明け方に土砂降りと雷の音を聞いた。目覚まし時計は昨日の夜、レッグマジックで1分間のトレーニングをする為に整理棚の上に置いたので、手元に引き寄せて時間を見る事が出来ない。何時頃なのだろう。こんな雷と雨の中で、どう走ったらいいか詮索していた。

放射能を含んだ雨を、直接両の腕に受けたくない。Tシャツがぐしょ濡れになるのも鬱陶しい。運動靴はびしょびしょになるのは分かっている。一瞬、こんな時は止めた方がいいかとさえ思った。だが、走らなければと言う気持ちの方が勝っていた。

予期せずして、目覚まし時計の音が鳴り始めた。兎に角起きて止めなければ、だんだん煩くなる。止めたか止めないかの瞬間だった。外の音がぴたりと止んでいた。

暫く昨日の朝日新聞の「be」を見ていた。「サザエさんをさがして」と言う欄があり、毎週4コマ漫画と共に、その漫画に関わる記事が載っている。

1コマ:ワカメちゃんが楽しそうに歌を歌いながら、アンパンらしきものを食べている。

2コマ:カツオがさっと横取りして食べながら逃げる。

3コマ:サザエさんに泣き付くワカメちゃん。指を舐めながらニコニコしているカツオに、「カツオ! なんでワカメちゃんのをとるのッ!!」

4コマ:「むしくだしがはいってるのに!」。二人の驚きの表情。

私も小学生の頃、学校で食器に入れたマクニンSを飲まされた。マクリと言っていた。苦いような、決してお世辞にも美味いとは言えないものだった。飲み終わると飴を貰った。それが唯一の楽しみで、鼻を摘まみながら必死で飲んだ記憶がある。

その頃は、殆どの子が回虫をお腹に持っていた。これを飲むと、そのミミズより大きな白い虫が出て来るのだ。この新聞には、めすが産む卵は毎日20万個だと書いてある。そんな膨大な数の卵が、対外へ排泄されるのだと知った。写真の女の子達の頭は、ワカメちゃんのように皆おかっぱ頭なのが懐かしい。そんな時代だったのだ。

その妙な懐かしさは、私が小学1年生の頃、母と遠くの草むらへ昆虫を捕りに行った事を思い出させた。盛んに網で捕りまくっていた。キリギリス、バッタ、カマキリ、コオロギ・・。蝶やトンボもいたが、その時はキリギリスが本命だった。あの声を、我が家の夏の風物にしたかったのと、昆虫採集の為だったのである。

私にも、母がいた。ここまで育ててくれた母がいた。思い出の中に、大きな母がいる。

少し遅れて走り出した。5時28分だ。雨が又降るといけないので、帽子を被った。ゆっくりゆっくり走った。

腹が一向に凹まない。が、今までとの違いは、食べても食べなくても西瓜腹だったのが、食べると西瓜で、時間が経つとあじうりみたいになっていることもある事だ。お腹を摘まむと両面の表紙の取れた百科事典。お腹の横は、月刊誌だ。朝ジュースで昼カレーでもこんな体たらくだから、きっと夜の食べ過ぎが問題か。

心して、明日の精神的コントロールをせねばと思う。

こんなに基本に戻って超スロージョギングに徹したのに、帰り着くと丁度6時だった。32分しか経っていなかった。右の腰が痛かったので、庇って走っていたと思うのだが。

体重は、マックスで7キロは減っている。トトロのようなまん丸お腹だけが、私には問題だ。トトロには、全く関係のない事だけれど。