1月7日は、兵庫県立芸術文化センターへ出掛けた。5時から開演となった「金徳洙サムルノリ」を観たり聴いたりする為だった。
金徳洙は5歳で放浪の芸人集団男寺党に入団し、全国農楽競演大会に於いて最年少で大統領賞を獲得している。国立韓国芸術総合大学伝統芸術院では、教授として伝統芸の研究、継承、発展に力を注いだ。
「サムルノリ」を創団して以来、その公演数は世界50カ国、約5500回に及んでいる。「銀冠文化勲章」を2008年に受章している。
因みに「サムルノリ」とは、韓国の4つの伝統打楽器をサムルと言い、遊戯や遊ぶことをノリと言う。その伝統打楽器とは、雷の音を表すケンガリ(鐘)、風の音を表すチン(銅鑼)、雨の音を表すチャンゴ(杖鼓)、雲の音を表すプク(太鼓)の4つである。
第1部と第2部に分かれていて、最初から韓国民族の中に引き入れられて行く。
歌、言葉、身振りなどを混ぜながら長い話を編んでいくパンソリは、「東洋のオペラ」としてユネスコ世界無形遺産に指定されている。最初から最後まで歌うと3時間かかる興甫(フンボ)の一部を、1986年に全国パンソリ競演大会で大統領賞を受賞した名唱、安淑善が歌う。素晴らしい声と演技だった。フランス文化勲章も受けている程だ。
踊りは、1992年にソウル国楽大競演金賞を受賞している金利惠で、これも期待に違わぬ素晴らしい伝統舞踊だった。700年前に発祥したと言われる朝鮮王朝時代の宮中舞踊を、指先まで神経を集中させてしなやかに舞った。
この2人は、特別ゲストとして呼ばれていた。この観衆の中には在日の韓国人も大勢いるだろうが、大満足だった事だろう。私は、3階の横の席から俯瞰した。当然、時々双眼鏡を覗いた。一度に盛り沢山の、しかも最高峰の伝統音楽と舞踊を目の当たりに出来た事は幸運である。
最後はサムルノリが延々と続く。その長いリボンを頭で振り回しながらの演技は、ウルトラC級のものだ。6~7メートルにもなろうとするリボンを巧みに操るアクロバティックな演技は、正に神技であった。
ここからパンノルムに移る。広大(芸人)と観客とが、広場で一緒になって楽しむ遊びの事である。会場からステージへ6~70人の人がどんどん上がって行き、一緒に踊っている。シマさんの島唄を聴きに行った時を思い出した。殆どよく似た光景だった。ここが、民族的な温かさを感じる素敵な所である。盆踊りのような情景が醸し出されていた。
ここで大フィナーレは終わり、三々五々席を立つ。隣りの婦人は、メガネを外し涙を拭っていた。民族の血が騒いだのだろうか。
最近は欲しくても買わない事にしているが、何処かで再び巡り会ったら、是非欲しいものだと思っている。金徳洙のサムルノリのCD。安淑善のパンソリのCD。金利惠のDVDやエッセイ集「風の国 風の舞」(水曜社)。
金徳洙は5歳で放浪の芸人集団男寺党に入団し、全国農楽競演大会に於いて最年少で大統領賞を獲得している。国立韓国芸術総合大学伝統芸術院では、教授として伝統芸の研究、継承、発展に力を注いだ。
「サムルノリ」を創団して以来、その公演数は世界50カ国、約5500回に及んでいる。「銀冠文化勲章」を2008年に受章している。
因みに「サムルノリ」とは、韓国の4つの伝統打楽器をサムルと言い、遊戯や遊ぶことをノリと言う。その伝統打楽器とは、雷の音を表すケンガリ(鐘)、風の音を表すチン(銅鑼)、雨の音を表すチャンゴ(杖鼓)、雲の音を表すプク(太鼓)の4つである。
第1部と第2部に分かれていて、最初から韓国民族の中に引き入れられて行く。
歌、言葉、身振りなどを混ぜながら長い話を編んでいくパンソリは、「東洋のオペラ」としてユネスコ世界無形遺産に指定されている。最初から最後まで歌うと3時間かかる興甫(フンボ)の一部を、1986年に全国パンソリ競演大会で大統領賞を受賞した名唱、安淑善が歌う。素晴らしい声と演技だった。フランス文化勲章も受けている程だ。
踊りは、1992年にソウル国楽大競演金賞を受賞している金利惠で、これも期待に違わぬ素晴らしい伝統舞踊だった。700年前に発祥したと言われる朝鮮王朝時代の宮中舞踊を、指先まで神経を集中させてしなやかに舞った。
この2人は、特別ゲストとして呼ばれていた。この観衆の中には在日の韓国人も大勢いるだろうが、大満足だった事だろう。私は、3階の横の席から俯瞰した。当然、時々双眼鏡を覗いた。一度に盛り沢山の、しかも最高峰の伝統音楽と舞踊を目の当たりに出来た事は幸運である。
最後はサムルノリが延々と続く。その長いリボンを頭で振り回しながらの演技は、ウルトラC級のものだ。6~7メートルにもなろうとするリボンを巧みに操るアクロバティックな演技は、正に神技であった。
ここからパンノルムに移る。広大(芸人)と観客とが、広場で一緒になって楽しむ遊びの事である。会場からステージへ6~70人の人がどんどん上がって行き、一緒に踊っている。シマさんの島唄を聴きに行った時を思い出した。殆どよく似た光景だった。ここが、民族的な温かさを感じる素敵な所である。盆踊りのような情景が醸し出されていた。
ここで大フィナーレは終わり、三々五々席を立つ。隣りの婦人は、メガネを外し涙を拭っていた。民族の血が騒いだのだろうか。
最近は欲しくても買わない事にしているが、何処かで再び巡り会ったら、是非欲しいものだと思っている。金徳洙のサムルノリのCD。安淑善のパンソリのCD。金利惠のDVDやエッセイ集「風の国 風の舞」(水曜社)。