大分のお見舞いの旅は、2日丸々のものとなった。

突然だけれど、ここで旅の途中で目にした地名の漢字を出題する。地元の者か関心のある者にしか分からないとは思うが、全問正解者には、後から紹介する食品の内どれか1つを気持だけ差し上げるので、楽しみに挑戦して頂きたい。解答は、ブログの一番最後に記すので、答え合わせは一番最後にどうぞ。

さて、
1問目「苅田」
2問目「犬田」
3問目「鉄輪」
4問目「日出」
5問目「安心院」

ちょっと簡単過ぎた?


12日の未明3時30分、前照灯で薄暗がりを照らした車は、徐に家を離れて行った。照らされた景色を貪るようにして走る。

日の出前の龍野西サービスエリアで甘栗を1袋買った。全体が綺麗に生まれ変わり、トイレは自動ドアになっている。こんなの初めてだ。

辺りが明るくなると、小谷で朝ごはん定食。ずっと「おだに」と信じていたが、これは「こたに」と普通に読めば良かった。

広島辺りから次第に雨脚は激しくなり、自動ワイパーが不規則に素早い往復運動を繰り返したりする。周りの山は順繰り後ろに遠ざかる。霧が漂い、こんな場所だから見られる自然に感動しながら車を走らせる。山がブロッコリーを逆さに被せたような形に見えたのが可笑しかった。時折竹薮が過ぎる。

こんな書き方をしていると、長い虫が騒ぎ出すので、要点だけにする。


杵築にある特別養護老人ホームに着いたのが午後4時前の事だった。義母はすっかり衰えを見せてはいたが、私の顔は覚えてくれていたのか、手を握り「分かりますか」と言うと、にこっと笑った。もう動くことは出来ず、口から食事を摂ることなど出来ないが、頭は冴えている時とそうでない時がない交ぜになっている。

2時間程すると義兄夫婦が来て、食事に連れて行ってくれた。随分古いたたずまいで、雰囲気がある。もうすっかり暗くなっていたが「青空」と言う店だった。鴨居が真ん中にあるが、部屋は両間で一つになっている。土足で上がって来れるのが驚きだ。

生ビールがなかったので、ワインを1本たのむ事にした。安心院町産のマスカットベリーA100%を使用した新酒で、普通の赤ワインのような渋みはなく、ラベルに書いてある通り軽やかな飲み口でフルーティーな香りがした。初めて味わうタイプで、アルコール分10%は、いくらでも飲めると思った。旨い! ここでは2,500円したが、もう少し安いだろうし、通販が癖になっている私は、きっとこれはいつか注文すると思う。「Nouveau」と言う名のワインだ。酒のあても旨かったが、牛肉の定食もあっさりしていて本当に旨かった。全部、ご馳走になった。

「Nouveau」の製造者
三和酒類株式会社
安心院葡萄酒工房
〒872-0521 大分県宇佐市安心院町下毛798
TEL(0978)34-2210  FAX(0978)34-2227

この店には、次から次へと若い女性がやって来る。雰囲気がいいのだ。是非もう一度来よう。大分には、リピーターになりたい店が結構ある。ここでオカリナライブをやりたいと思ったが、ちょっと言い出せなかった。


その夜は、「別府湾ロイヤルホテル」に泊まった。二番目の義兄が会員になっていて、その紹介で一つの階に40室もあるような、別府湾をすぐ真下に見下ろせるこの立派なホテルの9階、940号室にに案内された。お陰で、6,750円で済んだ。

コンビニで買っていた焼酎と酢豚で寛いだ。私は芋焼酎が好きだが、この麦焼酎も結構旨い。値段も結構な線行っているけれど。

「なしか!」と言う。900mlが790円で、パック入りである。アルコール分は25度。

この箱が面白く、周囲にこんなことが書いてある。

戦争に行ったじいちゃんは、
アメリカが好かんのやけど
今ん日本人はもっと好かんのち。
なしか!

要領がいいのしか出世せんのち。
そん要領ちゅうのは、
学校じゃ教えんのち。
なしか!

母ちゃんの楽しみは、
なーんもねえんち。
苦しみは、おれんことち。
なしか!

どの絵も、坊主頭でランニングシャツにハンズボン、洟を垂らしている男の子が描かれている。

電信柱に犬がおしっこをしている。その横で犬を見ながら立ち小便をしているこの子。
草原だかで、ボールが飛んで来るのを正に打とうとしているこの子。
片方は肩に担ぎ、もう一方の竹馬に乗り、片足でピョンピョン跳んでいるこの男の子。

黄色い箱に黒い線描きのこの絵は、過ぎ去った郷愁を齎す。

「なしか?」
八鹿酒造株式会社
大分県玖珠郡九重町大字右田3364番地
TEL(0973)-76-2888 FAX(0973)-76-3071


豪華な就寝の後は、翌朝の朝風呂。「日出温泉」と名付けてある。説明では、由布山系の湧き水からの温泉で、ナトリウム塩化物泉。旧速見郡東部、今の別府を含む所が「旭日の昇る場所」となっている為、日出と名付けられたそうだ。この敷地内に源泉があるらしい。

突然茜色に燃え、雲の間から朝日が顔を覗かせた。夕日に勝るとも劣らないこの景色は荘厳である。海の上に太い帯を広げたように、その長い帯はこちらに一直線に迫る。この時間、風呂に入っている者は15人位だが、余りの美しさに真っ裸で暫し佇む。

「朝日は希望。夕日は偉大なる溜め息」。


バイキングは1,500円。豊富な種類が揃っている。特に嬉しかったのが、茄子を煮たものと肉じゃが。後は玉子焼きがあればいい。その他は付録である。でも、何でこのホテルは、私の酒のつまみが朝出るのだ。まあ、夜はこれに鳥のささ身やずりが加わるのだけれどね。

周りにどう見ても韓国人のグループがいるようだった。韓国語を話していたからで、ちょっと話したくなったが、止めた。どうせ訊くことは決まっている。


バイキングでご飯に乗せて食べた海苔の佃煮が変わった味だったので、1瓶買うことにした。600円位だったと思う。特産品ではないのが玉に瑕だが、この海苔には山葵が入っているのだ。「のりわさび」。そのままだ。又行って買うか注文して買うか? 通販の癖は、ここでも生きている。

「のりわさび」
株式会社 森屋 IM
大阪市福島区野田2-16-6

どう言う取引なのだろうと考えてしまった。これは、コリアンタウンに行くついでに、この会社に直接行ってみればよいと思った。

もう一つ、生キャラメルが目に付いた。花畑牧場の生キャラメルは食べたことがあるので、あの融ける感触をもう一度味わってみたかったのと、かぼすの生キャラメルだったから珍しいと思った理由で買った。はちみつ屋さんの生キャラメルと謳ってあるので、美味しいだろうと思った。普通のと2種類あるが、「かぼす生キャラメル」にした。

かぼすは、気が付かない程で、嫌味はない。1箱820円で12個入っている。味に遜色はないのではないか。所詮生キャラメルではある。お金に余裕が出来たら、「花畑」でもこの「かぼす」でもどちらでもいいから買おう。高いと思うからゆっくり味わって食べる。それで旨い。

「かぼす生キャラメル」
ビーリーブズ有限会社
大分県由布市湯布院町川上3001-5
TEL(0977)84-3100

トイレの話だが、このホテルには禁止やお願いの言葉がなかった。「いつもきれいに使って頂いてありがとうございます」と前面にプレートが貼ってあった。これには驚き、そして新鮮な感じがした。言葉の配慮が、印象を良くした。そうして10時にチェックアウトした。


再び義母の所へ行き、2時間程いた。帰るときは、矢張り悲しそうな顔をした。昨日忘れていた傘をまた忘れた。

ここ杵築城は、商人の町を挟んで北台武家屋敷と南台武家屋敷があり、日本唯一? のサンドイッチ型城下町と言われている。酢屋の坂や飴屋の坂が残っていて面白い。いわくある磯矢邸、大原邸、一松邸などは今度しっかり見て来ようと思っている。


午後1時半過ぎに特養を出て、帰りに豊後高田を通る事にした。勿論、唐揚げを買う為だ。「ふじや」と言うが、今までも何度も買いに来た所だ。大分は唐揚げの消費量が一番と聞いている。その所為か、結構唐揚げ屋さんが多いが、私はここでしか買った覚えがない。

余談だが、TOKIOの誰だったかがTVで、一人は自転車で宇佐の御許山(おもとさん)を越えて大分の方に向かい、もう一人はバスで、どちらが早く着くかみたいな番組があったそうだ。それで、バスに乗っていたTOKIOの誰かがこの唐揚げ屋さんを見つけ、気になったのか通り過ぎてからまた他のバスで引き返し、この「ふじや」の唐揚げを食べたと言う話を聞いた。ここでそんなことがあったのか、と思った。

御許山の頂上には宇佐神宮の奥宮、大元神社がある。


唐揚げは、骨付きが100g150円、骨なしが190円、半もも200円、ずりが150円だ。私は、数個は今揚げたばかりの唐揚げを食べるために買い、後は、グラムでなく個数で貰う事にした。20個で、骨なし1,200円だった。1個60円の計算になる。身の入ってない唐揚げと比べれば1個20円は高いが、あの皮だけの鳥唐揚げを歯で千切りながら食べる事を思えば、大満足である。すぐまた一人、買いに来た。「骨なし300gと、ずり100g・・」。今から1杯やるんだろうか? 気になる量と微妙な時間だった。幸せは、こんなとこにあるんやな?

この後は600kmの道を只管神戸へ。


まあ、1時半に出て夜11時半に着いたので、10時間で帰り着いた。途中目的があった。帰りは、龍野西のサービスエリアで、甘栗を買う事だった。2袋にしようか3袋にしようか、そればかり考えていた。着いた時は喜びで胸が震えた。けれど、どこを探してもなかった。落胆した。反対側とは仕入れる品が違うのか・・。そこまでは考えもしなかった。ないと尚更未練が募る。そこら辺で袋に詰めて売っている、あの小さな見慣れたものではない。剥き易いように切れ目が入れてあり、栗は大きくて甘い! 袋は既に捨ててしまっていた。

今日、下りの龍野西サービスエリアに電話をして、住所等を調べて貰った。ああ、ホッとした。これで又、通販だ。大きな袋に小さな袋が4つ入っている。小さな袋には7粒位入っていたと思う。これは買い占めたい。大きな袋で500円だったから、1個18円位。必ず買う積もりだ。紹介した飲食物は皆一押しだが、これは特に一押しだ。好みがあるから何とも言えないが、小さな袋を1回分として、と考えただけで夢がどんどん膨らむ。幾つ頼もうかなあ。お金を貯めて、10袋! またまた大きな夢だ。

「楽笑栗」
丸成商事株式会社
京都市伏見区桃山羽柴長吉東町65-1
TEL(075)621-3939

と言う訳で、2日間の旅は、あっと言う間に終わった。今度は、朝日と夕日をゆっくり見られる旅にして、オカリナの音を残して来たい。


解答の時間ですよ。最後まで答えを見なかった人、偉かった。それだけで80点上げます。だから、あと一つ正解すれば、100点です。おめでとう! 全部合ったら? って。それでも100点です。

1. 苅田 → かんだ
2. 犬田 → いんだ
3. 鉄輪 → かんなわ
4. 日出 → ひじ
5. 安心院 → あじむ



あの、自然を崇拝していた頃の昔。自然が恐れであり、恵みであったあの昔。そんな昔の風景は、どんなに美しかったことだろう。人の純粋な心が、美しい自然を素直に受け入れていた。

今、汚れたフィルターを通しながらも、自然は素直に感じられる者に、尚、感動を与え続けている。朝焼け、そして夕焼けの優しさに包まれた自然。神々と呼ばれていたそれらは、遠い昔の事を、深い心の底に呼び覚まそうとしているかのようだ。