久しぶりに、世間一般で言われるクレームと思しき連絡帳をいただきました。

 

 

原因は、私とある男の子の会話です。

その男の子の生活時間について。

「〇時に寝なさいと言われるのが嫌だ」

と窮屈さを訴えていたんですね。

 

 

「〇時はさすがに早いねぇ。忙しいよね、無理なんじゃない?」

と返すと、両親に訴えても取り合ってもらえないのだとか。 

「じゃあ、今度面談でお会いした時にお話ししてあげるよ」

というと、その子は

「よろしくお願いします!!!」

とうれしそうにしていました。

 

 

 

その数日後。

私は、小さい字でびっしりと書かれた連絡帳をいただきました。

 

(うわ、どうしたんだろう?怒ってるな・・・)

一目で分かります。

 

 

よく読んでみると、就寝時間について、ご両親なりの思い入れや生活設計があったようなのです。

私たちが息子のために考えてやっていることなのに・・・・

(余計なことを言わないでほしい!!!)

という怒りと切実な気持ちがヒシヒシと伝わりました。

 

 

うーん。

さて、どうするか・・・

 

 

文字から伝わる先方の熱量、感情の状態、

小さく敷き詰められた文字からは繊細さや緻密さ

ぎりぎりの工夫をしながら、

日々育児に向き合っているということは受け取れる。

 

 

まずは担任と方針を揃えた方がいいと思い、相談しました。

「まだ5月で先が長いから、

(意見や提案をしたい気持ちはわかるけど)

とりあえず謝るのがよいのでは

週2日しか巡回しない学校での出来事なので、

担任の方針はマストです。

 

  

方針を固めてから、さあ、電話です。

一回目かけたら、繋がらなかったので15分後にかけることにしました。

そしたら、そろそろかな・・・というときにコールバックが。

 

 

このとき、私はこの電話は絶対にうまくいく、と確信していました。

保護者は気持ちを聞いてもらって、受け取ってもらって、

すっきり、そして安堵するだろうと。

  

 

 

 

電話の温度は予想した通り。

最初は怒りを抑えた声でお話されました。

一通り話していただいたあとに、

 

「そういうお気持ちの上でされていたことだったんですね。

 それならとても賛同します。

 〇〇くんの言葉だけに合わせて、

 お母様のお気持ちを否定するようなことを話してしまい

 本当に申し訳ありませんでした。」

 

と伝えると、ここでかなり電話口の緊張感が緩みました。

 

 

「ということは、そんな早い時間から、

 〇〇くんと一対一でそばにいてあげて

 じっくり話をする時間をとってくださっていたってことですね。

 本当に素晴らしいと思います。


 このご時世、そんなたっぷりと

 親子の対話の時間が持てるお子さんはほとんどいません。


 〇〇くんは本当に幸せなお子さんですね。」

 

 


すると、

 

「いや、そんなことはありません・・・・

 私だけではなくて主人がすることもありますし・・・」


「言うことを聞いてくれなくて怒ってしまうこともありますし・・・」

 

という打ち明けタイムに変わっていきました。

 


 

「ご主人であっても素晴らしいですし、

 お二人で同じ関わり方ができることもすごいです。

 日頃から話し合えるご夫婦なんて、素敵ですね」

 

「言うことを聞かないとか、怒ってしまうとか

 親子なら当然ですよ!

 それでも日課として続けていらっしゃることがすごいですよ」

 

 

・・・話しているうちに、なぜか私が一生懸命勇気づける時間へと。

 

 

最終的には、隣の席に座っている後輩にも電話口から聞こえるくらいの声で

とてもご機嫌になってお話は終わりました。

 

 

あれ?

これ、最初クレーム対応だったよね??

 

 

「すっげぇ・・・」と隣で見守っていた若手の先生。

「なんだか先生楽しそうでしたよ?」というもう一人の若い先生。

 

 

 

はい。


最初に書いたように、きっとこうなるだろう、と予測して

とてもリラックスをして電話をかけたんです。

その温度感が伝わったのかなって思います。

 

 

このお母さんは心配なんだな


このお母さんは一生懸命やってることを分かってほしいんだな


ならば、そこを共感して、

私から見て、できていること、すごいと思うことを伝えたら喜ぶだろうな

 

そう思いながら話をしただけなんです。

 

 


 

うわー、このお母さん、わけわかんないこと言ってる

そんなことにこだわってるから、いろいろうまくいかないんだよ

子どもが嫌がってるの、わからないのかな

 

という気持ちで話をしたら、

きっとうまくいきませんでした。

 


 

受け止めて、共感して、事実を認めて、勇気づける

おそらく今回の電話で、そのお母さんと私の信頼関係は強くなったと思います。

これは、クレームと思しき連絡帳がなければ

築かれなかった、深まらなかった関係です。

 

 

だから、連絡帳はただのクレームではなく、

“金”へと磨き上げることができる。

 

【✨️クレーム錬金術✨️】

という言葉が思い浮かんだので、つい記事にしてしまいました!



そもそもクレームって言葉も変な言葉ですけどね。

苦情と翻訳すればまぁその通りではあるかな。

 


 

これ、いろんな先生に伝えたいなぁ。