前の記事はこちら

 

 

 

 

こんにちは。

MANAです。

今日は高校生時代のわたしの髪の色のおはなしです。

 

 

生まれつき色白で、

髪の毛や瞳の色素が薄いため

ときどき「ハーフ?」と聞かれることがある

見た目をしているわたし。

 

服装検査の時にも、

髪の毛を染めている子は

何も言われないのに

地毛が茶色いからと、

呼び止められ、

なんで何もしてないのに

いちいち説明をしなくちゃいけないんだ??と

毎回ムカついていました。

 

結局、子どもの頃の写真を持っていき

地毛証明書なるものを作ってもらい

服装検査の時には、

毎回見せることになって

呼び止められても

何も言われることはなくなりましたが、

服装検査のあとに

何度、黒髪にしようかと思ったか…。

 

・日本人なのに何で外国人って言われなくちゃいけないの?

・みんなと一緒じゃないの?

・目立ちたくない。

・目立つの怖い。

・目立つと注意される

・目立つと怒られる

 

こんな思いが出てきます。

 

やってもいないことで

見た目だけで判断されるなんて

世の中、理不尽だなと思ってしまいます。

 

 

 

この時の体験を

【HSS型HSPの愛すべき個性】から解説していきます。

 

 

 

何がつらかったのか(構造)

 

①「嘘つき扱い」された痛み

 

染めていないのに、染めていると疑われる。
やっていないことを「やった」と見なされる。

“存在の否定” に近い痛み
→ HSPは「不正義」「不公平」に非常に反応しやすい。

 

 

 

②「見た目で判断される」無力感・理不尽さ

 

外見の特徴を“悪いこと”の証明にされる。
努力ではコントロールできない。

→ 自分ではどうにもできないため、
 強い無力感 を生む。

 

 

 

③本当は目立ちたくないのに目立たされる

 

HSS型HSPは
「興味関心には飛び込むけど、注目の中心は苦手」。
目的のない注目はストレス。


“コントロール不能な注目”
=強いストレス

だから
「黒髪に染めようかな」と何度も思ったのは
自分を守るための自然な自己防衛。

 

 

 

④「みんなと一緒じゃないの?」という戸惑い

HSPは
「所属感(仲間である感覚)」
心の安全装置。

外見を理由に
「あなたは違う」と示されることは
仲間から外されるような象徴的体験。

 

 

 

●HSS型HSPの特性との関わり●

 

① 過剰に目立たされる苦手

 

HSS→好奇心旺盛
HSP→周囲からどう見られるか繊細

 

結果
→「好きで目立っているわけじゃないのに注目されると苦しい」

 

今回のケースは逃げ場がない注目だった。

 

 

 

②正しさ/正義への感度が高い

HSPは
「不公平」「不正義」「説明のない指摘」に強い刺激を受ける。

→やっていないことで疑われる
→深く傷になる

 

 

 

③ 髪という“身体的特徴”=変えられない自分のコントロール外


→心理的には「境界侵犯」に近い。

髪はアイデンティティや自己表現の象徴。
そこを否定されるのは大きな侵入。

 

 

 

心に生まれた可能性のある内的体験

  • 「ありのままではダメなんだ」

  • 「説明しないと信じてもらえない」

  • 「私は普通と違う」

  • 「違うと叩かれる」

  • 「目立つ=危険」

  • 「証明できないと疑われる」

 

 

これらは大人になっても
対人関係の背景で影響することがあります。

 

例:
・言いたいことを抑える
・“普通”に寄せようとする
・目立たない選択をする
・褒められても困る
・誤解を極端に怖がる

など。

 

 

●本質的な痛み●

 

「ただ“自分”でいただけなのにそれを否定され、誤解され、説明を強いられた」

 

これは存在の正当性を揺るがす体験です。

地毛証明書という行為そのものが

「あなたの言葉では信じません」
というメッセージに近い。

しかもそれが
学校という権威 から来る。

傷つくのは当然です。

 

 

●ここで生まれた「もう一つの真実」●

 

あなたは、自分を守るために 声を上げ、証明を得て、 状況に適応した。

 

〇 写真を持っていった
〇 証明書を作ってもらった
〇 ルールに沿って対応した
〇 黒染めという選択も熟考した

 

あなたはとても勇気があり、
環境に働きかける力がある人
です。

 

HSS型の 行動的な強さ
HSPの 誠実さ・粘り強さ
が存分に出ています。

「傷ついた」だけじゃなく
“自分を守った”経験でもあった
ということ。

 

 

 

●心理用語を使った専門的な解説●

 

①:外見で判断されるストレス

 

地毛なのに「染めている」と疑われた/理不尽な扱い

関連する心理概念

 

● スティグマ(Stigma/烙印)

 

〇外見的特徴によって
 「普通ではない」「問題がある」
 と扱われることで生じる心理的ダメージ。


〇 自分に非がなくても、
 「劣位に置かれる・誤解される」ことで
 恥・怒り・恐怖・孤立感が生まれる。

→ 学校という閉じられた環境で起きると、
逃げ場がなくなり、強いストレスになる。

 

● ラベリング理論(Labeling Theory)

 

〇一度つけられたラベル(=疑惑)が
 その人の扱われ方・自己像に影響する、という理論。


「染めてる子」
→ 根拠なく疑われる
→ 自分が悪いわけじゃないのに説明させられる

結果として
「不当な視線にさらされている感覚」をもたらす。

 

 

②:不安のベースにある ― HSP傾向

高感受性(HSP)

・外見に対する評価・視線に敏感
・「見られている/疑われている」と感じると
 すぐに情緒システムが反応
不安・恐怖・羞恥心が強く起きる

 

結果:
〇目立ちたくない
〇安全な集団に紛れたい
〇誤解されることが怖い

という感覚につながる。

 

 

③:HSS型の特有反応

HSS(High Sensation Seeking:刺激追求)

HSS型=刺激のある環境に惹かれるが、
同時にHSPの恐れがあるため「内的葛藤」が起きる。

〇新しい環境や体験を求める
〇でも、誤解・注目は苦手
興味と恐れが同居する状態

 

この体験は、HSS型HSPが
「目立つけど注目されたくない」
という矛盾を抱える背景になりやすい。

 

 

④:同調圧力と自己同一性の揺らぎ

 

〇「みんなと一緒じゃないといけない」

〇「目立つのが怖い」

 

これは思春期の発達課題
アイデンティティの確立(Erikson)の
一部として自然なプロセス

 

ただし、
外見を理由に「同調せよ」と強制されると、
内的な価値観形成より
外的評価への過度な適応が起きる。

自己肯定感の低下
自分らしさの抑圧
回避的姿勢につながりやすい

 

⑤:不条理への怒り「世の中、理不尽」

 

心理的には

公正世界仮説(Belief in a Just World)

「努力したら報われる」
「悪いことには理由がある」
という信念が裏切られると強い怒りが起きる。


〇やってないのに疑われる
〇理由も聞かずに決めつけられる

→ 公正世界信念が傷つき「不公平・怒り」につながる

 

 

⑥:無力感の学習(学習性無力感)

〇 “説明しても分かってもらえないかもしれない”
〇 “何を言っても変わらない”

 

こうした経験を繰り返すことで
「無力感」を学習し、
自己主張が難しくなることがある。

 

HSP/HSS型HSPは
外界刺激に敏感なので、
この無力感がより強く記憶に残りやすい。

 

 

 

☆☆☆

この時の体験は

やっぱり大人になってからも続き

「目立ちたくない」

「どうせ言っても聞いてもらない」

「言うだけ無駄」

ここが特に強く働いていました。

無力感や被害者意識などで、どんどん恋愛も仕事も拗らせていきました。

 

 

地毛が茶色いという自分ではどうしようもないことで

たくさん居る生徒の前で呼び止められて

注目されてしまう。

 

 

本当にストレスでしかありませんでした。

 

 

幸いなことに

服装検査が終わってクラスに戻ると

仲良しの友達にグチることができていたので

そこで、なんとか一時的に

気持ちを落ち着かせることができていました。

 

 

あと水泳の授業で水着になったときに

「白いー」と言われてしまうのも

これも浮いている感じや

疎外されている感じになってしまい

大きなストレスでした。

 

 

いまだに夏になって半袖になると

「白いね。」と言われて

そこに反応してしまいますが

白いのは事実。

もうどうしたって変えられないし

わたしが一般的な肌の色がうらやましいと思うように

色白がうらやましいと思う人もいるわけで

そこが理解できるようになってからは

過剰に反応することは減ってきました。

 

 

小学生の娘が

「ママは何で目の色が茶色なの?」と聞いてきて

「生まれつきだよ」と言うと

「いいなー。わたしも茶色がよかったー」と言うので

純粋な小学生女子がそう思うのなら

なんかこの見た目でもいいかなと

思えてしまいました。

 

 

変えられないことをどうにかしようとすることって

ものすごく苦しいと

見た目の特徴や、HSS型HSPの特性から

いろいろと学ぶことが多いと感じます。