昼下がりなんて格好いい言葉を使いたいが、小説じゃないんだからブログでは事実か、少なくとも事実に近い事を書かないとなあ、と思っている。だから、「昼になろうとしている時だった、2台の車で出発したのは。」と言う書き出しになる。

人数が多かった訳ではない。ゆったりと乗る為に2人と4人に分かれた。孫が一昨日の夜突然に来て驚かせた。旦那は火曜と水曜が休みなので、結論から言えば今朝6時頃、一人で広島まで帰って行った。娘と孫が残った。これから暫く、孫中心の世界が繰り広げられる事になるだろう。

長女は自分のやりたい事があって正社員にはなりたくないらしく、アルバイトの形でデザインの会社に通っている。急に皆と行きたくなったのか、会社に電話をして1日休む事に決めた。

「今日は皆と一緒に行く!」

と大声を上げた。それを聞いた3才5ケ月になる男の子の孫が、いみじくもこう言って笑わせた。

「信じられないわ」

大人が真似をして繰り返す程の爆笑で、大ヒットだった。


我々2人と長女、次女夫婦と孫の6人は、少し遠回りをしてしまったが、神戸市立森林植物園に到着した。40分もあれば行けるこの植物園は、誰が行っても観賞や癒しや遊びの場となる。所在地は、〒651-1102神戸市北区山田町上谷上字長尾1-2(電話078-591-0253 FAX078-594-2324)である。入園料は大人(15才以上)が300円、小人(小・中学生)150円。年間フリーパスを買えば900円だから4回以上行く人なら、行く程得になる。駐車料金は普通車が500円だ。私は招待券を10枚貰っていたので、これを活用した。

料金所の女の人は男の人に聞いていた。

「これは無料ですかね」

お金が要るなら招待券なんか持って来ない。

「それでは駐車代2台分で1000円です」

疑問に思いながら1万円札を出すと、男の人が言ったのだろう。

「駐車場も無料なので、これお返しします」

と言って1万円札を返した。1000円も取られたのでは、何の為の招待券か分からない。男の人がいなかったら、と思うと複雑な心境だった。以前一人で来た時は「どうぞどうぞ」と愛想良く言って、すぐに通してくれたのだが、今回は却って手間取った。招待状の場合はこうだと、せめて伝えておいて欲しかった。


先ず、多目的広場に行った。前面芝生で、広くて(3ha)、子供も大人も大満足の広場だ。すぐに昼食タイムにしたが、ちびっこ広場やぼうけんの丘もあって、十分楽しめる。

多くのおにぎりが飛ぶようになくなり、そんなに空腹でもなかった筈なのに食が進んだ。青空と原っぱとおいしい空気の所為だ。私は牛肉を砂糖と醤油で炒めたものと卵焼きが好きで、これだけあったら満足する。子供の頃母が、遠足や運動会になると必ず入れてくれていたものだった。この他、ウインナーとキュウリにレタス。何と美味い事だろう。

終わると孫と旦那と私の3人で、サッカーボールを蹴ったりフリスビーをしたりした。旦那は大学のサッカー同好会でキャプテンをしていたので、流石に足捌きが上手い。かなり上空まで蹴り上げる事が出来、それも百発百中なのが凄い。私なら百発一中か・・。

かなりの運動量だったが、体は重い。食べ過ぎが原因なのは百も承知である。

ちびっこ広場では滑り台をした。私ではなくて、孫が。螺旋状の滑り台が気に入ったようだが、ロープの網を上らないと出来ない。最初は旦那や娘に支えられながらやっと上ったが、2度目からは自分で上ると言って、それが上れるようになった。後から来た母親に、

「ママー、見てて」

と言って、真剣に上って見せた。ここでまた冒険。また一つ成長したと思った。皆が、拍手喝采した。

周りには団栗が一杯落ちている。まん丸な立派な団栗だ。でも、拾う事にはあまり感心がないみたいだった。

多目的広場を抜けて、料金所の近くにある管理事務所や売店のある森林展示館に入った。孫はソフトクリームを買ってもらって喜色満面である。

中には、樹齢約2000年の世界一の巨木と言われるジャイアントセコイアの輪切りが展示してあった。幹が直径5メートル半位だから、どんな大きさか想像がつくだろう。北アメリカ原産のセコイアメスギは高さが約100メートルあり、セコイアオスギは約83メートルある。松ぼっくりのような実がなる。キリストの時代から生きて来たこの輪切りには、そのような歴史が物差しののように上から書かれている。娘が、

「年輪、数えてみようか」

と言って数え始めた。

「1週間位かかるぞ」

と私は言い、いよいよ園内を回って見る事にした。

Aは、短時間で楽しめるコース。Bは、森林を観察できるコース。Cは、国際親善の森・香りの道散策コースだ。結果的には、Bのコースを回った事になる。

紫陽花の頃なら道の両側に咲き乱れ、顔中がインク色に染まった事だろう。25種・約5万株が栽培されているのだから、圧倒されてしまう。コアジサイ・コガクウツギ・ヤマアジサイ・ヒメアジサイ・ベニガク・西洋アジサイなどで、人も賑わう。幻の花といわれた六甲の名花シチダンカも、初めて見た時は興奮した。

コナラ、カラマツなど見ながら歩いて行くと池がある。長谷池と言い、時期が時期ならカキツバタや睡蓮が美しい。今は紅葉が美しく、向こうの景色を三脚を立てて写している人が3人いた。綺麗な所には、人が集まるのは本当だ。日本針葉樹林区でヒノキやムクロジ、トチノキを見て歩いていると、アスナロがあった。

「明日は檜になろう、と言ってなれないんだよ。だからアスナロさ」

と私は言った。

青葉トンネルがあり、中で声を出すと良く響く。孫は喜んでその響きを楽しんでいた。これも初めての経験と言う事になる。

それを抜けるとモミ、スギ、ヒノキ、イチイがあり、さらに行くとオオモミジとイロハモミジがあった。オオモミジは葉が大きい。そしてギザギザが鋸のように均等になっている。イロハモミジはギザギザがいくつかあって少し深い刻みが来る。その繰り返しになっている。説明版を見て、よく分かったなあと、旦那と話した。

アカエゾマツ、メタセコイアがあり、アカエゾマツは確かに赤い木肌をしていた。アカマツを見て誰かが、

「松茸を取っておいで」

と言った。

もうこの頃になると、旦那も私もへとへとだった。孫とあれだけ遊んだし、旦那は孫を何度も抱っこして歩いていたから・・。

売店の辺りに着くと、ベンチにへたり込んだ。暫くして、駐車場へと足を引き摺りながら歩いた。

他のコースには、まだまだ色々ある。ここ森林植物園は、昭和15年(1940)に創設され、総面積は142.6haにも及ぶ。各地の樹木を原産地別に植栽していて、約1200種(うち外国産約500種)を見る事が出来る。

日本針葉樹林区。アジア産樹林区。北アメリカ産樹林区。ヨーロッパ産樹林区があると共に、見本園。あじさい園。さくら園。つつじ・しゃくなげ園。それに国際親善の森や学習の森がある。

全部紹介するには時間とスペースが足りない。一度来て貰うしかないが、私は年間フリーパスを購入して、最低四季それぞれに一度は来たいと思う程、自然の顔を見せる得がたい植物園である。

帰る途中新長田に寄って鉄人28号を見せたり琉球ワールドへ連れて行ったりしたかったが、足は動かず、精神もすっかり萎えていた。


ブログを書いた後、旦那と孫とビール(サントリーの金麦)で乾杯した。おっとっとっ、孫には麦茶を入れてね。

「泡の出るビール、また買って来てね」

と言われた。今年出雲のスーパーで「ちびっこビール」と言うのを買って来ていて、それで一緒に乾杯した事があったから、そう言ったのだ。オロナミンCみたいな味で、アルコールは入っていないのに泡が出る。泡と言い色と言い全く見た目は変わらない。これには孫は喜んでいたから、今度出雲へ帰ったら、忘れずに買って帰らないといけない。

ホットプレートじゃあ折角の焼肉も美味くないので、ボンベの付いた簡易コンロを買って来てそれで焼いた。美味いと旦那が言うので食べて見ると確かに美味い。カルビとロースは結婚祝いのお祝い返しから選んだそうで、1週間位前に旦那と娘の名で、冷凍で届いていたものだった。旦那が来たら食べようと思っていたから、食べる日が少し早まった。お祝い返しのカタログから選んだにしてはいい選択ではなかったかと思う。

「喜界島しぶき」を飲んだ。その前に買っていた「携帯黒糖」を出して親子飲みをした。親が黒糖で子が焼酎と言う飲み方。

「意外と合いますね」

と旦那が言った。孫も喜んで食べた。よっし、今度また買いに行って、ストックしておこう。「携帯黒糖」も105円だし、保存が利く。

製造者 (有)シュガーハウス
〒901-0311 沖縄県糸満市字武富589-1
TEL(098)994-9133

孫が掘って来たと言うサツマイモ。それにピーマン、タマネギも焼いた。タレによって美味さが違うので、この「黄金中辛の味」より美味いタレが私は好みだが、もしこれが「羅生門」のタレだったら大満足だったかも知れない。

もやしをどさっと入れてケチャップとソースを入れると、ソースのジューッと言う音がした。音は元気だったが、疲れが一遍に出て、二人とも、シナシナになったもやしのように、静かに寝込んでしまった。