私がブログを書くより読売新聞の編集手帳を読む方がどれだけ簡潔で内容豊かな事かと思う。

祖父の代からずっと朝日新聞だったが、今年から、サービスが良かったので変更を決断した。そのうちに大衆的で読み易く、編集手帳がよく書かれているのに気付いた。

朝日はこの何十年、一つもサービスなどしてくれなかった(これは結果であって愚痴ではない)。だが、読売と同じようなサービスをするから換えてくれと言って来た。天声人語が一番良いと思い続けて来たものだから、編集手帳に出会って目から鱗が落ちた気がした。編集手帳への認識がもう少し早かったら、朝日に換える契約をしなかったと思う。

数年後には、どちらになっているだろう。天声人語はやっぱりいいと思って朝日を継続するか、契約期限が切れるのを只管待って読売に換えるか。私のなかでは編集手帳と天声人語がその鍵を握っている。

と言う訳で、また今日の編集手帳を転載する。全部ではないが、どこかに訴えるか、心の琴線に触れるかの、どちらかのものがある。時折私には、成る程と共感する部分があるのだ。そう言う時は、編集手帳を取り上げる事にする。ネタがない時の予防線? にもなっている。




丸谷才一さんは昔、愛読者から気の進まぬ頼み事をされた。対応に迷い、高校の先輩でもある文芸春秋の大編集者、池島信平氏に相談した時のことをエッセーで回想している。

その答えが味わい深い。<人生つてものは、敵が千人で味方が千人なんです。敵の千人がへることはぜつたいない。とすれば、味方の千人がへらないやうにするしかないんですよ。よほど厭ならともかく、がまんできることだつたら、ウンと言ふんですな>(「絵具屋の女房」)

池島語録の「敵」を「脅威」に置き換えれば、味方千人を減らさないことは人生のみならず、外交の要諦でもあろう。日本にとって安全保障上の味方が誰であるかは子供でも知っている。

日米首脳は昨夜の会議で、同盟関係を深めていくことを確認したが、これはオバマ大統領の来日成功を演出する、いわば美しい包装紙といえなくもない。「普天間」で煮え切らない日本と、不信を募らせる米国とーー包装紙に耳をあてれば、日米同盟の軋みが聞こえるはずである。

鳩山政権の発足以来、味方千人はどのくらいまで減っただろう。包装紙の内側が気に掛かる。

                                            2009.11.14 読売新聞「編集手帳」



文そのものの書き方には別段驚く程のものはないが、文章の構成力や内容には舌を巻く。調べれば分かるだろうが、誰が書いているのだろうかと思う。言いたいことが明確で、言葉の無駄がない。無駄専門の私には、到底このような短いコラムに書く事など出来ないだろう。プロは何でも凄い。

この枠で毎日自分なりに書く練習を1年続ければ、少しは読めるものになるかも知れないが、そんな暇がない。長いブログは書かなければならず、ちっとも頭に入らない韓国語は勉強しなければならず、第一オカリナの練習が出来なくなる。


敵味方と言う事では少し関係があるかとは思うが、スーザン・ボイルさん(48才)は、見た目からは想像できない抜群の歌唱力で、イギリスの歌唱コンクールでは2位の成績を収めた人だ。

そのCDが発売される事になり、全米では予約が殺到していると言う。その枚数たるや、ホイットニー・ヒューストンを抜いて1番とのテレビ放映を昨日(13日)観た。

それをシャロン・オズボーンと言う女性(57才)が非難したのである。

「スーザン・ボイルは、毛深いお尻みたいな顔だわ」

「神様はよくこんな醜い人を作ったわ」

私は、それを呆気にとられて聞いた。

シャロンさんのブログには、スーザンさんのファンから抗議が殺到していると言う。何とこんなアンケートがあったそうだ。「どちらがセクシーか」。結果、スーザン67%、シャロン33%だった。

CDは米国では今月23日、日本では25日が発売日となる。

スーザンさんは今は以前の姿ではなく、顔もメイクされ、髪も整えられ、服装もセンスが良くなった。有名になるとスタイリストなどの手によって綺麗になって行くものだ。

小見出しには「NOT-SO  HAIRY  ANGEL」と書かれていた。どう訳したものか。「もう毛深くない天使」とでも。

昔はボーイフレンドがいたらしく、彼女の言葉も載せられていた。


I had a boyfriend who proposed..He broke my heart.

有名になると、シンデレラの過去さえもが暴かれていく。人は、それを知りたがる。