大事なことは忘れがち
当たり前の事はどこかへいって。
足元を見つめてみると
大切なことはすべて
幼いころに教わったものばかり。

人が人と仲よくなるための挨拶 おはよう
ひとりで生きているわけではない私たちは
助けてもらって ありがとう
ごめんなさいでゆるしてもらいゆるしてあげて

おはよう ありがとう ごめんなさい

人と人をつなぐことばが 私たちをつないでくれる。

3月23日~28日 入場無料

書家・紫舟
「おはよう ありがとう ごめんなさい」展



日本一心
3月21日日本テレビ「DON!」生放送で書き上げた作品

被災された方々
そうじゃなくTVを見ている人も
自分や誰かを責めている人も
怒りの矛先を見つけようとしている人も
みんな みんな みんな
悔しくて 悲しくて やりきれない感情を抱え
美しい故郷を日本を なんとかしたいと思っている

国境を越え捧げられる被災された方々への祈り
世界中の人々と 国境を越え日本に暮らす私たちと
多くの人たちが 心を一つにすれば
必ずや 成し遂げられると信じています

日本一心



日本一心は、原点回帰。書家紫舟さんは、この度の東日本大震災に対して、このようなメッセージを書いた。

遣り切れない悶々とした体を、三宮のそごう神戸店本館9階の催会場に運んだ。23日から始まった「おはよう ありがとう ごめんなさい」展を見たいと思ったからだ。

6歳から書を始めた紫舟さんは、NHK大河ドラマ「竜馬伝」の題字を書いた書家で、端正な美人である。関西では最大規模の展覧会だそうである。

先ず、文字が立体化されて展示されているのに驚いた。その15点の立体書作品には、文字の解説と言うのか思いと言うのか、後で記す言葉が書いてあった。紫舟さんの気持ちが分かるようで、嬉しく読んだ。

言葉が揺れ動く作品3点の他は、和紙に書き上げた作品が21点飾られている。王義之のような文字ではなく、前衛的な線の文字だった。一度有名になると、その1幅の値段も高騰するのだろうか。

「生ききる」「青陽普光」「輝翔」「日月」「堂々」「裂古破今」「花開蝶自来」「春光日々新」「百雑砕」「笑福来門」「喜心」「帰って恋」「満」「寂」「いつも何があっても傍にいるからね」「相生」「一心」「行雲流水」「円成」「露堂々」「黙ヽヽ」

最高額は、畳一畳にもならない大きさで「露堂々」が2,415,000円。安くても「寂」で388,500円だった。何処かの会社が、ロビー用などに購入するのだろうか。筆1本でここまでなのも凄いと思う。私も、長峰で濃い墨で書くのが好きなので、前衛的に書いてみたい思いに駆られた。

流石に紫舟さんは、昨年、前衛書道を極めた巨匠手島右卿賞を受賞している。もう一度行って、今度はじっくり書と対峙したいと思う。



最初に書いたが、この立体書の言葉とその紫舟さんの思いを挙げておきたい。何か感じる所があるかも知れないからだ。


いっつもありがとう

新しい人へのありがとうはなぜだか遠い
ちょっと恥ずかしくて だから照れかくしに
ちっちゃなっをいれて いっつもありがとう
勇気を出して伝えた一回のありがとうのその奥には
沢山のいろんなありがとうが隠れている



だいじょうぶ

やさしさや思いやり 時に力やどっしりとした
安心感を与えてくれるあたたかなぬくもり語
わたしがよく使うことばで使うほどに
心が落ちつく感があり大すきです
疑問形のだいじょうぶ?が行き交うことも
肯定しただいじょうぶも全部いい



おかげさまで

人に感謝を伝える日本語がたくさんある
ありがとうも すみませんも おかげさまも
お陰様は人から受ける恩恵の意 お陰 に 様をつけ
さらに丁寧になり生まれたことばです



有り難い

いつまでもどっしりと鎮座する有り難い
ありがとうの語源はありがたし
有り難し = 有るのが難しい = 滅多にないの意
むかし人は良いことがおこると神仏の力だと信じ
手を合わせ有り難いことだと拝み感謝したそうです
そこからありがとうが生まれました



あんたのこといつも考えとうよ

長く暮らした大好きな街 神戸のことば
近くで遠くで いつだって当たり前のように
あなたのことを考えています



お休みなさい

走りまわった子どもの一日の終わり
もう眠くてなんとか口に出すことができた
とろけそうな声を形にしました



風にそよぐ心ゆらゆら

心のついた漢字を集めました
どれも人の心や感情を表すことばです
ゆらゆらゆれる心ゆらゆら



おはよう ありがとう ごめんなさい

大切なことは幼いころに教えてもらったものばかり
人と仲良くなるあいさつおはよう
助けてもらってありがとう
ごめんなさいでゆるしてもらいゆるしてあげたり
とても忘れがちだけど人は人にゆるしてもらっている
だからときどき
あーゆるしてもらってるんだなと思い出し
また人をゆるしてあげる



心ある人達の支えの中で

心が折れそうになったとき
もう全てがいやになったとき
そうならずにいれたのはいつも
心ある人達の支えがあったからでした
みんなは誰かに支えられていて
だれもが誰かの支えになれている



さようなら

淋しくて 悲しくて 切ないけれど
だけどちゃんと言うことができればといつも思う
肩を震わせ伝える さようなら



あなたが生まれてくれて
私からみんなからありがとう

誰しも誰かに必ず愛されていて
決して一人ではなく
しあわせを願ってくれる誰かが必ずいる
すべての人は祝福されて誕生している
あなたが生まれてくれて
私からみんなからありがとう



いってらっしゃい
お帰りなさい

幼いころ いつも家族の帰りを待ちこがれていた
あまりにうれしくてはしゃいで玄関にかけよる
家族を気持ちよく送り出し無事な帰りをよろこぶ
日々がもたらす日常のしあわせ



こんにちは、元気かな。

心の中で そっと誰かを想う
幸せでありますように 夢が叶いますように
声をだして そっとつぶやく 元気かな


愛用の筆が8本展示されている。どれも長峰で、穂先が8センチから20センチ位までの長さである。普通の筆と違って、とても面白い線が出せる。前衛的な書には欠かせない。

硯は、産地は宋坑の、清朝時代の古端渓である。素晴らしいものだ。墨は、清朝後期の韻藻楼と言う名の見たこともない逸物だった。


いつまでも引き篭っているのは良くないし、被災された方々に何ら励ましすら与えるものではない。私には私に出来る事があるだろう。それが直接被災地に行かなくても出来る事が。それは今すぐに出来ない事もあると思う。先ずは自身が悲観的にならず、明るさを保ち、元気でいなければならない。

恐ろしい事実が日々広がっている。その中で、原子炉の収束の為に危険に身を投じて闘ってくれている人がいる。温度差にはかなりの違いがある。見守るしかないのかも知れないが、今最前線で修復に努めている人、被災して途方に暮れている人に対し、心から声援を送りたいと思う。また、流通経路が絶たれた農家の人にも、汚染の影響を受けている人にも。

遣る瀬無い日々ではあるが、元気を出そう。元気を示そう。元気を広げよう。先ず自分から。