私が人のブログを覗いて、ちょっと長かったら見る気がしないのに、どうして私の超長のブログを見る人がいようか。
情けないほど私のブログは長い。いつか短いブログに挑戦したいとは、しっかりと思っている。
さっき卓球から帰り、風呂に入り、タチウオの塩焼きと卵焼き、海苔の佃煮(えどむらさきの『ごはんですよ!』)で昼食を食べ終えたところだ。
卓球のことは書かなくてもそう代わり映えはしないので、きょうは止めておく積もりだった。すると、時間の後半で、
「見学させて下さい」
と言って、中学生らしい男の子が3人入って来た。後半を過ぎるとダブルスをするので、一人ずつ入れて練習試合をした。オレンジ色のシャツを着た子が、
「もっと強い人がいますよ」
と言っていたが、私は始めから、この子が一番強いと感じていた。私と組むことになったが、肩から赤いカバンを掛けている。メンバーが言った。
「カバンを下ろしたら?」
「いや、掛けてないと駄目なんです」
まあ非常識ではあるが、私は黙っておくことにした。私の右に来たので、プレイの最中に私に当たると思った。それでも黙っていた。けれど、何を考えたのか、その子は私の左側に行くと言った。
最初から入会する気もなく、冷やかしだと私は思った。
誰かのラケットを借りて、わざとらしく、ダブルスもルールを知らないかのような打ち方をした。遣り難かったのか、途中でカバンを隅に置いた。この試合は、私とオレンジ組が勝った。
シングルスがしたかったのか、その相手として、皆が私を指差した。
「あのおじさんとやってごらん」
私は薄緑色の卓球用のシャツ。その男の子は普通の橙色のシャツ。グリーンとオレンジのシングルマッチが始まった。中学生でも卓球部に入っている子などは強い。私は力を抜かないでやることにした。
最初はオレンジのサーブだ。球もオレンジでややこしい。そのレシーブを、相手から見れば右側遠くに入れた。当然右に飛んでも遅く、取れない。
次のサーブは低かったので1度受け、4球目を同じようなところにプッシュで返した。何も意地悪でそうしたのではない。挑まれて点を取られる訳にはいかないのだ。
取れなくて意表を突かれたのか、
「この人なんなん?」
と言った。
「このおっさん、なんや?」
とでも言ったら、レッドカードもんだっただろう。オレンジはだんだん本気になって、靴も脱いだ。次のサーヴィスから、本来の卓球部員のような、体を前傾にした構えのサーブになった。
これでいいんだ。私は最後まで力を抜かなかった。子供だからと言う考えなどなかった。適当におだててやれば、この子の自尊心は満足するだろう。けれど、カバンをかけたままやろうとした姿は、分かっているのか本当に礼儀を知らないのか、間違っていると言うより、少なくとも卓球をしようとしている者の行為ではない。
彼は、途中で靴を脱ぎ、裸足になった。真剣さが戻ったなと思った。多分卓球部員だろうと思うが、ひょっとして退部した子なのかも知れない。卓球がやりたかった気持ちはよく分かるし、今日は9人もいるメンバーの中に入って来たのだから、その勇気は買う。
もっと清々しくと言うのは、虚しいこちらの願いか。内心照れているんだろうけれど、妥協を許すなら、これが今時の子供なのであろう。
窓の外からは、中学生4・5人が、顔を寄せ合うようにして覗き込んでいた。
私と先生とが練習している間、ダブルスに加わってゲームを楽しんでいた。やっと未開の地に、自分の場を見つけたかのようだった。
負けても良かったし、負けてやっても良かった。しかし、この状況ではこの子にいい影響を与えないだろう。適当にやるのは、意気込んでいるこの子に対して失礼でもあるのだ。何も悪い子なんかじゃなくて、ほんとに可愛い子供達だって事は保障する。
順番の最後に先生と卓球命のKさんが、シングルで練習をしている。私は命が5つあったら、5番目が卓球命だ。
このKさんはとても綺麗なフォームをしている。上手いので、もう1台の卓球台で、先生役も努めている。斜交いでの練習になるが、フォアハンドは形が出来ている。それに、スマッシュはとても速い。安定したフォーム故に、体の向きでどの方向に球が来るかが分かる。それで私は、スマッシュが異常に速いので当てるだけになる。しかし、ショートでピシっと返すことが出来るので、快感すら覚える。オーソドックスで、こねくり回すような卓球ではない。だから、私には相性がいいのだろう。相手は、きっと相性が悪いと思っているに違いない。
このKさんが、先生に対して素晴らしいスマッシュを放った。でも台には入らず、Kさんからは左、先生からは右に球は反れた。
「ああ、台がなかったわ」
と、真剣だったKさんも笑って言った。私は、おやじギャグだ、と軽蔑されてもいけないので、心の中で呟いた。
「ああっ、台無しだ!」
子供たちは、気持ちよく帰っただろうか。あのオレンジ色のシャツの子は、またどこかで言うのだろうか。
「カバンを下ろしたら?」
「いや、掛けてないと駄目なんです」
情けないほど私のブログは長い。いつか短いブログに挑戦したいとは、しっかりと思っている。
さっき卓球から帰り、風呂に入り、タチウオの塩焼きと卵焼き、海苔の佃煮(えどむらさきの『ごはんですよ!』)で昼食を食べ終えたところだ。
卓球のことは書かなくてもそう代わり映えはしないので、きょうは止めておく積もりだった。すると、時間の後半で、
「見学させて下さい」
と言って、中学生らしい男の子が3人入って来た。後半を過ぎるとダブルスをするので、一人ずつ入れて練習試合をした。オレンジ色のシャツを着た子が、
「もっと強い人がいますよ」
と言っていたが、私は始めから、この子が一番強いと感じていた。私と組むことになったが、肩から赤いカバンを掛けている。メンバーが言った。
「カバンを下ろしたら?」
「いや、掛けてないと駄目なんです」
まあ非常識ではあるが、私は黙っておくことにした。私の右に来たので、プレイの最中に私に当たると思った。それでも黙っていた。けれど、何を考えたのか、その子は私の左側に行くと言った。
最初から入会する気もなく、冷やかしだと私は思った。
誰かのラケットを借りて、わざとらしく、ダブルスもルールを知らないかのような打ち方をした。遣り難かったのか、途中でカバンを隅に置いた。この試合は、私とオレンジ組が勝った。
シングルスがしたかったのか、その相手として、皆が私を指差した。
「あのおじさんとやってごらん」
私は薄緑色の卓球用のシャツ。その男の子は普通の橙色のシャツ。グリーンとオレンジのシングルマッチが始まった。中学生でも卓球部に入っている子などは強い。私は力を抜かないでやることにした。
最初はオレンジのサーブだ。球もオレンジでややこしい。そのレシーブを、相手から見れば右側遠くに入れた。当然右に飛んでも遅く、取れない。
次のサーブは低かったので1度受け、4球目を同じようなところにプッシュで返した。何も意地悪でそうしたのではない。挑まれて点を取られる訳にはいかないのだ。
取れなくて意表を突かれたのか、
「この人なんなん?」
と言った。
「このおっさん、なんや?」
とでも言ったら、レッドカードもんだっただろう。オレンジはだんだん本気になって、靴も脱いだ。次のサーヴィスから、本来の卓球部員のような、体を前傾にした構えのサーブになった。
これでいいんだ。私は最後まで力を抜かなかった。子供だからと言う考えなどなかった。適当におだててやれば、この子の自尊心は満足するだろう。けれど、カバンをかけたままやろうとした姿は、分かっているのか本当に礼儀を知らないのか、間違っていると言うより、少なくとも卓球をしようとしている者の行為ではない。
彼は、途中で靴を脱ぎ、裸足になった。真剣さが戻ったなと思った。多分卓球部員だろうと思うが、ひょっとして退部した子なのかも知れない。卓球がやりたかった気持ちはよく分かるし、今日は9人もいるメンバーの中に入って来たのだから、その勇気は買う。
もっと清々しくと言うのは、虚しいこちらの願いか。内心照れているんだろうけれど、妥協を許すなら、これが今時の子供なのであろう。
窓の外からは、中学生4・5人が、顔を寄せ合うようにして覗き込んでいた。
私と先生とが練習している間、ダブルスに加わってゲームを楽しんでいた。やっと未開の地に、自分の場を見つけたかのようだった。
負けても良かったし、負けてやっても良かった。しかし、この状況ではこの子にいい影響を与えないだろう。適当にやるのは、意気込んでいるこの子に対して失礼でもあるのだ。何も悪い子なんかじゃなくて、ほんとに可愛い子供達だって事は保障する。
順番の最後に先生と卓球命のKさんが、シングルで練習をしている。私は命が5つあったら、5番目が卓球命だ。
このKさんはとても綺麗なフォームをしている。上手いので、もう1台の卓球台で、先生役も努めている。斜交いでの練習になるが、フォアハンドは形が出来ている。それに、スマッシュはとても速い。安定したフォーム故に、体の向きでどの方向に球が来るかが分かる。それで私は、スマッシュが異常に速いので当てるだけになる。しかし、ショートでピシっと返すことが出来るので、快感すら覚える。オーソドックスで、こねくり回すような卓球ではない。だから、私には相性がいいのだろう。相手は、きっと相性が悪いと思っているに違いない。
このKさんが、先生に対して素晴らしいスマッシュを放った。でも台には入らず、Kさんからは左、先生からは右に球は反れた。
「ああ、台がなかったわ」
と、真剣だったKさんも笑って言った。私は、おやじギャグだ、と軽蔑されてもいけないので、心の中で呟いた。
「ああっ、台無しだ!」
子供たちは、気持ちよく帰っただろうか。あのオレンジ色のシャツの子は、またどこかで言うのだろうか。
「カバンを下ろしたら?」
「いや、掛けてないと駄目なんです」