昨日は、昼から妻と三宮に出掛けた。元町に向かって歩くと、すぐにオリエンタルホテルのビルがある。歩く間、雨が降っていた。
そこの17階におすし屋さんがある。暖簾を潜るとすぐLの字のカウンターになっていて、ここでいいのかと一度暖簾の外に出た。4人の女性の仲間と2人の男性がいると満員に見える。が、この店だった。いきなり部屋と言った感じで。奥の端に2つの空席が並んでいた。
末娘の旦那が、孫のお守りで世話になっていると言って、こんな高級感あるすし屋を設定してくれたのである。8人で満員の店のようだ。
握られた、余りにも小さなシャリに吃驚した。それに応じて、ネタも薄くて小さい。大将が握ると、醤油などのたれは刷毛で塗る。こちらが醤油に浸けて食べる今までの方法とは異にした。砕かれた葱をちょこんと乗せたりするが、まるで濃いわさびのようにも見えた。
20センチ四方位の皿に、手際よく一貫ずつ乗せられて行く。箸で口に入れると、それはすぐに蕩ける。最初にシャリの大きさが、これでいいかどうか聞かれた。大きくも小さくもなるようだった。大きくは分かるが、これより小さいのは想像が付かなかった。
4人の女性の一人は、光り物が駄目だと言った。大分後で、男性の一人がまだ続くのか聞いて、シャリを小さくするように言った。内容は少しずつ違うようだったが、この店は3ランクのコースに分かれていた。
満足の頂点で、盛られる一貫ずつを丁寧に口に入れた。中トロも、いくらや雲丹の軍艦巻きもあった。海苔の香りが鼻を擽る。10貫以上出たが、贅沢な味だった。茶碗蒸しは至ってシンプルで、底の方に何か小さな塊があるだけだった。味噌汁も程よい時に出された。
生ビールが芸術品のような味がして、私は3杯飲んだ。「これは富山の白えびです」と言って出された時は、感動すら覚えた。歯ごたえがしっかりしていた。
「食材に拘っているんですね」
と言うと、
「ありがとうございます」
と言った。歌手や演奏家が褒められたりしたら必ず「ありがとうございます」と言うのと似ていた。私は単なるオカリナ吹きで素人もいい所だが、それでも講釈を付けずに「ありがとうございます」と言う癖が付きつつある。
「京都風とか色々だけど、これは何処風なの」
「江戸前です」
「じゃあ、ネタは築地に行っていたんでしょ」
「そうです。築地に行っていましたね」
「どうして神戸に来たの」
「神戸が好きなんですよ」
今度は、こちらが「ありがとう」を言いそうだった。
美味しい上がりが出て終わり頃になると、満腹感を感じた。極小さくて、10貫少々でそう感じるのだから、よくよく考えられていたのだと思った。シャリを多くして貰わなくて良かったのだ。
そんな時に、そろそろご飯が出るのではないかと思い、自分で可笑しくなった。
寿司は何度も食べていると言う人で、ややネタや大きさで飽きている人がいたら、ここは地上の17階にあっても穴場かも知れない。気分も違って来ると思うので、一度体験するのもいいだろう。
「すし神戸」(これはかんべと読む)
神戸市中央区京町25番 TEL(078)326-1577
暖簾の外に出ると、眼下にホテル・オオクラが見え、その横に隠れて、4分の1程ポートタワーが覗く。そして、小山のように浮かぶオリエンタルホテルが、くっきりと見えた。
外にあるレモン水とコーヒーは自由だ。神戸の街と海を一望して、どちらも大変に美味しかった。私は、元町まで歩き、ヤマハで注文していたフルートの楽譜を受け取り、2つ遅れて三宮からバスに乗った。
元町のパン屋さん「八天堂」は、シャッターが下りていた。完売したら閉める事が分かった。今度は早く行かねば。
今朝のジョギングは、5時48分から6時19分まで、31分掛かった。稀に見る青空で、飛び出したら太陽と鉢合わせした。瞬間、目が眩んだ。そのままカーブを左に反れて、南西に向かって走って行った。
これぞ超スロージョギングを体現した積もりだったが、31分より長くはならなかった。こんなに遅く、喘いでもだ。「31分の男(前)」、に定着か。
走りながら消えては現れた「すし神戸」は、暫く頭に残りそうだ。
そこの17階におすし屋さんがある。暖簾を潜るとすぐLの字のカウンターになっていて、ここでいいのかと一度暖簾の外に出た。4人の女性の仲間と2人の男性がいると満員に見える。が、この店だった。いきなり部屋と言った感じで。奥の端に2つの空席が並んでいた。
末娘の旦那が、孫のお守りで世話になっていると言って、こんな高級感あるすし屋を設定してくれたのである。8人で満員の店のようだ。
握られた、余りにも小さなシャリに吃驚した。それに応じて、ネタも薄くて小さい。大将が握ると、醤油などのたれは刷毛で塗る。こちらが醤油に浸けて食べる今までの方法とは異にした。砕かれた葱をちょこんと乗せたりするが、まるで濃いわさびのようにも見えた。
20センチ四方位の皿に、手際よく一貫ずつ乗せられて行く。箸で口に入れると、それはすぐに蕩ける。最初にシャリの大きさが、これでいいかどうか聞かれた。大きくも小さくもなるようだった。大きくは分かるが、これより小さいのは想像が付かなかった。
4人の女性の一人は、光り物が駄目だと言った。大分後で、男性の一人がまだ続くのか聞いて、シャリを小さくするように言った。内容は少しずつ違うようだったが、この店は3ランクのコースに分かれていた。
満足の頂点で、盛られる一貫ずつを丁寧に口に入れた。中トロも、いくらや雲丹の軍艦巻きもあった。海苔の香りが鼻を擽る。10貫以上出たが、贅沢な味だった。茶碗蒸しは至ってシンプルで、底の方に何か小さな塊があるだけだった。味噌汁も程よい時に出された。
生ビールが芸術品のような味がして、私は3杯飲んだ。「これは富山の白えびです」と言って出された時は、感動すら覚えた。歯ごたえがしっかりしていた。
「食材に拘っているんですね」
と言うと、
「ありがとうございます」
と言った。歌手や演奏家が褒められたりしたら必ず「ありがとうございます」と言うのと似ていた。私は単なるオカリナ吹きで素人もいい所だが、それでも講釈を付けずに「ありがとうございます」と言う癖が付きつつある。
「京都風とか色々だけど、これは何処風なの」
「江戸前です」
「じゃあ、ネタは築地に行っていたんでしょ」
「そうです。築地に行っていましたね」
「どうして神戸に来たの」
「神戸が好きなんですよ」
今度は、こちらが「ありがとう」を言いそうだった。
美味しい上がりが出て終わり頃になると、満腹感を感じた。極小さくて、10貫少々でそう感じるのだから、よくよく考えられていたのだと思った。シャリを多くして貰わなくて良かったのだ。
そんな時に、そろそろご飯が出るのではないかと思い、自分で可笑しくなった。
寿司は何度も食べていると言う人で、ややネタや大きさで飽きている人がいたら、ここは地上の17階にあっても穴場かも知れない。気分も違って来ると思うので、一度体験するのもいいだろう。
「すし神戸」(これはかんべと読む)
神戸市中央区京町25番 TEL(078)326-1577
暖簾の外に出ると、眼下にホテル・オオクラが見え、その横に隠れて、4分の1程ポートタワーが覗く。そして、小山のように浮かぶオリエンタルホテルが、くっきりと見えた。
外にあるレモン水とコーヒーは自由だ。神戸の街と海を一望して、どちらも大変に美味しかった。私は、元町まで歩き、ヤマハで注文していたフルートの楽譜を受け取り、2つ遅れて三宮からバスに乗った。
元町のパン屋さん「八天堂」は、シャッターが下りていた。完売したら閉める事が分かった。今度は早く行かねば。
今朝のジョギングは、5時48分から6時19分まで、31分掛かった。稀に見る青空で、飛び出したら太陽と鉢合わせした。瞬間、目が眩んだ。そのままカーブを左に反れて、南西に向かって走って行った。
これぞ超スロージョギングを体現した積もりだったが、31分より長くはならなかった。こんなに遅く、喘いでもだ。「31分の男(前)」、に定着か。
走りながら消えては現れた「すし神戸」は、暫く頭に残りそうだ。