特別支援(情緒・通級)担当の小学校教諭が不定期に実践記録を書き綴る
フォロワー約50人、一日の閲覧数平均20人程度のこのブログがどういうわけか本として出版されることになりました。
脱稿し、製版を待つまでの間に、どのようにして本が作られていったのかというお話を書き綴っていきます。
どうして出版社とご縁がつながったのか~ありえないことが起こるからくり~
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教え子、保護者、校長先生…様々な人たちとの再会
本を書くことに決まり、おおよそどんな内容にするかを決めました。
その次にやることは―—―
書きたいケースのお子さんやお母さん
その子が在籍していた学校の校長先生に承諾を得ること。
学生時代の恩師が、このことをとても大切にしていて、何度も何度も語って教えてくれたからです。
今の私があるのは、この子どもたちやお母さんたちがいてくれたから。
学校という場があったから。
出版社の担当Kさんによると、
★基本的に仮名、
★性を逆転させる(男の子は女の子に、女の子は男の子に)
★学年をずらす(2年→3年、5年→4年など)
★出来事のディティールを変える
などの工夫をすれば、フィクションになるから
メインケースの承諾だけでよいのでは…、とのこと。
私は、メインで書きたいお子さんを3人に絞りました。
次にその子が今落ち着いて、
前向きに学校生活を送ることが
できているかを調べることにしました。
昔を振り返ることができる精神的余裕があるか
昔の出来事がトラウマになっていないか。
小学校を卒業してから、
楽しく中学校・高校生活を送っているという報告を聞いていても、
その先で壁にぶち当たっていることもあり得るからです。
そんな状態の子どもやお母さんに、「昔のことを書いていいですか?」なんて聞けないので…
逆に
「わー、先生!、また先生のところに通いたいです。話聞いてほしいです…」となってしまっても大変![]()
執筆に集中するための時間とエネルギーを確保したいし、
何より“今”を生きていて欲しいですからね![]()
実は一番書きたかった子は、もしかして中学高校で苦労してるのかな…という直観があったので、連絡は取らずに書かないことにしました。
次に書きたかった子は、子どもとも、お母さんとも定期的に繋がっていたので、直接ご挨拶に行きました。
「えー!先生、すごいじゃないですか!!」
「私、本っっ当に苦労したから。今この子がめちゃくちゃいい子に育ってること、知ってもらいたい!」
「悩んでいるママたちに大丈夫だよ!!っ伝えてほしい!」
「私たちのこと気にしないで、何でも、どんどん書いちゃっていいですよー」
と、二つ三つ返事で、快諾してくれました![]()
なんていいお母さん・・・
もう一人の子は、実は学校に行くのをあきらめ、
フリースクールで学びを再開しているところでした。
でも、その子なりに、
その子に合った形で友達と関わったり、学んだり
息を吹き返していました。
たまたまそのフリースクールを見学する研修があったので、
「ご挨拶がしたいから、会える時間はありませんか?」
と連絡をして、会うことができました。
その子は、3年寄り添ったけど、
私の任期最後の年にフリースクールに移ることを決めました。
ものすごく苦しい思いをして通っていたことを知っているから
笑顔で友達とおしゃべりしている姿をみて、
思わず泣けてきてしまいました。
その子は恥ずかしかったのか、
挨拶だけして、友達と遊びに行ってしまいましたが
帰り道で「うれしかったけど恥ずかしくて話せなかった。次会えたらちゃんと話したい」と言ってくれていたそうです。
私を見て、お母さんも泣けてきてしまい、
二人で笑って泣きました。
そして、
「先生、ご本を書くのをがんばってくださいね」
と励ましてくださいました。
2人目の子は、卒業してからだいぶ経っていたけど、3人目の子は一応在学中なので、その子が籍を置くB校の校長先生にも挨拶に行きました。
B校の校長先生は、とてもとても私を気に入ってくださって、
よくしてくださった方で、異動後の私の訪問を歓迎してくださいました。
それでもやはり、
私の書く本が保護者にどんな影響を与えうるかに関しては慎重で、
これまで書いてきたような配慮をすることを一通り説明し、
「わかりました。がんばってくださいね」
と言っていただきました。
次に、文量や、小さい事例としては半分以上を占めることになる
前任A校の校長先生に挨拶に行きました。
「わざわざ来なくても、電話でいいよ~」
と言ってくださいましたが、
「内容が内容なので、直接ご挨拶してお話させてください」
と伝えて、お時間を作っていただきました。
やはり、このA校の校長先生も話の概要を知ると、
B校の校長先生同様の質問をされました。
そして、同様の説明をすることで
「ま、名前は出さないんだよね。誰のことかわかりにくくするんだよね。
だったらOKだよ。がんばってね」
と言ってくださいました。
(A校の校長先生も、B校の校長先生も、
在任中は私を信頼して本当によくしてくださいました!
感謝しております)
書いたものを世に出す
商業出版する
紙の本として形にする
ということは、ものすごく責任のあることで
基本は出版社の担当さんが教えて下さいます。
それでも、若い頃から相手の気持ちを大事にすることを
叩き込まれていたことで、
自分から前向きな気持ちでご挨拶ができました。
子どもやお母さんや、校長先生との再会が本当に楽しみで
今でも忘れられない時間になっています
。