青谷の谷を見下ろしながら坂を上って行く。いつもなら息せき切って歩く所だが、今回はそんな心配は無用だった。超スロージョギングが110回目となった私には、こんな坂はもう大して問題にはならなかった。

谷の向こう側に夾竹桃の桃色の花が疎らだ。手前のフェンスの一角に萩の花が咲いている。もう、夏は終わった。

10時より早くSさん宅に着いたが、Sさんは新しく購入したと言う、素敵なグランドピアノを弾いていた。奥さんのS.Sさんはピアニストだが、彼もかなりピアノが上手い。私はバイエル15番位なら自信がある。

モーツアルトで買って来たと言うアップルパイを頂いた。生クリームが別にあって、それをケーキに塗って食べる。これが頗る美味いのだ。こんなの初めてだった。

3人で話をしていたが、その内、彼は買出しに出かけて行った。その間、S.Sさんに私の演奏の為の8曲を伴奏して貰った。CDやMDで練習している私に取っては、このコラボは感動ものだった。家では毎回同じテンポで同じ強弱で練習する事になるので、今日の音合わせは情感が溢れ出て、感動頻りだった。

プロの、私が敬愛するピアニストの伴奏だから、尚更聞き惚れながらオカリナを吹く事になる。この出会いなくして、私の喜びもないと言うに等しい。また、それによってSさんにも友達になって頂いた。お陰で、訪問するのが何倍にも楽しい。

S.Sさんには8曲の伴奏をして貰い、私のオリジナルは4曲弾いて貰う。その内の3曲は初めて合わせる曲だった。それにしてもこんなに素敵に弾けるなんて、その音の美しさに私は有頂天になるのだ。後で曲数も曲名も載せるけれど、9月17日(土)に風見鶏の館で、今度は依頼があって演奏する事となった。

丁度後半を流している頃にSさんが帰って来て、可愛いワンちゃんのチェリーちゃんを抱きながら、演奏を聴いてくれていた。それだけでも心強いものがある。

12時になった。演奏の練習も終わった。可愛いテーブルにチャンジャやわけぎや大根の、韓国のお惣菜が並んだ。とんかつにビフかつ。Sさんと私は先ずビールと言う事で、乾杯! S.Sさんはカルグクスを作って持って来てくれた。これもそれもあれも全部美味い。

ビールの後はマッコリだ。以前Sさん宅で失敗した事があるので、今度は振らずにSさんに注いだ。白く濁らずに、透明の液体がコップに注がれる。これは所謂マッコリではない。以前は炭酸が入っていて、振ったら吹き零れてしまったのだ。それを恐れていたが、思い切って振ってみる事にした。すると、白濁したマッコリが、如何にも美味いと叫んでいるかのように出て来たのだ。全く吹き零れる様子はなかった。

これで3人がやっとマッコリの美味さを味わう事になる。話も面白く展開して行く。教育の話や音楽の話、そして韓国に纏わる話。時間は刻々と過ぎて行く。2時には帰るようにしていた。その時間が来るのは、あっと言う間だった。

昼間から飲めるのが何とも楽しい。程よいアルコールは、気持ちを高め、饒舌にする。車のガソリンのように、人体の潤滑油である。いつしかSさんが名づけた「マッコリ会」。次のその日はいつになるか分からないが、それも大きな楽しみである。年中行事になったりして。


「風見鶏の館 オープンコンサート」は、勿論神戸北野の異人館、風見鶏の館で行われる。日にちは書いたけれど、9月17日の土曜日なのだ。この日に私は3回公演する予定になっている。それぞれ30分程度だ。

その時間と曲名を記してみよう。もしアンコールがあった時の為には1曲ずつ用意はしてあるが、それはシークレットにしておきたい。

1回目は11時からで、MDによって演奏する。

1. 青葉の笛
2. 遠き山に日は落ちて
3. 若者たち
4. ふるさと
5. 昴
6. また君に恋してる
7. ボレロ

2回目は13時からで、これは全てS.Sさんのピアノ伴奏による。偶数番号は私のオリジナル曲だ。

1. 浜辺の歌
2. 万華鏡
3. 夕焼小焼
4. ソウル
5. 白鳥
6. 虹を見に行こう
7. 千の風になって
8. 雪が舞う

3回目は14時30分からで、これもMDでの演奏となる。

1. 竹田の子守唄
2. 朧月夜
3. 大きな古時計
4. 瀬戸の花嫁
5. 荒城の月
6. 崖の上のポニョ
7. 上を向いて歩こう
8. かあさんの歌

風見鶏の館1F(神戸市中央区北野町3-13-3)