3月の詩
谷川俊太郎



まどろみ


老いはまどろむ
記憶とともに
草木とともに
家猫のかたわらで
星辰を友として

老いは夢見る
一寸先の闇にひそむ
ほのかな光を
まどろみのうちに
世界と和解して

老いは目覚める
自らを忘れ
時を忘れて



月1回掲載される谷川氏の詩だ。老いは「まどろむ」「夢見る」「目覚める」。構成がいいなと思う。そして、目覚めたら「自らを忘れ」「時を忘れて」、そこにあるものは何だろう。

それは雪のように真っ白な世界の「愛」なのだろうか、「無」なのだろうか。だが、そこには普遍の愛が漂い広がり、静かに包み流れている。

私の勝手な解釈だ。短いブログ、大成功!