「月刊 流通雑感」NO.165、2018年 5月号
《目次》
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社会・消費者動向
(1)「煙のない五輪」は実現するか?
(2)「エシカル」は可愛くないと意味がない
(3)主要企業が参入する農業関連ビジネス
(4)働く女性1000人、セクハラ調査、42%がセクハラを受けた
2、小売業・卸売業の動向
(1)ユニー・ファミマを伊藤忠が子会社に
(2)セブン&アイとイズミが業務提携
(3)アマゾン、ベストバイと業務提携
(4)ヤオコーの個店経営の魅力
(5)ドンキホーテ、シンガポールで好調
3、メーカーのチャネル戦略
(1)欧州のスーパー、ネスレ商品を販売中止
(2)キリン、PBを供給
(3)トヨタ、東京の4販社統合
(4)カゴメと日清オイリオの共同販促
(5)アサヒ「グランマイルド」とカルビーのポテチのクロスMD
(6)食品大手5社、次年度春より全国共同配送
4、その他
(1)宝飾品の買取価格は適正か?
(2)丸ビルにロボット配置
(3)私がディズニーにいかない10の理由
今年からGWが東洋大学では復活しました。この時期に1週間ほどの休みがあるのは、大変助かります。新学期は年々多忙になってきています。
でも毎年、天候の異常さを痛感しますね。寒さと暑さが極端です。
風薫る季節です。5月の快適な天候を楽しみたいものです。衣替えをしなくては。
1、社会・消費者動向
(1)「煙のない五輪」は実現するか?
東京都が、罰則付きの受動喫煙防止条例の骨子案を発表しました。それによると、「従業員を雇う飲食店は原則屋内禁煙」にする予定で、都内の飲食店の84%が規制対象になります。6月開会予定の都議会に提出し、2020年の全面施行を目指します。また、この条例によりますと、小中学校・保育園・幼稚園は敷地内禁煙で屋外に喫煙場所の設置も不可となっています。大学や医療機関は敷地内禁煙ですが、屋外に喫煙場所の設置をすることは可となっています。
これが実現するかどうかは未定ですが、現在、駅のプラットホームでタバコを吸う人はいませんし、道路でタバコを吸いながら歩く人も珍しくなってきましたので、この条例を可決させて、実施することは有意義なことだと思います。飲食店から喫煙を無くすことは、禁煙者にとってはとてもありがたいことです。また、教育の現場から喫煙をなくすことはさらに有意義なことだと思います。タバコ臭い教員に教えられる子供はどんなに苦痛か。教員を尊敬することもできないでしょう。
(2)「エシカル」は可愛くないと意味がない
エシカル消費が叫ばれてから、ずいぶんと時間がたっています。日本は、なかなかエシカル消費が進みません。そんな状態の中で、「エシカルは可愛くないと意味がない」と主張し、エシカルを軸にしたかばんブランドが、「カワイイ」や「おしゃれ」だとして幅広い世代から支持を集めているそうです。
「リッチー・エブリディ」はアフリカのマーケットで調達したカラフルな生地を使っています。かばんに仕立て上げるのはウガンダの女性たちです。ウガンダで農業支援の非政府組織に携わっていた仲本千津さんが母親と立ち上げたブランドです。
仲本さんは、「エシカルは可愛くないと意味がない」と主張しています。なぜなら、「社会貢献を目的として購入する消費者はリピーターになりにくい」と考えているからです。
この「リッチー・エブリディ」は、現在、静岡伊勢丹で発売されている他、5店舗で常設されています。
実は、このような取り組みが他にも起きているのです。その心は、「エシカルは可愛くないと意味がない」なのです。
(3)主要企業が参入する農業関連ビジネス
葉物野菜を工場で自動生産する企業の登場があったり、クボタは農業の自動化の実験をしたり、ベンチャー企業から大手企業まで、農業への参入が多いのが近頃の傾向の一つなのですが、農産物流通への参入や農業の生産性向上ノウハウの提供まで、現在、多くの大手企業が農業関連ビジネスに参入しています。
「オリックス」:青果向けの物流網を持つファーマインドに2017年に資本参加したオリックスは、今春からトマトの仕入れを始めます。年度内には、ホウレン草、レタスなどの葉物野菜も取り扱います。3つの農協と交渉を進めていて、ファーマインドの低温物流センターを活用し、スーパーや外食産業に青果物を販売していこうとしています。
「住友化学」:米の種や飼料を農協に販売し、農家が作った米を農協から買い取る双方向の流通がビジネスの柱です。取引先の農協は現在の50から70以上に増やす計画です。
「トヨタ自動車」:クラウド上で農作業を管理し効率化する独自のシステムを開発し、経営指導で実績を上げつつあります。サービスを提供する農家・農業法人は60に達しています。
「ソフトバンク」:グループ傘下のソフトバンク・テクノロジーは農業や肥料、機械の品質や値段をウェブ上で比較できるサービスを2017年に開始しています。
「NTTドコモ」:水田の状況をセンサーで測るシステムを開発したベンチャー企業と組み、農家にサービスを提供しています。
(4)働く女性1000人、セクハラ調査、42%がセクハラを受けた
日経新聞社が、働く女性1000人にセクハラについて緊急調査をしました。その結果、セクハラを受けたことがある人は、42.5%でした。セクハラを受けた人の対応を聞くと、1位が「我慢した」(相手が社内の人だと61.3%、社外の人だと67.7%)でした。いずれも「仕事に悪影響が出るから」という認識のようです。2位は、「相談しても状況は改善・解消しないと思った」でした。
セクハラは、思った以上に、まだ、多いのですね。セクハラについて「社内に相談窓口がある」がたったの「24.8%」なのには驚きます。せめてすべての企業に「セクハラ相談窓口」は設けないといけないと思います。