今年の本屋大賞受賞作は「そして、バトンは渡された」でした。
本屋大賞とは言わずと知れた、全国の書店員が最も売りたい、読んで欲しいと願って投票して選ばれた本で、私見ではありますが、一面では直木賞受賞作よりも優れている(面白い)とさえ思います。
3人の父親と二人の母親を持つ少女の物語です。
物語は少女の成長が淡々と書かれており、一般の人が想像するような愛憎劇のような部分はほとんどなく、すらすらと読めてしまいます。
実は私も生みの親と育て親がそれぞれ二人ずつおりまして、親子とか家族については もの心ついてから色々と考えるところがありました。
きれいごとではない様々な心の葛藤は実際にありました。
この物語の中で私が最も感動した部分は
「誰かの親になるということは明日(未来)が二倍以上になること。自分の明日と、自分よりたくさんの可能性と未来を含んだ明日が毎日やってくること。明日が二つにできるなんてすごいと思わない?」と三番目の父親が語る部分です。
血縁はなくとも一緒に過ごしている家族は家族よりも大切な家族なんだなと 実体験を踏まえて同感しました。
そして、親は子どもを通して成長していくものだとも実感しております。
主人公は5人の親を持つ少女ですが、エピローグでは主人公が三番目の父親に代わり、結婚式の部分が語られます。
泣けます。
ハンカチを二枚以上準備しておくことをお勧めします。
世の中にはいろいろな事情で血縁の無い親子が家族として暮らしていますが、一緒に生きる、共に生きるって素晴らしいと私は思います。
是非一読されることをお勧めします。