとしたと言っていいだろうか。10番目デュオの「きつつきポルカ」も良かった。11番目のソロ「しゃぼん玉」も、後から来るアレンジに変化があって良かったと思う。
20分の休憩の後、第二部が始まった。
先ず、「しあわせ運べるように」の全員での合奏と歌があった。
1番目は11人のグループの「イエスタディ・ワンス・モア」と「栄光は君に輝く」であった。そこにKoさんも出ていて、今度は衣装替えをして水色のスーツで目だっていた。
2番目の「童神」のソロは、最初に簡単に手を動かして踊った。しなやかな踊りで、この人はきっとその道も歩んでいると思った。オカリナも、素直な綺麗な音を出していた。
Siさんは第二部の司会をしていた。インフルエンザではないのか喉が痛くて、と言いながら。5番目の9人グループにも出た。
6番目の「明日に架ける橋」のソロは聴けた。7番目のソロは「みかんの花咲く丘」で、オカリナの基本中の曲だと思っているが、この人の主人のお母さんも自分のお母さんもこの歌が好きで、よく歌っていたと言う。そんな曲を選んで吹くこの人は、素敵だと思う。
11番デュオの「海の見える街」も良かった。
そして、12番目は16人の「さよならの夏」と「星条旗よ永遠なれ」で終わった。やっとオカリナを聴いている気持ちになった。「星条旗よ永遠なれ」は圧巻だったと言っていい。第一部で帰らなくて良かったと、本当に思った瞬間だった。
講師演奏は、小林理子さんの「G線上のアリア」だった。安心して聴けた。
さちこさんは日曜日の教室、理子さんは木曜日の教室だ。
「教室が違ってるから、始まる前に私の事を怖いと思っていた人もあったでしょう。私が小林理子です。教室も覗いて見てください。練習の時は、もっと怖いです」
マイクも使わずオカリナそのままの音なので、音は小さいし響かない会場だった。最初は物足りない思いがしていた。
所が、自信を持って演奏する人の音からは、小さくても力が溢れ出ていた。オカリナを持った事もない人から、少し上手くなりたいと思う人まで様々だと思うが、教室の発表会はその甲乙を聴くのではなく、練習の成果を聴く為にある。そう思うと、その過程を感じながら、拍手をして上げたい気持ちになる。
オカリナの生の音の良さを感じる一時でもあった。音が小さいのは、仕方がない。音響のいい所なら、即解決だ。それでも、「星条旗よ永遠なれ」は、その不安も物足りなさもなかった。素晴らしい「星条旗よ永遠なれ」だった。
9人から16人までの、今日の6つのグループ演奏の素晴らしかった事は、音が一つに揃っていた事だ。ヒューヒューと風のように乱れた音ではなかった事。これは、指導者の基本的指導法の素晴らしさを物語っているものだった。
Koさんは前の方に座っていたが、私とは目が合わなかった。そんな前に私が歩いて行って話したら、周りの人から訝しく思われるかもしれない。また手紙に、行った事を書いて送りたい。Siさんにも顔を見せたら吃驚しただろうと思う。
KoさんSiさんHaさんと4人で、どこかでお茶でも飲みながらお話すれば、またきっと世界が変わると思う。そんな事を思いながら、その戸口から外に出た。
むとうさちこさんが、出て行く人達に挨拶していた。私は鼻声だし、静かに出たかった。
「お疲れ様でした」
そう言うと、
「ああ」
と言ったような感じで受け流していた。数歩歩くと跳んで来て、
「○○先生ですよね」
と慌てて言った。私は風邪と疲れで顔も引きつっていたから、きっと笑顔で受けられなかったと思うが、
「ご苦労さん。良かったですよ」
と言って、その場を足早に離れるのが精一杯だった。体調がよければ、そこで2、3分は立ち話をしただろうな。申し訳ない気もしている。それにしても、先生、はないよ。吃驚するじゃないか。私は上手くもない、ただのオカリナ吹きなのだから。
ちょっと悩んだが、椅子の上で寝ていたらいいと思って、出かける事にした。場所がはっきりしないので、早めに出かけて探すのが得策だと思った。
朝は蕎麦を食べた。昨日の朝から連続4回目となる。相変わらず掻き揚げを半分に切って入れる。
バスの終着地点から元町へと歩いた。先ずヤマハへ行った。クラシックの楽譜を買った。高いけれど、オカリナトリプルちゃんの為だ。
JR元町駅から鯉川筋を北上しようとした。海鮮丼の店がすぐそこにある。それを尻目に少し北に進んで、すぐに折り返した。店の戸を開けると、コの字の席は満員で、中に4人が待っていた。暫く待つことにした。
ここだけの限定、葱入りアナゴ丼を注文した。私のひとり前の女性がそれを注文して、そこでお仕舞いだった。代わりに、鰻丼にした。まあまあ、鰻の味がしている。580円と、安いのがいい。
元町商店街でざる蕎麦を見て、余程入ろうかと思っていたが、流石に連続5回目は食傷気味となった。
上まで歩き、西へと歩いた。相楽園がある。この近くに会場はある筈なので、ゆっくり歩いた。生田文化会館がその会場なのだ。見誤りかも知れないが、PCの地図では相楽園の西北の方向にあると認識していた。
向こうから来るおじさんに、聞く事にした。
「そこに細い道があるでしょう」
と指差した。そして、話を続ける。
「その道を歩いて行くと大きな道に出ます。それを右に曲がって下に下ります。信号があるから、その信号を超えてもう一つの信号の下30メートルで、右側にありますよ」
「はあ。下だったのですね。相楽園の上だと聞いていたもんで」
「相楽園の下になりますよ」
「いやあ、ありがとうございます」
聞いて良かったと思った。まだ30分も時間を残している。
「NHKカルチャー神戸オカリナ教室発表会」は、生田文化会館2階の大ホールであるとの案内があった。大ホールと言っても、パイプ椅子が150脚並ぶ程度なのだが。
皆コートは脱いでいたようだったが、私は寒くて脱げなかった。
13時30分に始まった。大人数のグループは6組だけで、後は殆どがソロで、2人、3人のデュオがあるだけだった。
第一部が13組、第二部が12組だ。
第一部の2番目、2人のデュオの一人を私は知っていた。Haさんだ。へぇ~、オカリナをやっているんだ。面影が残っていたから、彼女に間違いはない。「証城寺の狸ばやし」を演奏した。
案内をくれたKoさんは7番目のソロで、「元気になれそう」を吹いた。衣装も考えていた。
第一部の最後は13人のアンサンブルだったが、そこにはHaさんとSiさんがいた。Siさんもよく知っているのだ。NHKのカルチャーに通っていたのだ。
その次は講師演奏で、むとうさちこさんの「メリーゴーランド」(江波太郎作曲)だった。聴く側としては、やっとほっとしたと言っていいだろうか。10番目デュオの「きつつきポルカ」も良かった。11番目のソロ「しゃぼん玉」も、後から来るアレンジに変化があって良かったと思う。
20分の休憩の後、第二部が始まった。
先ず、「しあわせ運べるように」の全員での合奏と歌があった。
1番目は11人のグループの「イエスタディ・ワンス・モア」と「栄光は君に輝く」であった。そこにKoさんも出ていて、今度は衣装替えをして水色のスーツで目だっていた。
2番目の「童神」のソロは、最初に簡単に手を動かして踊った。しなやかな踊りで、この人はきっとその道も歩んでいると思った。オカリナも、素直な綺麗な音を出していた。
Siさんは第二部の司会をしていた。インフルエンザではないのか喉が痛くて、と言いながら。5番目の9人グループにも出た。
6番目の「明日に架ける橋」のソロは聴けた。7番目のソロは「みかんの花咲く丘」で、オカリナの基本中の曲だと思っているが、この人の主人のお母さんも自分のお母さんもこの歌が好きで、よく歌っていたと言う。そんな曲を選んで吹くこの人は、素敵だと思う。
11番デュオの「海の見える街」も良かった。
そして、12番目は16人の「さよならの夏」と「星条旗よ永遠なれ」で終わった。やっとオカリナを聴いている気持ちになった。「星条旗よ永遠なれ」は圧巻だったと言っていい。第一部で帰らなくて良かったと、本当に思った瞬間だった。
講師演奏は、小林理子さんの「G線上のアリア」だった。安心して聴けた。
さちこさんは日曜日の教室、理子さんは木曜日の教室だ。
「教室が違ってるから、始まる前に私の事を怖いと思っていた人もあったでしょう。私が小林理子です。教室も覗いて見てください。練習の時は、もっと怖いです」
マイクも使わずオカリナそのままの音なので、音は小さいし響かない会場だった。最初は物足りない思いがしていた。
所が、自信を持って演奏する人の音からは、小さくても力が溢れ出ていた。オカリナを持った事もない人から、少し上手くなりたいと思う人まで様々だと思うが、教室の発表会はその甲乙を聴くのではなく、練習の成果を聴く為にある。そう思うと、その過程を感じながら、拍手をして上げたい気持ちになる。
オカリナの生の音の良さを感じる一時でもあった。音が小さいのは、仕方がない。音響のいい所なら、即解決だ。それでも、「星条旗よ永遠なれ」は、その不安も物足りなさもなかった。素晴らしい「星条旗よ永遠なれ」だった。
9人から16人までの、今日の6つのグループ演奏の素晴らしかった事は、音が一つに揃っていた事だ。ヒューヒューと風のように乱れた音ではなかった事。これは、指導者の基本的指導法の素晴らしさを物語っているものだった。
Koさんは前の方に座っていたが、私とは目が合わなかった。そんな前に私が歩いて行って話したら、周りの人から訝しく思われるかもしれない。また手紙に、行った事を書いて送りたい。Siさんにも顔を見せたら吃驚しただろうと思う。
KoさんSiさんHaさんと4人で、どこかでお茶でも飲みながらお話すれば、またきっと世界が変わると思う。そんな事を思いながら、その戸口から外に出た。
むとうさちこさんが、出て行く人達に挨拶していた。私は鼻声だし、静かに出たかった。
「お疲れ様でした」
そう言うと、
「ああ」
と言ったような感じで受け流していた。数歩歩くと跳んで来て、
「○○先生ですよね」
と慌てて言った。私は風邪と疲れで顔も引きつっていたから、きっと笑顔で受けられなかったと思うが、
「ご苦労さん。良かったですよ」
と言って、その場を足早に離れるのが精一杯だった。体調がよければ、そこで2、3分は立ち話をしただろうな。申し訳ない気もしている。それにしても、先生、はないよ。吃驚するじゃないか。私は上手くもない、ただのオカリナ吹きなのだから。