私は謎にパシリ扱いを職場でされている。
社長に。
広域な意味では会社員なんて皆、社長のパシリなんだけど、まぁそういうのは置いといて、職務外のことでもパシリのようにされている。
職務の本筋から少々逸れた内容でパシリにされている。
社長が事務所にある備品置き場を少し見て、目当ての物が何処にあるか分からないと私に聞いてくる。
もっと席の近い人がいても、私より勤続年数が浅い後輩がいても、わざわざ私に「インデックスラベルどこ?」「ウチの社名の入ってない封筒ある?」とか、そんなレベルではあるが尋ねてくる。
備品置き場と私の席は遠くもないが最寄りでもないのに何故か私が指名される。
ちなみに社名の入ってない封筒は100均で買ったような安っちい茶封筒しかなくて、それじゃダメだと言って買いに行くでもお使いを誰に頼むでもなく、渋々社名入りの封筒を使っていた。
どうやら私用の郵便を出したかったらしい。
封筒くらい買え……!!
しかも、このやりとりは期間を空けて二度した。
一度で覚えて欲しい、社名の入ってない封筒は事務所には無い。
こうやって社長が私をパシリにする理由は記憶の限りだと、社内No.2の上役(本当はちゃんとした役職があるけどボカします)が、私が弊社に入社して間もない頃に下っ端で入社時は20代だったことから小娘扱いで指示しやすいこともあり
色々な雑務や庶務を私に依頼してきては、それに応えこなしていた(今もそうだけど)。
そしてある時に「とある重要資料」のファイリングとラベル作りをパパッと済ませたなら、そのファイルを見た社長が「それいいね、もうまとめたの?」と上役に何気なく言うと
「ええ、いいでしょう?はたけさんに頼んだら、こんな感じにパッとやってくれたんですよ!」
と大声で自慢してた。
上役の部屋から隣の事務所までよく聞こえた。
難聴な私の耳にもよく聞こえた。
それを聞いた社長、直ぐに上役と同じようにファイリングやらを頼んできたのであった。
こりゃ良いこと聞いたぞ!といった感じなのだろうか。
私はそんなに良くないぞ…?
いや、私、ちゃんと仕事ありますよ!?営業事務の仕事ありますから、そんなに暇じゃないっすよ!!という言葉は飲み込むしか術はなく、ちゃんとやったんですけど、ちゃんとやったからこそ、多分そこからずっと社長のパシリ。
なんなら上役のパシリでもあるけど、これは先輩も結構させられているから良いとして、社長のパシリは今のところ私らしい。
最近は事務所に備品としてあったリングファイルの使い方を聞かれた。
新品のこのファイルを使いたいが分からん、と。
どうやってリングを開いて書類を綴じるのかと聞かれた。
まぁファイルに使用方法が書いてあるシールが貼られてましたからね、ちゃんと使用方法を見て教えてあげました。
ここを押し上げたら開くんですよ〜と…w
いや、使用方法を読めよ…。
あと、ダイソーで買った修正テープの使い方が分からないから教えてと、わざわざ事務所の私の席まで聞きに来たよ……。
ただ、これは少々曲者だった。
絶対に入っていたパッケージ袋に使用方法って書いてあるだろ…!と思いながら、修正テープを手に取って操作しようとしたら不思議と私にも分からず、社長は袋を捨てたらしく持っていないしで「100均だから諦めるか」と修正テープを手に巣(社長室)へと帰って行った。
でも私はネットですぐさま使い方を調べて小走りで社長の巣を訪ね、調べたことを基に社長へ使い方をレクチャーした。偉い。
ただ別に社長相手に役に立てなかった…!なんてことは全く思っておらず、私の中の負けず嫌いマンが「分からない=負けた」と感じて悔しかったからなのだが、今思うと自らパシリ度合いを上げてしまう行為だったと少し反省している。
あとこれは余談だが、その修正テープは新品時にはテープが出て来る部位にキャップが付いていて輸送時の衝撃から繊細らしいその部位を守っているのだが、そのキャップを外していなかったから使えなかったのだった。
そしてキャップは外した後は不要だった。
だから、使用方法を読めよwwww
と思ったが、私には言えなかった……。
社長へ
使い方って、大体はパッケージに記載があるか、どこかに添付されているから読んでね。
弊社の製品にも取扱説明書ってあるでしょ?ね?
はたけより
ということで、社長のパシリやってます。
パシリやっててもお賃金は上がらないし、美味いもん食べに連れて行ってくれもしないけどね。
なんせパシリなので……。
だからこそパシリなので……。
周りの先輩らは「はたけさんに頼んでくれる、ラッキー✌︎」しか多分思っていないですね。
えぇ、パシリですから。
パシリだからって特別社長に好かれてる訳でも無さそうだから、本当によく分からないネ。
社長から見て、私という社員はどういう認識なんだろうか?謎である。
まぁ、でもやっぱりパシリ?
ということで、パシリはたけ、今度は何を頼まれるのでしょうか?乞うご期待。
いや、自分でやってくれや!
おわる。