148.なにを急いでいるの?
先日、中国の休暇(旧暦の端午の節句)を利用して、内モンゴルの大草原に行ってきました。
北京を北に向かって、河北省に入った後、河北省の北部に位置する塞罕垻国家森林公園(木蘭囲場垻上草原)から内モンゴル自治区の烏蘭布統・紅山軍馬場に至るまで、大草原が広がります。
河北省の草原(塞罕垻国家森林公園)は、満州族・モンゴル族の自治県にあり、北京から450キロ(車で6時間)です。
かつて、清朝の皇帝が狩りを行った神聖な場所でもあります。
車で北京を昼頃に出発しましたが、塞罕垻国家森林公園に着いたときは、ちょうど夕暮れを迎える頃でした。
その名の如く、大草原と言っても、森林公園の中なので高い木に囲まれていて、見通しがよくない。
広大な草原を見渡すところはないかと探したところ、塞罕塔(高さ25m)という仏塔を発見。
最上階の7階にのぼって、隣の御道口草原森林風景区を遠望。
御道口草原森林風景区は、隣と言っても、直線距離でも10キロ以上も離れています。
その仏塔の最上階で、夕日が暮れるまで粘って撮ったのが、今回紹介する写真です。
先ずは、森林と草原の写真からどうぞ。
日が傾きかけ始めた頃でした。
皆さん、気がつかれたでしょうか。
遙か遠くに見える地平線(高さ25mだと距離にして20キロくらい)に無数に並ぶ物体を・・・。
そうなんです。
御道口草原森林風景区は、世界最大級の風力発電基地なのです。
ご覧ください、広大な草原に広がる風力発電機群。
日が傾く中、たくさんの風力発電機とダイナミックな雲の表情が織りなすコントラスト、とても感動的でした。
雲があんな近く見えるので、あの羽根を回して雲まで飛んでいきたいなぁって、思ってしまいました。
実はこの日は、 朝からぐずついた天気で、北京を出発する頃は夕日は全く期待できない状況でした。
ただ、ぼくには天気の神様が付いているのか、「今日は大丈夫じゃないか」と思えば、目的地に着いた頃には、すばらしい光景を用意してくれることがよくあるんですよ。
昔から天気の神様と友達だったわけじゃなく、カメラを始めた頃からそんな印象をもっています。
この日も、夕刻になって、ぐずっていた空がシャッキリとし始め、すばらしい雲と夕景、そして感動をもたらしてくれました。
だんだんと日が暮れてきました。
次は、シャッキリした写真をどうぞ(笑)。
そして、いよいよお待ちかねの日没です。
この夕日をみて、本当に感動したことを、昨日のことのように心に刻んでいます。
「大草原に沈む夕日、なにを急いでいるのでしょうか」
夕日を撮影するとき、いつもそう思ってしまいます。
この日も、あっという間に、夕日は地平線の向こうに去っていきました。
次は、日没後、マジックアワーの写真です。
この時間帯は感動の渦でいっぱいでしたよ。
そして、南の空を見れば、空が紫とピンク色に染まっていました。
北京で見た空とは全く違った空を用意してくれた、天気の神様に深く感謝しています。
内モンゴル自治区の草原に行く途中で寄った、塞罕垻国家森林公園ですが、思わずすばらしい光景に出逢い、大きな感動で、それまでの車上の疲れが吹っ飛びました。
次回は、内モンゴルの大草原です。
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