見えなくなってきている よ。


  確実に。


  



  小さい頃は、 

 

  もっと世界は大きくてねじまがっていて不恰好だったのに。





  これが、まさかの。

                       これが、そうか。

                       とうとう!

  

  あのとき見たおっこちそうな満月も

   

  バオバブみたいな巨大な木の枝も


  お城の大階段みたいに思えたうちの階段も


  あ、今は、


  全部、ただの、毎日の中の、ただの、一つだ。


 





                       距離がはなれると、安心して生きられるだなんて。


                       人間くさくて嫌だ。