を聞くと、毎回頭の中にしのびこんでくる映像は
しとしとと雨が降る六月の午後の
たたみの部屋
濃い鹿色の窓枠の向こうに見えるのは、
降る雨をうける庭いっぱいの緑色と
雨の午後特有の、どんよりとした、でもあたたかみのある様子の空
すきとおる羽のような薄い柔らかい布をつぎはぎしてつくられたカーテンのそばで
じっと座り込んで、遠くを見ている人の後姿
のうぜんかつらには、やっぱり雨降りが似合う。
とりわけ、午後の雨降りが似合う。
外が暗くなる雨降りの日には、部屋の中の光がいつもの倍以上に柔らかくてまるくて黄色くなる。
だから、わたしは、いつでも雨降りが好きだ。
雨降りのときには、みんなで、その光をあたためあって譲り合って使うような気になれるから。
晴れの日にはごまかしちゃうような自分の手のひらの中の「さみしい」を
その光の中なら、お互いの指の隙間から少しずつ見せ合うことも、
許されてしまう気がするから。
晴れの日より、光がやさしくて近いから、やっぱり雨の日がわたしは好きだ。
http://www.youtube.com/watch?v=3j5Pn00ugQw&feature=related
光に、やさしく、なでられているようだから、やっぱり雨の日が好きだ。