自信の法則 ジェリー・ミンチントン

「自分を大切にする」

02 自分の価値を信じる

☆ 「自分は価値のある人間だ」という信念を持とう。周囲の人のネガティブな意見を受け入れる必要はない。




朝、寝床の中で韓国語講座を聴いた。いつもはそれが子守唄になって、はっと気が付くとフランス語講座に変わっているのが常だった。だが、今日は違った。目を閉じるのがいけないと思い、しっかりと天井を睨み付けていた。それが、見事に功を奏して「アンニョンヒ ケーセヨ」まで聞く事が出来た。ハッハッハッ! これぞ一点凝視の術だ。

その後、暫く色んな周波数に合わせながら、様々な局のDJを聴いたりしていた。たまたま朗読が始まろうとしていた所に行き当たった。出だしを聴いてすぐ他に回したが、気になってまたすぐ元に戻した。そして最後まで聴いた。

立原えりか作、大島ミチル音楽、朗読者の名前は忘れた。

その通りに書ける訳はないので私の着色になってしまうが、ちゃんとしたものを読みたかったら、立原えりかさんの童話で、この「あんず林のどろぼう」と言う素敵な絵本がある筈だ。朗読者は語る。


「どろぼうの服の右ポケットには、コインが入っていました。左のポケットには、エメラルドの宝石がはいっています。さっき盗んだ首飾りは、とても高価なものでした。どろぼうは、自分は盗みの天才だとまで言っています。

上等な上着を着て、ピカピカの靴を履いていました。どろぼうはニヤニヤしながら、この宝石をどこで売ろうかと考えているのでした。

お腹が減っていたので、途中でアンパン3個と牛乳を買いました。そして歩き出したのですが、その内に木の林に入って行きました。それはあんずの木で、薄桃色のあんずの花が咲いているのでした。どろぼうは駅に行きたいと思っていました。とりあえず遠くへ逃げなければなりません。

左に行ってみましたが、あんずの並木が続いているだけでした。後にも行ってみましたが、やっぱりあんずの並木があるだけでした。前を見ると、遥か向こうまであんずの林です。どろぼうは立ち止まり、空を見上げました。青い空と薄桃色が広がって見えるだけでした。

仕方なく、まっすぐに歩き出しました。するとあんずの木の下に赤ん坊がいるのに気付きました。どろぼうはしゃがんで赤ん坊を見ました。側に手紙があります。どろぼうはそれを読みました。

『どうかこの赤ん坊を、やさしいあなたが育ててください』。そう書いてありました。赤ん坊はどろぼうをじっと見つめていました。お腹がすいているようです。

どろぼうはさっき買った牛乳を飲ませようとしましたが、この瓶から飲むことはできません。牛乳を口に含み、赤ん坊の口元に持っていきました。あかんぼうは美味しそうに、それを吸うようにして飲みました。何度か同じことを繰り返している内に、あかんぼうはもう欲しがらなくなりました。そして、にっこりと笑いました。

首飾りを差し出すとあかんぼうはいやいやをしました。どろぼうは着ていた服を脱ぎ捨てました。靴も脱いでしまいました。赤ん坊を抱くと、はだしのまま歩き出したのです。赤ん坊の目に映った青い空とあんずの花が、どろぼうの目にぼやけて揺れています。

それから、どろぼうがどこへ行ったのかを知る物は、だれもいませんでした。それはそのはずです。もう、どろぼうではなくなっていたのですから」



まだ読んだ事のない「あんず林のどろぼう」を早く読んでみたくなった。その洗練された文章と私のいい加減な文章がどのように違っているのかと。内容まで変わってしまっていたら、これは私の聴く力がないと言う証明になるが、これはそんな内容だったと思う。

また、素敵な出会いをさせて貰い感謝している。誰に? 私の目に見えぬ信じ得る力、私を導いてくれる愛の力、不思議な力に感謝する。

もう40年も前になるが、聖書を読んだ事があった。信仰心の薄い私でも、その時の言葉を忘れずにいた。そして、それは今になって真実として聞こえて来る。

「常に喜べ。絶えず祈れ。すべての事に感謝せよ」と。

非常に味わい深い言葉である。