バスに乗って三宮。阪急電車に乗って六甲駅。歩いてTクリニックへ。紹介状持参の初診。
11時から待って、呼ばれたのが1時5分。待っている人は14、5人いただろうか。サロンのように綺麗な待合室だ。その間、目を閉じたり、開いたり、そこはかとなく思い巡らしたり、人の話し声を聞いたり、隣のおじいちゃんの寝息を聞いたり、診察室に入っていく人を見たり、ここ2階からブラインド越しに外を眺めて車の動きを見たり、神経内科・内科・リハビリテーション科と言う逆さになった文字のガラス窓を見たり、えっ? 内科が肉科に見えて、もう一度見返したりしていた。だが、時間は一向に過ぎないでいた。
ぱっと閃いた事がある。それは執拗に頭の中を行き来し、ぐるぐる回り始めた。柱に埋め込まれているのではないかと思える程の小さな時計は、12時半を指していた。勿論昼食の心配だ。道連れに決めた一品があった。
やっと名前を呼ばれ診察室に入ったのが、1時5分。出たのは1時30分だ。
腕の弱いところを見つけ、診断が始まったが、垂水の I 整形外科の見立てと同じだと言った。ただ、これは50肩のようなものではなく、間違えば、間違わなくても、筋萎縮が疑われるものだった。けれど、体全体ではなく部分なので、それは外れたようだった。確かな事は、例のMRIのフィルムを見ないと分からないと言った。何故持って来なかったかと言われてしまった。指示されていた訳ではなく、 I 整形外科に持って行くものとばかり思っていた。また来なければならない。ちょっと忙しくなった合間を縫って・・。
待っている人達に長くて悪いと思いながら、Tクリニックを出たのが、1時35分だった。再び八幡神社の横を通り、遮断機の下りている道を、列車が通り過ぎるのを待って歩いた。
ここは三宮センター街。ジュンク堂やながさわ文具店のある賑やかな通りだ。ここサンプラザだかセンタープラザだかは、食べるには事欠かない。私の目的は、エスカレーターで地下に降り、すぐの「吉兵衛」だ。こんな時間でも10人位並んでいる。逆Lの字になったカウンターは、奥が8人、手前が6人座れるようになっている。
もう分かった人もいるだろう。カツ丼の店だ。手際よく出され、食べるとお客は席を立つだけだから、待つと言っても効率は良く、パビリオンみたいな事はない。カツをベースに、卵を2個入れるだの、てんこ盛りだの、カツ2枚と卵2個だの、それにソースカツ丼まである。てんこ盛りか卵2個かで迷ったが、結局普通のカツ丼に卵2個にした。赤出汁もついでに、食券を買った。空いた所に順に座るようになっている。
2つ並んで席が空くのを待つ男女が、後ろの1人を、1席が空く度に先へと送っていた。私の前で、やっと一番奥の2つが空いた。奥が女性、隣が男性だ。これは納得の行く並び順だと思った。女性は左利きなので、奥の壁に肘や手が当たったりしない。年季のある恋人同士? だなと思った。
私の後ろに並んでいた細身だが彫の深い女は、携帯電話の話から、アジア人だと分かった。中国人や韓国人ではなさそうだ。全く理解出来ない言葉だった。
手前側の席に私は座った。暫くして右が空くと男が座った。左が空いて女が座った。不思議か何か分からないが、左に座ったのは、その彫の深い女だった。私はお新香を10切れは食べた。ここのは美味いのだ。すると、釣られたように、隣の女も一切れ丼に入れた。日本人程の食べる習慣はないだろうに、食べているところまでは見ていない。
食べ終わるとすぐに立って、席を離れた。三宮のバス停に行くだけとなった。2時50分に乗れそうだ。ポツリポツリの雨がまだ水っぽい氷雨に変わっていた。時間があるので、陸橋から「そごう」の2階に渡り、8階へと急いだ。「6ケ月~」と書いてあったが、指を握ってくれるので大丈夫と思って、まだ生まれて1月にもならない孫(女の子)に、ガラガラのようなものを買った。振ってみるといい音がした。クリスマスの包装をしてもらうと、安くても立派なプレゼントになった。
「赤いリボンにしますか。それとも青のリボンに」
店員は聞いてきた。
「赤いリボンに」
と、すかさず答えた。
2時40分を過ぎた。バス停に急いだが、バスは2台待ったまま、扉を開いていなかった。1台が出発すると、直ぐ後ろのバスに乗り込んだ。ガラガラの入った袋をシートの隣に置いて、50分発のバスは走り出した。
11時から待って、呼ばれたのが1時5分。待っている人は14、5人いただろうか。サロンのように綺麗な待合室だ。その間、目を閉じたり、開いたり、そこはかとなく思い巡らしたり、人の話し声を聞いたり、隣のおじいちゃんの寝息を聞いたり、診察室に入っていく人を見たり、ここ2階からブラインド越しに外を眺めて車の動きを見たり、神経内科・内科・リハビリテーション科と言う逆さになった文字のガラス窓を見たり、えっ? 内科が肉科に見えて、もう一度見返したりしていた。だが、時間は一向に過ぎないでいた。
ぱっと閃いた事がある。それは執拗に頭の中を行き来し、ぐるぐる回り始めた。柱に埋め込まれているのではないかと思える程の小さな時計は、12時半を指していた。勿論昼食の心配だ。道連れに決めた一品があった。
やっと名前を呼ばれ診察室に入ったのが、1時5分。出たのは1時30分だ。
腕の弱いところを見つけ、診断が始まったが、垂水の I 整形外科の見立てと同じだと言った。ただ、これは50肩のようなものではなく、間違えば、間違わなくても、筋萎縮が疑われるものだった。けれど、体全体ではなく部分なので、それは外れたようだった。確かな事は、例のMRIのフィルムを見ないと分からないと言った。何故持って来なかったかと言われてしまった。指示されていた訳ではなく、 I 整形外科に持って行くものとばかり思っていた。また来なければならない。ちょっと忙しくなった合間を縫って・・。
待っている人達に長くて悪いと思いながら、Tクリニックを出たのが、1時35分だった。再び八幡神社の横を通り、遮断機の下りている道を、列車が通り過ぎるのを待って歩いた。
ここは三宮センター街。ジュンク堂やながさわ文具店のある賑やかな通りだ。ここサンプラザだかセンタープラザだかは、食べるには事欠かない。私の目的は、エスカレーターで地下に降り、すぐの「吉兵衛」だ。こんな時間でも10人位並んでいる。逆Lの字になったカウンターは、奥が8人、手前が6人座れるようになっている。
もう分かった人もいるだろう。カツ丼の店だ。手際よく出され、食べるとお客は席を立つだけだから、待つと言っても効率は良く、パビリオンみたいな事はない。カツをベースに、卵を2個入れるだの、てんこ盛りだの、カツ2枚と卵2個だの、それにソースカツ丼まである。てんこ盛りか卵2個かで迷ったが、結局普通のカツ丼に卵2個にした。赤出汁もついでに、食券を買った。空いた所に順に座るようになっている。
2つ並んで席が空くのを待つ男女が、後ろの1人を、1席が空く度に先へと送っていた。私の前で、やっと一番奥の2つが空いた。奥が女性、隣が男性だ。これは納得の行く並び順だと思った。女性は左利きなので、奥の壁に肘や手が当たったりしない。年季のある恋人同士? だなと思った。
私の後ろに並んでいた細身だが彫の深い女は、携帯電話の話から、アジア人だと分かった。中国人や韓国人ではなさそうだ。全く理解出来ない言葉だった。
手前側の席に私は座った。暫くして右が空くと男が座った。左が空いて女が座った。不思議か何か分からないが、左に座ったのは、その彫の深い女だった。私はお新香を10切れは食べた。ここのは美味いのだ。すると、釣られたように、隣の女も一切れ丼に入れた。日本人程の食べる習慣はないだろうに、食べているところまでは見ていない。
食べ終わるとすぐに立って、席を離れた。三宮のバス停に行くだけとなった。2時50分に乗れそうだ。ポツリポツリの雨がまだ水っぽい氷雨に変わっていた。時間があるので、陸橋から「そごう」の2階に渡り、8階へと急いだ。「6ケ月~」と書いてあったが、指を握ってくれるので大丈夫と思って、まだ生まれて1月にもならない孫(女の子)に、ガラガラのようなものを買った。振ってみるといい音がした。クリスマスの包装をしてもらうと、安くても立派なプレゼントになった。
「赤いリボンにしますか。それとも青のリボンに」
店員は聞いてきた。
「赤いリボンに」
と、すかさず答えた。
2時40分を過ぎた。バス停に急いだが、バスは2台待ったまま、扉を開いていなかった。1台が出発すると、直ぐ後ろのバスに乗り込んだ。ガラガラの入った袋をシートの隣に置いて、50分発のバスは走り出した。