カウンセリングのすごさは後からもじわじわわかるものなのですね
行列のできるカウンセラーに
カウンセリングを受けたのですが、
そのときのカウンセリングの内容は
当初、それほど重いものではありませんでした。
クライアントである私は、
子どもへの自分の態度のひどさを改善したいと思っている
と訴えたのです。
すぐに忘れてしまうので、
子どもの行動のどんなことに腹が立つのかを
いくつかメモしてメモを見ながら
竹内先生の前で話しました。
メモを書いていって本当によかった。
具体的にどんなことに腹がたつのですか?
と聞かれたら、
本当に些細なことすぎて
言うのも恥ずかしいか、
まったく詳細が思い出せないかのどちらかで、
先生に具体的に伝えることができなかったと思うのです。
子どもの本当にちょっとした気遣いのなさに
大人気ないと思うほど、
イラッとし、立腹してしまう自分。
怒鳴り散らした後に、
「どうしてこんなに怒ってしまうんだろう」と後悔するのですが、
次にまた同じように
子どもが接してくると、
また同じように後悔するほど怒鳴ってしまいます。
自分では、
「なんか、あるんだろうな」
くらいにしか思っていなかったのですが、
竹内先生と話をしている中で
見えてきたのです。
私の
思ってもいなかった壁が。
母の冷たい態度でした。
子ども時代の私が、
母の態度の冷たさに傷ついたことを
いくつか思い出し、
そのことから
「母に近寄るのはやめよう」と決めたようでした。
そして、
自分のブロックになっていたのは、
「母はやさしくあるべき」
「母を嫌いになるなんてことはおかしい」
という考えでした。
これは、
無意識に押し込められていたことのようで、
私には、まったくひとごとのように思えていました。
実際の(子ども時代の私にとっての)母は
やさしくなかったし、
嫌いでした。
「でも、
それを世の中の人に伝えることはできない。」
「恥ずかしいことだから。」
大人になってからの母は、
特に怒ることもなければ、
人並に心配もしてくれていましたが、
私は、母に対してずっと心理的距離をおいていました。
こちらから甘えることはしませんでした。