一日待って書こうと思ったら、その日の内に書くのが不可能になった。一日抜けるのは残念だが、このブロブは昨日あった出来事を記す事になった。
午前中はアンサンブルの練習。5人で、この前の2人が欠けて、いなかった1人が加わった。通しで時間を計りながの練習だ。「線路はつづくよどこまでも&汽車」の始めに、汽笛を入れるので私に吹いてくれと差し出されたのが、木製の「ポッポー」だった。100均で買ったと言うが、神戸辺りでは見当たらず、名古屋で買って貰ったと言う。これは安くて楽しくて買い得品だ。最初なので、責任重大である。
最初「里の秋」、次この「線路はつづくよどこまでも&汽車」。それから「ふるさと」、「夕焼け小焼け」で終わる。約8分かかる。私が9分位だが、看護士会での事なので、もし質問が多かったりしたら会場の時間制限の為、割愛する曲(夕焼け小焼け)が出るらしい。
終わると「開花亭」で、私ともう1人は「ひつまぶし」、後の3人は新商品の「角煮丼定食」を注文した。デザートのアイスクリ-ムに惹かれたのだろう。残した人もいるようで、不評だった。「もう、これは食べない」と言っていた。暇つぶしに食べた「ひつまぶし」はなかなかの味だったのに。
あの草鞋よりでかいカツは「ウィンカツレツ」と言った。ウィーンかフランスのカツかと思っていたが、カツは勝つとかけて、ウィン(勝つ)を頭に付けたと気がついた。朝鶏肉を食べていたので、流石にこの日は止めにした。
午後5時から新長田での会食に誘われていたが、時間がまだ十分あるのでミスタードーナッツに入った。最近ブログをするようになって、体が甘いものをを要求するようになったようだ。コーヒーと共にドーナツ2つと6種類入っている小さな箱を選んだ。コーヒーはお替り自由で、結局3杯飲んだが、これは儲けだ。
その後、新長田駅の南をすぐ西に行った所に、9月に完成したと言う「鉄人28号」の像を見た。空を仰ぐ程の巨大なもので、これは名物になると思った。結構な人が携帯やデジタルカメラで写していた。私もその一人であったが、この時間は逆光になって黒っぽく写ってしまう。正面から撮ろうとするなら、朝がいいと思ったが、設置者はそんな事は考えなかったのだろうか。
南に下りて2国に出る辺りに「琉球ワールド」がある。それから、そこに行った。シマさんがよく演奏している所でもある。焼酎類はかなりの数取り揃えてあるし食料品も特産品もあるにも拘わらず、お客はまばらである。時間帯もあるかと思うが、もう少し活気があったらと思った。
「奄美」を探した。ここにあったのである。またいつでも買えるので、喜界島の黒糖焼酎がなくなってからまた来ようと思った。「煌きの島奄美」はなかった。琉球のグラスを見たが、赤は人気で、全てなくなっていた。ブルー系は沢山ある。1000円から1500円と言う所か。
泡盛の色々な種類を見て回るのも楽しいものだ。古酒の43度がいい。量は少ないが、こちらは6000円から12000となる。一生に一度位買えるかなと思った。
そうこうして時間を潰し、5時前に2国を東に5分程歩き、「立ち呑み屋」に着いた。もう20年は経つ「はっぽう」と言う、朝から昼過ぎまでは喫茶で、夕方7時からはカラオケで歌える呑み屋の隣にこの店はある。ママは「はっぽう」の隣を購入して、この「立ち呑み屋」を開いた。ひと月になるそうで、かなり新しい。立ち呑みだけかと思ったら、座敷もありカウンターもある。そこは息子が取り仕切っていた。
私を呼んでくれたのは、これも長くお付き合いをさせて貰っている女性の、財閥Kさんである。隣の「はっぽう」は7時からだから、ママも加わって3人で飲んだ。その内ばらばらに男性が3人入って来て、カウンターに座るとこちらの話にも顔を向け、話しかけたりしていた。後から隣の「はっぽう」へ行く事になるが、この内の一人は後から話とカラオケに加わる事になるのだ。
ここに入って吃驚したのは、メニューだった。
今日のおかず 全て200円
おさしみ
たこの天ぷら
漬けマグロのアボガド和え
タラの煮付
湯どうふ
水菜のハリハリ鍋
手羽中の唐揚げ
筑前煮
これ全部注文しても1600円だ。量は少量だが、食べて飲んでいると満腹してくる。水菜のハリハリ鍋など、小型の鍋にどっさり水菜が入り、底に鶏肉が3個ばかり沈んでいる。カボスの入ったタレ付きで、後でだし汁を少しずつ入れて飲むと意外と美味しい。言ってみれば土瓶蒸しのだし汁を飲んでいるような感じだ。
「ニュージーランドの娘の所に子供が生まれ、ちょっと行っていたのよ。この写真はその家から見た景色なんだけど」
と言って見せて貰った写真は、景色抜群。
「ずっと永住したくなったんじゃないの?」
「私は駄目だわ。尻池が一番だな」
と言って笑った。ニュージーランドより日本、と言うのじゃなくて、ニュージーランドより尻池なのである。余程愛着があるらしい。ママだって駒ケ林で生まれていて、旅行をする元気はあるけど、矢張り尻池がいいと言う。今は八十八か所巡りの最中だそうだ。Kさんは、もう旅をする元気はないと盛んに話していた。なのに今年はニュージーランドは2度目で、去年は4回行ったと言う。
おしながき 一品物
チーズ 100円
枝豆 150円
冷奴 150円
ごまどうふ 200円
ぎょうざ 250円
牛たたき 300円
小鉢(今日のおかず) 200円
焼き物
焼き鳥 もも(2本) 250円
かわ(2本) 250円
ししゃも 250円
おでん
おでんの盛り合わせ 250円
すじ 250円
揚げ物
串かつ えび(1本) 70円
豚 (1本) 70円
椎茸 50円
ししとう 50円
から揚げ 250円
フィッシュ&チップス 300円
今日のお魚 300円
「いつもこうして来て貰ってすみません」
「こちらこそ呼んで頂いて嬉しいです」
ビール(中) 400円
生ビール(中ジョッキー)350円
しょうちゅう
佳の香 250円
白波 300円
いいちこ 300円
清酒
白鶴 250円
菊正宗 250円
えちご杜氏の里 300円
グラスワイン(赤・白) 250円
ウィスキー
ハイボール 300円
ホットウィスキー 300円
7時前に、
「私、仕事してくるわ」
とママが言い、
「すぐそっちに行くから」
とKさんが私の顔を見ながら言った。
生ビール2杯と芋焼酎の水割り4杯程飲んで、隣の「はっぽう」へ言った。「はっぽう」は八方と言う苗字から来た名前だ。主人はもう既にいなく、お米屋さんをしながら、生前は二科会の画家だった。色使いがとても美しい画家で、「はっぽう」にはその油絵がいくつも飾られている。時には架け替えられる事もある。
入ったら当然開店間際で、私とKさんの二人だった。焼酎のお湯割りにした。あては乾き物だ。
何度か「立ち呑み」で働いている女の人が入って来て、何かを持って行ったりしていた。その内すぐに話していたFさんが入って来た。まだ現役で働いている。飲み屋での話だから、初対面でもすぐに打ち解けて話した。たわいもない話である。
8時になって隣で働いていた、何度か入って来ていた女の人が帰ると言って入って来た。
「えっ、もう帰るの」
「仕事終わったんですもの」
「あんたも飲んで行ったら?」
とママ。
彼女はFさんの隣に座った。
「何時まで働いているの」
と聞くと、
「4時から仕込みで、8時までなんですよ」
と言った。Sさんと言う事が分かった。
すぐに、Tさんが入って来て驚いた。私が呼んでもいいよと言っていたTさんがやって来たからだ。彼女はすぐ近くに住んでいて、ママをよく知っていた。8月のオカリナフェスティバルでは懇親会でちょっと話した事があって、オカリナを持って来ていた。さくらのアルトCとアケタのソプラノF、アルトFを持って来ていたと思う。
「私は音痴で、上手くならないので止めようかと思っています」
「どこが音痴ですか。穴さえちゃんと塞げれば音は出るし、音痴と言う事はないと思いますよ」
と言っていると、誰かが吹いてくれと言った。ではと、Tさんがメロディーで私が下の音を重ね、「ふるさと」を吹く事にした。ギーンとハモった音がした。拍手が来た。
「上手いじゃないですか。ビブラートなんて、入らない方がいいと言う専門家もいるし、入らないからと言って下手でも何でもありません。1年ちょっとでそんなに吹けたら凄いもんですよ」
と言った。
「最初は音痴だなんて思っていなかったのに、今頃になってほんとに音痴だと思うようになりました」
と言っている中、なにか吹いてと言われた。あの小さなPOPOLOオカリナで「天城越え」を吹いた。皆感心したような顔をしていた。オカリナを「初めて聴いた」と言う者もいた。
練習の積もりで「トルコ行進曲」の一部を吹いた。それでもその速さに驚きの声が上がった。調子に乗って、Tさんに1Cで最高ソまで出る方法を教え、最終の、ソの必要な部分を吹いた。Sさんは、よく知っていて、調子を取りなながら聴いていた。
若い夫婦の奥さんの方が、私を注目しているように思った。思ったのではなく、その通り注目していた。歌もよく歌っていた。拍手すると決まって私の方を向いた。オカリナの伴奏を入れて欲しそうだった。終に、「赤いスイトピー」を歌うから吹いて欲しいと言った。G管があれば出来たと思うが、持ち合わせがなかった。松田聖子のキーは、このG管と合うのである。随分前のことになるが、彼女の歌と私のオカリナをダビングして、テープに入れたた事があった。まるで私のオカリナ伴奏で松田聖子が歌っているように思えて面白かった事を思い出す。この女性(奥さん)の方は、ママの妹の子だそうである。
Sさんは印象的な人で、特徴的な顔をしていた。
「オードリーヘップバーンに似ているね」
と言ったら私の隣に座っているTさんも、
「目元なんかそっくりね」
と言ったから、私の言ったことも間違いではない。
もう歌は歌いたくないし歌わないと決めていたのに、ママは「五木ひろしのメドレー2」を入れた。
「あ、駄目だよ。もう歌えないんだから」
と言ったが曲が鳴り出した。
「僕の歌えるのしか歌わないよ。他のはママが歌って」
といった。いくつか歌ったものの、自信は取り戻せなかった。
暫く人の歌と会話を楽しんで、垂水からの最終バスに間に合うように、10時に店をでた。
隣の「立ち呑み」も安いし入り易いし、また来てみようと言う気になった。
「楽しかったです。じゃあお先に」
と言いながら、みんなと握手を交わした。
「折角若い奥さんと握手をしたのに・・」
とSさんは言った。その若い女性は、帰り際自ら握手を求めて来たのだった。よっぽどオカリナが気に入ったと思った。Tさんは、
「また、これからオカリナ頑張ります」
と言ってくれた。
Kさんがくれたニュージーランドのチョコレートを持って、電車に乗った。「MAKANA」と言う、とても美味しいチョコレートだった。
帰って吃驚した。孫が来ていた。予告もなかったのだから。
午前中はアンサンブルの練習。5人で、この前の2人が欠けて、いなかった1人が加わった。通しで時間を計りながの練習だ。「線路はつづくよどこまでも&汽車」の始めに、汽笛を入れるので私に吹いてくれと差し出されたのが、木製の「ポッポー」だった。100均で買ったと言うが、神戸辺りでは見当たらず、名古屋で買って貰ったと言う。これは安くて楽しくて買い得品だ。最初なので、責任重大である。
最初「里の秋」、次この「線路はつづくよどこまでも&汽車」。それから「ふるさと」、「夕焼け小焼け」で終わる。約8分かかる。私が9分位だが、看護士会での事なので、もし質問が多かったりしたら会場の時間制限の為、割愛する曲(夕焼け小焼け)が出るらしい。
終わると「開花亭」で、私ともう1人は「ひつまぶし」、後の3人は新商品の「角煮丼定食」を注文した。デザートのアイスクリ-ムに惹かれたのだろう。残した人もいるようで、不評だった。「もう、これは食べない」と言っていた。暇つぶしに食べた「ひつまぶし」はなかなかの味だったのに。
あの草鞋よりでかいカツは「ウィンカツレツ」と言った。ウィーンかフランスのカツかと思っていたが、カツは勝つとかけて、ウィン(勝つ)を頭に付けたと気がついた。朝鶏肉を食べていたので、流石にこの日は止めにした。
午後5時から新長田での会食に誘われていたが、時間がまだ十分あるのでミスタードーナッツに入った。最近ブログをするようになって、体が甘いものをを要求するようになったようだ。コーヒーと共にドーナツ2つと6種類入っている小さな箱を選んだ。コーヒーはお替り自由で、結局3杯飲んだが、これは儲けだ。
その後、新長田駅の南をすぐ西に行った所に、9月に完成したと言う「鉄人28号」の像を見た。空を仰ぐ程の巨大なもので、これは名物になると思った。結構な人が携帯やデジタルカメラで写していた。私もその一人であったが、この時間は逆光になって黒っぽく写ってしまう。正面から撮ろうとするなら、朝がいいと思ったが、設置者はそんな事は考えなかったのだろうか。
南に下りて2国に出る辺りに「琉球ワールド」がある。それから、そこに行った。シマさんがよく演奏している所でもある。焼酎類はかなりの数取り揃えてあるし食料品も特産品もあるにも拘わらず、お客はまばらである。時間帯もあるかと思うが、もう少し活気があったらと思った。
「奄美」を探した。ここにあったのである。またいつでも買えるので、喜界島の黒糖焼酎がなくなってからまた来ようと思った。「煌きの島奄美」はなかった。琉球のグラスを見たが、赤は人気で、全てなくなっていた。ブルー系は沢山ある。1000円から1500円と言う所か。
泡盛の色々な種類を見て回るのも楽しいものだ。古酒の43度がいい。量は少ないが、こちらは6000円から12000となる。一生に一度位買えるかなと思った。
そうこうして時間を潰し、5時前に2国を東に5分程歩き、「立ち呑み屋」に着いた。もう20年は経つ「はっぽう」と言う、朝から昼過ぎまでは喫茶で、夕方7時からはカラオケで歌える呑み屋の隣にこの店はある。ママは「はっぽう」の隣を購入して、この「立ち呑み屋」を開いた。ひと月になるそうで、かなり新しい。立ち呑みだけかと思ったら、座敷もありカウンターもある。そこは息子が取り仕切っていた。
私を呼んでくれたのは、これも長くお付き合いをさせて貰っている女性の、財閥Kさんである。隣の「はっぽう」は7時からだから、ママも加わって3人で飲んだ。その内ばらばらに男性が3人入って来て、カウンターに座るとこちらの話にも顔を向け、話しかけたりしていた。後から隣の「はっぽう」へ行く事になるが、この内の一人は後から話とカラオケに加わる事になるのだ。
ここに入って吃驚したのは、メニューだった。
今日のおかず 全て200円
おさしみ
たこの天ぷら
漬けマグロのアボガド和え
タラの煮付
湯どうふ
水菜のハリハリ鍋
手羽中の唐揚げ
筑前煮
これ全部注文しても1600円だ。量は少量だが、食べて飲んでいると満腹してくる。水菜のハリハリ鍋など、小型の鍋にどっさり水菜が入り、底に鶏肉が3個ばかり沈んでいる。カボスの入ったタレ付きで、後でだし汁を少しずつ入れて飲むと意外と美味しい。言ってみれば土瓶蒸しのだし汁を飲んでいるような感じだ。
「ニュージーランドの娘の所に子供が生まれ、ちょっと行っていたのよ。この写真はその家から見た景色なんだけど」
と言って見せて貰った写真は、景色抜群。
「ずっと永住したくなったんじゃないの?」
「私は駄目だわ。尻池が一番だな」
と言って笑った。ニュージーランドより日本、と言うのじゃなくて、ニュージーランドより尻池なのである。余程愛着があるらしい。ママだって駒ケ林で生まれていて、旅行をする元気はあるけど、矢張り尻池がいいと言う。今は八十八か所巡りの最中だそうだ。Kさんは、もう旅をする元気はないと盛んに話していた。なのに今年はニュージーランドは2度目で、去年は4回行ったと言う。
おしながき 一品物
チーズ 100円
枝豆 150円
冷奴 150円
ごまどうふ 200円
ぎょうざ 250円
牛たたき 300円
小鉢(今日のおかず) 200円
焼き物
焼き鳥 もも(2本) 250円
かわ(2本) 250円
ししゃも 250円
おでん
おでんの盛り合わせ 250円
すじ 250円
揚げ物
串かつ えび(1本) 70円
豚 (1本) 70円
椎茸 50円
ししとう 50円
から揚げ 250円
フィッシュ&チップス 300円
今日のお魚 300円
「いつもこうして来て貰ってすみません」
「こちらこそ呼んで頂いて嬉しいです」
ビール(中) 400円
生ビール(中ジョッキー)350円
しょうちゅう
佳の香 250円
白波 300円
いいちこ 300円
清酒
白鶴 250円
菊正宗 250円
えちご杜氏の里 300円
グラスワイン(赤・白) 250円
ウィスキー
ハイボール 300円
ホットウィスキー 300円
7時前に、
「私、仕事してくるわ」
とママが言い、
「すぐそっちに行くから」
とKさんが私の顔を見ながら言った。
生ビール2杯と芋焼酎の水割り4杯程飲んで、隣の「はっぽう」へ言った。「はっぽう」は八方と言う苗字から来た名前だ。主人はもう既にいなく、お米屋さんをしながら、生前は二科会の画家だった。色使いがとても美しい画家で、「はっぽう」にはその油絵がいくつも飾られている。時には架け替えられる事もある。
入ったら当然開店間際で、私とKさんの二人だった。焼酎のお湯割りにした。あては乾き物だ。
何度か「立ち呑み」で働いている女の人が入って来て、何かを持って行ったりしていた。その内すぐに話していたFさんが入って来た。まだ現役で働いている。飲み屋での話だから、初対面でもすぐに打ち解けて話した。たわいもない話である。
8時になって隣で働いていた、何度か入って来ていた女の人が帰ると言って入って来た。
「えっ、もう帰るの」
「仕事終わったんですもの」
「あんたも飲んで行ったら?」
とママ。
彼女はFさんの隣に座った。
「何時まで働いているの」
と聞くと、
「4時から仕込みで、8時までなんですよ」
と言った。Sさんと言う事が分かった。
すぐに、Tさんが入って来て驚いた。私が呼んでもいいよと言っていたTさんがやって来たからだ。彼女はすぐ近くに住んでいて、ママをよく知っていた。8月のオカリナフェスティバルでは懇親会でちょっと話した事があって、オカリナを持って来ていた。さくらのアルトCとアケタのソプラノF、アルトFを持って来ていたと思う。
「私は音痴で、上手くならないので止めようかと思っています」
「どこが音痴ですか。穴さえちゃんと塞げれば音は出るし、音痴と言う事はないと思いますよ」
と言っていると、誰かが吹いてくれと言った。ではと、Tさんがメロディーで私が下の音を重ね、「ふるさと」を吹く事にした。ギーンとハモった音がした。拍手が来た。
「上手いじゃないですか。ビブラートなんて、入らない方がいいと言う専門家もいるし、入らないからと言って下手でも何でもありません。1年ちょっとでそんなに吹けたら凄いもんですよ」
と言った。
「最初は音痴だなんて思っていなかったのに、今頃になってほんとに音痴だと思うようになりました」
と言っている中、なにか吹いてと言われた。あの小さなPOPOLOオカリナで「天城越え」を吹いた。皆感心したような顔をしていた。オカリナを「初めて聴いた」と言う者もいた。
練習の積もりで「トルコ行進曲」の一部を吹いた。それでもその速さに驚きの声が上がった。調子に乗って、Tさんに1Cで最高ソまで出る方法を教え、最終の、ソの必要な部分を吹いた。Sさんは、よく知っていて、調子を取りなながら聴いていた。
若い夫婦の奥さんの方が、私を注目しているように思った。思ったのではなく、その通り注目していた。歌もよく歌っていた。拍手すると決まって私の方を向いた。オカリナの伴奏を入れて欲しそうだった。終に、「赤いスイトピー」を歌うから吹いて欲しいと言った。G管があれば出来たと思うが、持ち合わせがなかった。松田聖子のキーは、このG管と合うのである。随分前のことになるが、彼女の歌と私のオカリナをダビングして、テープに入れたた事があった。まるで私のオカリナ伴奏で松田聖子が歌っているように思えて面白かった事を思い出す。この女性(奥さん)の方は、ママの妹の子だそうである。
Sさんは印象的な人で、特徴的な顔をしていた。
「オードリーヘップバーンに似ているね」
と言ったら私の隣に座っているTさんも、
「目元なんかそっくりね」
と言ったから、私の言ったことも間違いではない。
もう歌は歌いたくないし歌わないと決めていたのに、ママは「五木ひろしのメドレー2」を入れた。
「あ、駄目だよ。もう歌えないんだから」
と言ったが曲が鳴り出した。
「僕の歌えるのしか歌わないよ。他のはママが歌って」
といった。いくつか歌ったものの、自信は取り戻せなかった。
暫く人の歌と会話を楽しんで、垂水からの最終バスに間に合うように、10時に店をでた。
隣の「立ち呑み」も安いし入り易いし、また来てみようと言う気になった。
「楽しかったです。じゃあお先に」
と言いながら、みんなと握手を交わした。
「折角若い奥さんと握手をしたのに・・」
とSさんは言った。その若い女性は、帰り際自ら握手を求めて来たのだった。よっぽどオカリナが気に入ったと思った。Tさんは、
「また、これからオカリナ頑張ります」
と言ってくれた。
Kさんがくれたニュージーランドのチョコレートを持って、電車に乗った。「MAKANA」と言う、とても美味しいチョコレートだった。
帰って吃驚した。孫が来ていた。予告もなかったのだから。