朝4時半に目が開き、少し目を閉じ6時前に起き上がった。卵2個で玉子焼きを作り、韓国海苔と一緒に朝食を取った。
オカリナの準備をしてバスに乗り、JR神戸駅に8時に間に合うように電車に乗った。余裕で7時40分に着いた。誰も来ていない。まだ早いか、と思った。駅の北の方に出て、煉瓦の囲いに腰を下ろした。
8時に5分前になって再び改札口に行った。人は沢山降りて来るのに、待ち合わせをする事になっている5人は、誰一人姿を見せなかった。おかしいと思い手帳をみると、8時半集合と書いていた。何だ、自分が悪いんじゃないか、と思うゆとりが欲しかった。また30分待たなければならないと思った。
がんこ寿司のウィンドウを覗き、値段を見ていた。それからドラッグストアに入り、特に訳もなくリポビタンD飲んだ。店員さんは親切にキャップを開けてくれ、ビタミンB錠をくれた。「ビタミンが不足がちですから」と言って。
それ位ではまだ時間は来ない。パン屋に入った。期間限定の「乳クリームパン」が210円で、大いに宣伝してあった。少しずつなくなって行く。買っておけばいつでも食べられると思い2個買い、好きなメロンパンも1個買った。メロンパンは4才の時亡くなったおじいちゃんが、いつも松江の会社から買って帰ってくれていたものだ。それで、メロンパンも牛肉炒めや玉子焼きのように、思い出の食べ物になっている。
8時20分頃になると、どっと集まって来た。そして今日の会場になる産業振興センターへ行った。9時に3階の部屋が開くまで、暫くロビーで待っていた。ぼつぼつ今日の準備係の人達が集まってきた。
9時になって控え室に入ると、すぐにリハーサルを始めた。今日は「特定非営利活動法人 日本病院ボランティア協会」の2009年度総会の後で、オカリナの演奏をする事になっている。早速6人で、通しの練習をした。
次はソロの練習だ。Mさんが超小型のMD再生装置を持って来てくれていた。それにマイクをくっ付けて全体に大きく聞こえるようにする。私は、その音を聴きながら「崖の上のポニョ」を吹いてみた。周りが少し騒々しかった事を考慮にいれても、曲とオカリナがずれた。しっかり聴き取れないのだ。延長コードもないので、出来るだけ私の傍にその再生装置を近づけて貰った。少しましになったようで、ホッとした。
この会場のエンジニアのKさんは、とても親切に動いてくれた。嫌な顔一つせず、臨機応変に動いてくれる。とても助かったし、頭の下がる思いだった。
控え室ではオカリナの練習をした。係りの人や司会者が入って来る。時間通りに20分間演奏出来るかどうか分からないと言う。
10時からの総会がメインだから、最悪は全く演奏出来ない事も覚悟していた。会長の挨拶が10分延びたと言う事だった。その後、全国の病院のボランティアをしている人で1000時間以上続けた人達が表彰されていた。控え室のモニターTVで、流れは確認出来る。
11時30分からの予定だったが、少し遅れるらしい。アンサンブルは1曲除外した。ソロも1曲止める事にした。35分に迎えが来た。すぐに皆、譜面台を持って、ステージに並んだ。「里の秋」は1番だけになったので、私は1Cを最初から吹いた。よく響いていたように思う。皆、やや焦り気味だった。12時までに全て明け渡さないといけない約束になっているから、我々は50分に終わる必要があった。
次は「線路は続くよどこまでも&汽車」である。最初のポッポーを忘れていて催促された。本当に忘れていたのだ。
ポッポー。
ゆっくり、曲は次第に速くなって行った。「いーまはやまなかいまははま・・・」。「やーみをとおってひろのはら」。そしてこの部分は繰り返し、「ひろのはら」は1Cで高い音に上がる。この時、その音が終わるや否や、凄い拍手が起こった。これには感動した。
「ふるさと」は2度繰り返し、会場の皆が歌った。6人がお辞儀をして、私のソロへと移った。3連の「宵待草」が震えるように鳴り、最後は激しく泣くように終わった。これは低音がとても難しく、満足の行く演奏とは程遠い。
そして「母さんの歌」。オーケストラのMD伴奏で、これも最後「おどうは土間で藁打ち仕事、お前も頑張れよ」は割れるすれすれの音を出した。この曲は、間奏が1分もある。私は会場の人の顔を一人ひとり見ていた。ソプラノB♭の木村オカリナが活躍した。吹き終わると、いい感じの拍手を貰った。
この会場の音響はかなりいい上に、ステージの一番前に高感度の集音マイクが設置されている。お陰で、マイクを立ててその前で演奏する事がなく、自由に体を動かす事が出来た。
袖で聴いていた仲間の5人は、とってもよかったと言ってくれた。私も、気持ち良く演奏出来たと思ったし、手応えは感じていた。久し振りにいい気分だった。
ロビーに出ると、私に近づく人がいて、その人は島根中央病院のボランティアをしているYさんだそうで、小学生の頃の同級生でよく遊んだY君の奥さんだった。私はこんな所で聴いてくれていた事に驚き、Yさんは演奏している者が、出雲で自分も昔知っていた私だと言う事に驚いたようだった。暫く話して、1人はボランティア関係で残り、5人は昼食を取る為に、神戸駅前に足を向けた。
誰が聞いたのか、ポニョが聴きたかったと言う人が何人もいたと言う。選曲ミスかも知れなかった。もしここで1曲だけしか吹けず、「宵待草」だけにしていたらと思うと、寒気がする。とてもいい気分なんかでは居れなかった事だろう。
文化ホールで2時から「大沢聡オカリナコンサート」がある。16列9番が私の席だ。ここ(中ホール)は、若い数字が後ろから順に並んでいて、20番が一番前となる、私は前から5番目の良い席だった。
コンサートの前、3人で大沢聡の楽屋へ行った。大沢さんとも小林さんとも暫く冗談など交えて話し、実物大の2人に会えた。握手を交わして中ホールロビーへ戻った。
大阪から友達5人で来ていたTさんが、2年前の懇親会での写真を持って来てくれていた。なかなかの美人だと私は思う。その中には、下手な通訳をしたりして最後は韓国で再会したキムユンジュさんと20才になっていない入隊前の男の子が一緒に写っていて、懐かしかった。
あと10分で今日が終わる。プログラムだけ記して終わる事にする。
チャルダーシュ 作曲 ヴィットーリオ・モンティ
シャイニングフォレスト 作曲 小林真人
Our Sunny Sunday 作曲 小林真人
be my loved 作曲 小林真人
蒼月恋歌 作曲 小林真人
なみだの操 作曲 彩木雅夫
休憩
スターダスト 作曲 ホーギ・カーマイケル
かごめかごめ 日本童謡
虞美人草 作曲 小林真人
浪漫 作曲 大沢聡
Love story 作曲 小林真人
amore 作曲 小林真人
いつも素晴らしい演奏を聴かせてくれる「Breath」。大沢さんのオカリナは、独創性があり、常に先を行っている。小林さんのピアノが、絶妙にオカリナを引き立てる。
大沢さんは、もう「イカロス」の3連は使っていないと言う。韓国や台湾で作られ、まだ発売はされていないオカリナを使っている。3オクターブ半も出せると言う優れものらしい。
大沢を追う者は、常に大沢の後ろにある。恐らく前には出られないだろう。それだけ新しい事に挑戦し続けているからだ。これからも、オカリナでは狭かった、新しいクラシックやジャズの世界を切り開いて行く事と思う。プロにでもならない限り、自分の目指す道を歩けばいいと思うし、それが一段とオカリナを楽しむ秘訣だ。
全くジャンルや方法を異にする宗次郎と大沢聡。この両極の二人の間に、様々なオカリナ吹きが犇めき、凌ぎを削っている。右に傾き、左に傾きながら。
我々は、自分の見定めた山に向かって歩んで行けばいい。焦らず、慌てず、ゆっくりと、自分が思った山の頂上を目指せばいい。上り詰めたら、また次の山を見つけて登ればいい。それぞれの山には、それぞれのいい景色が広がっているからだ。
オカリナの準備をしてバスに乗り、JR神戸駅に8時に間に合うように電車に乗った。余裕で7時40分に着いた。誰も来ていない。まだ早いか、と思った。駅の北の方に出て、煉瓦の囲いに腰を下ろした。
8時に5分前になって再び改札口に行った。人は沢山降りて来るのに、待ち合わせをする事になっている5人は、誰一人姿を見せなかった。おかしいと思い手帳をみると、8時半集合と書いていた。何だ、自分が悪いんじゃないか、と思うゆとりが欲しかった。また30分待たなければならないと思った。
がんこ寿司のウィンドウを覗き、値段を見ていた。それからドラッグストアに入り、特に訳もなくリポビタンD飲んだ。店員さんは親切にキャップを開けてくれ、ビタミンB錠をくれた。「ビタミンが不足がちですから」と言って。
それ位ではまだ時間は来ない。パン屋に入った。期間限定の「乳クリームパン」が210円で、大いに宣伝してあった。少しずつなくなって行く。買っておけばいつでも食べられると思い2個買い、好きなメロンパンも1個買った。メロンパンは4才の時亡くなったおじいちゃんが、いつも松江の会社から買って帰ってくれていたものだ。それで、メロンパンも牛肉炒めや玉子焼きのように、思い出の食べ物になっている。
8時20分頃になると、どっと集まって来た。そして今日の会場になる産業振興センターへ行った。9時に3階の部屋が開くまで、暫くロビーで待っていた。ぼつぼつ今日の準備係の人達が集まってきた。
9時になって控え室に入ると、すぐにリハーサルを始めた。今日は「特定非営利活動法人 日本病院ボランティア協会」の2009年度総会の後で、オカリナの演奏をする事になっている。早速6人で、通しの練習をした。
次はソロの練習だ。Mさんが超小型のMD再生装置を持って来てくれていた。それにマイクをくっ付けて全体に大きく聞こえるようにする。私は、その音を聴きながら「崖の上のポニョ」を吹いてみた。周りが少し騒々しかった事を考慮にいれても、曲とオカリナがずれた。しっかり聴き取れないのだ。延長コードもないので、出来るだけ私の傍にその再生装置を近づけて貰った。少しましになったようで、ホッとした。
この会場のエンジニアのKさんは、とても親切に動いてくれた。嫌な顔一つせず、臨機応変に動いてくれる。とても助かったし、頭の下がる思いだった。
控え室ではオカリナの練習をした。係りの人や司会者が入って来る。時間通りに20分間演奏出来るかどうか分からないと言う。
10時からの総会がメインだから、最悪は全く演奏出来ない事も覚悟していた。会長の挨拶が10分延びたと言う事だった。その後、全国の病院のボランティアをしている人で1000時間以上続けた人達が表彰されていた。控え室のモニターTVで、流れは確認出来る。
11時30分からの予定だったが、少し遅れるらしい。アンサンブルは1曲除外した。ソロも1曲止める事にした。35分に迎えが来た。すぐに皆、譜面台を持って、ステージに並んだ。「里の秋」は1番だけになったので、私は1Cを最初から吹いた。よく響いていたように思う。皆、やや焦り気味だった。12時までに全て明け渡さないといけない約束になっているから、我々は50分に終わる必要があった。
次は「線路は続くよどこまでも&汽車」である。最初のポッポーを忘れていて催促された。本当に忘れていたのだ。
ポッポー。
ゆっくり、曲は次第に速くなって行った。「いーまはやまなかいまははま・・・」。「やーみをとおってひろのはら」。そしてこの部分は繰り返し、「ひろのはら」は1Cで高い音に上がる。この時、その音が終わるや否や、凄い拍手が起こった。これには感動した。
「ふるさと」は2度繰り返し、会場の皆が歌った。6人がお辞儀をして、私のソロへと移った。3連の「宵待草」が震えるように鳴り、最後は激しく泣くように終わった。これは低音がとても難しく、満足の行く演奏とは程遠い。
そして「母さんの歌」。オーケストラのMD伴奏で、これも最後「おどうは土間で藁打ち仕事、お前も頑張れよ」は割れるすれすれの音を出した。この曲は、間奏が1分もある。私は会場の人の顔を一人ひとり見ていた。ソプラノB♭の木村オカリナが活躍した。吹き終わると、いい感じの拍手を貰った。
この会場の音響はかなりいい上に、ステージの一番前に高感度の集音マイクが設置されている。お陰で、マイクを立ててその前で演奏する事がなく、自由に体を動かす事が出来た。
袖で聴いていた仲間の5人は、とってもよかったと言ってくれた。私も、気持ち良く演奏出来たと思ったし、手応えは感じていた。久し振りにいい気分だった。
ロビーに出ると、私に近づく人がいて、その人は島根中央病院のボランティアをしているYさんだそうで、小学生の頃の同級生でよく遊んだY君の奥さんだった。私はこんな所で聴いてくれていた事に驚き、Yさんは演奏している者が、出雲で自分も昔知っていた私だと言う事に驚いたようだった。暫く話して、1人はボランティア関係で残り、5人は昼食を取る為に、神戸駅前に足を向けた。
誰が聞いたのか、ポニョが聴きたかったと言う人が何人もいたと言う。選曲ミスかも知れなかった。もしここで1曲だけしか吹けず、「宵待草」だけにしていたらと思うと、寒気がする。とてもいい気分なんかでは居れなかった事だろう。
文化ホールで2時から「大沢聡オカリナコンサート」がある。16列9番が私の席だ。ここ(中ホール)は、若い数字が後ろから順に並んでいて、20番が一番前となる、私は前から5番目の良い席だった。
コンサートの前、3人で大沢聡の楽屋へ行った。大沢さんとも小林さんとも暫く冗談など交えて話し、実物大の2人に会えた。握手を交わして中ホールロビーへ戻った。
大阪から友達5人で来ていたTさんが、2年前の懇親会での写真を持って来てくれていた。なかなかの美人だと私は思う。その中には、下手な通訳をしたりして最後は韓国で再会したキムユンジュさんと20才になっていない入隊前の男の子が一緒に写っていて、懐かしかった。
あと10分で今日が終わる。プログラムだけ記して終わる事にする。
チャルダーシュ 作曲 ヴィットーリオ・モンティ
シャイニングフォレスト 作曲 小林真人
Our Sunny Sunday 作曲 小林真人
be my loved 作曲 小林真人
蒼月恋歌 作曲 小林真人
なみだの操 作曲 彩木雅夫
休憩
スターダスト 作曲 ホーギ・カーマイケル
かごめかごめ 日本童謡
虞美人草 作曲 小林真人
浪漫 作曲 大沢聡
Love story 作曲 小林真人
amore 作曲 小林真人
いつも素晴らしい演奏を聴かせてくれる「Breath」。大沢さんのオカリナは、独創性があり、常に先を行っている。小林さんのピアノが、絶妙にオカリナを引き立てる。
大沢さんは、もう「イカロス」の3連は使っていないと言う。韓国や台湾で作られ、まだ発売はされていないオカリナを使っている。3オクターブ半も出せると言う優れものらしい。
大沢を追う者は、常に大沢の後ろにある。恐らく前には出られないだろう。それだけ新しい事に挑戦し続けているからだ。これからも、オカリナでは狭かった、新しいクラシックやジャズの世界を切り開いて行く事と思う。プロにでもならない限り、自分の目指す道を歩けばいいと思うし、それが一段とオカリナを楽しむ秘訣だ。
全くジャンルや方法を異にする宗次郎と大沢聡。この両極の二人の間に、様々なオカリナ吹きが犇めき、凌ぎを削っている。右に傾き、左に傾きながら。
我々は、自分の見定めた山に向かって歩んで行けばいい。焦らず、慌てず、ゆっくりと、自分が思った山の頂上を目指せばいい。上り詰めたら、また次の山を見つけて登ればいい。それぞれの山には、それぞれのいい景色が広がっているからだ。