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こんにちは。

MANAです。

今日は卒業式の全体練習に遅刻した時のお話です。

 

 

 

卒業式の数日前に

顔が腫れてしまい

病院に行ってから登校したら

教室に誰もいなくて

全生徒たちは体育館で卒業式の練習をしていました。

 

その体育館に入っていくのが

すごく気まずくて緊張しました。

 

みんなが卒業式の練習で座って

しーんとしている中に入っていく。

 

注目されるのは苦手だし

目立つのも苦手だし

なのに大勢の中に

自分だけ足音をたてて歩いて入っていく。

 

病院なんか行くんじゃなかったという後悔の思いで

いっぱいになっていました。

 

卒業式間際に感じたこの居心地の悪い

なんとも言えない嫌な気持ちはまだ覚えています。

 

 

 

 

この大勢が座っていて静かな体育館に入っていくときの心理状態を

【HSS型HSPの愛すべき個性】から解説していきます。

 

 

 

 1. HSS型HSP:刺激に惹かれるけど、人の視線には超敏感

 

HSS 型 HSP は、

  • 刺激に惹かれる(HSS)

  • 刺激に敏感すぎる(HSP)

という“相反する特性”を同時に持っています。

 

そのため、普段は動き回ったり挑戦したりできるのに、
**「大勢から注目される」**という刺激だけは、HSP 気質のほうが強く反応してしまいます。

 

今回の状況に当てはめると

「体育館にひとりで入る」= 超強い対人刺激

→ HSP 部分が一気に過覚醒(ハイパーアラート)になる
→ 心拍が上がり、緊張、気まずさ、逃避衝動が出やすくなる

 

 

 2. HSP の脳が苦手とする “視線集中” が発動

 

HSP 気質の人は、脳の「島皮質(とうひしつ)」と「前帯状皮質(ACC)」という
共感・危険察知・自己意識の領域が非常に働きやすいと言われています。

体育館に入る瞬間に起きたこと

  • 「みんなが座っている静かな空間」

  • 「一人だけ足音を響かせる」

  • 「全員の視線がこちらに向く可能性」

これらは HSP にとっての“社会的脅威刺激”

脳科学用語でいうと、

扁桃体(へんとうたい)が強く反応

→ 「恥をかく」「浮くかも」「場を乱してしまう」のような“社会的痛み”を強く感じやすい

デフォルトモードネットワーク(DMN)が過活動

→ 「どう思われるかな?」
→ 「変に見えないかな?」
→ 「病院なんて行くんじゃなかった」

と、自己評価や反省が自動的に増える。

 

 

 3. HSS型HSP 特有の “後悔反応” も発動

 

病院なんか行くんじゃなかったと感じたのは、

HSS 型 HSP に非常に多い反応です。

なぜか?

  • 外側で起きたこと(病院に行った/遅刻した)を

  • 内側の「責任感の強さ」「場に迷惑をかけたくない気質」
    が自動的に拾ってしまうため。

これは心理学でいう 「過剰内在化(over-internalization)」

さらに HSP は 外的な出来事を“自分のせい”に変換しやすい傾向があります。

 

 

 4. “沈黙の場”はHSPにとって最大級のストレス刺激

 

体育館の「しーんとしている空間」は、
刺激ゼロではなく、“対人緊張の刺激”が最大化される環境です。

音がないほど、
自分の足音、空気の動き、視線の気配に敏感になる。

心理学では 「高覚醒状態での自意識の増幅」 と呼ばれます。

HSP にとって、沈黙×注目は以下の反応を引き起こします:

  • 足音が自分だけ大きく感じる(感覚過敏)

  • 空気の重さを感じる(環境感受性)

  • 小さな視線や間を読みすぎる(共感ネットワーク過活動)

 

 5. “場の空気を乱したくない” という強すぎる社会的調和欲求

 

HSP の特徴として、
「社会的調和」=場を乱さないこと を強く求める傾向があります。

今回の場面では

みんながきちんと座っている → その“場”を壊す存在にはなりたくない

遅れて入った自分が “異物” に感じる

身体がこわばり、緊張増幅

これは 社会的順応性(social conformity) が高い人に起きやすい反応。

 

 

 6. “過去の記憶として強く残る理由”

 

・いまだに覚えている

・あの嫌な感じが残っている

と言うのは正しくて、

HSP の脳は 一度強く刺激された感情記憶を深く保存しやすい 特徴があります。

海馬(記憶)と扁桃体(感情)の連携が強いからです。

これはトラウマというほどではなく、
「感情記憶が鮮明に残るタイプ」 という HSP 特性。

 

 

まとめ:このときのわたしの内側で起きていたこと

 

HSP の感覚過敏が“静かな大勢”の空間に反応
扁桃体が「社会的脅威」と判断して緊張が急上昇
島皮質・ACC が視線や空気を読みすぎて気まずさが増幅
“場を乱したくない” が発動し、自己責任感が膨らむ
後悔(過剰内在化)が生まれる
HSS の行動性 × HSP の繊細さで葛藤
強い感情記憶として保存され、今も鮮明

これは “性格の弱さ” ではなく、
HSS型HSP の脳がそういうときに自然に働くだけのこと

 

むしろ、ここまで環境の空気を細かく読み取れるのは優れた神経特性なんです。

 

 

 

☆☆☆☆☆

このシーンとした雰囲気に入っていく気まずさ…。

高校の滑り止めの私立入試の時のおなかが痛くなって

試験中にトイレに歩いていく感じとそっくりだったことを

思い出しました!

 

 

しーんとした張り詰めた空気に対して

怖いなと感じてしまうのは、受験時やこの時の

シーンとした中でのさらに大勢の視線を感じるかもしれない恐怖から

来ているんだと思います。

 

 

外交的や目立ちたがり屋さんなら

この場をイエーイみたいな感じで

おもしろがれるのかもしれませんが

なんせ人見知りで内向的で繊細なHSS型HSPのわたし。

はずかしくて友達の方すら向けずに

ひたすら視線を誰とも合わせずに

席まで向かっていきました。

 

 

就職してからも

実技チェックのようなしーんとした場所で

いろんな人に見られながら行うことは

本当に苦手すぎて心臓が口から飛び出そうなくらい

緊張してしまっていました。

 

 

今は、人前に立つこと自体がなくなって

ものすごく楽になりました。