☆☆疾走する社会保険労務士 島田弘樹☆☆     「働く人の笑顔と輝きのために」 -5ページ目

もっと謙虚に、もっと慎重に、もっと臆病に。



日本経済新聞2016/3/4 1:34

不適切ブログの社労士、懲戒取り消し求め提訴

 「モンスター社員解雇のノウハウをご紹介」と題したブログを開設し、厚生労働省から業務停止3カ月の懲戒処分を受けた愛知県の社会保険労務士の男性が3日までに、処分取り消しを求める訴訟を名古屋地裁に起こした。

 訴状によると、男性社労士は、実際にうつ病にさせる目的ではなく早期発見を促すためだったと主張。処分により兼務する税理士業務でも顧客との契約を解除せざるを得ず、不利益が大きすぎるとしている。


K社労士の件は各方面から批判が相次いでいるため、あまりコメントはしたくありません。


「保育園落ちた日本死ね!!!」
何なんだよ日本。
一億総活躍社会じゃねーのかよ。
昨日見事に保育園落ちたわ。
どうすんだよ私活躍出来ねーじゃねーか。
子供を産んで子育てして社会に出て働いて税金納めてやるって言ってるのに日本は何が不満なんだ?
何が少子化だよクソ。


とういうブログを政治家が、国会が、自分たちの都合のよいように「引用」し「利用」して(されて)いるような気がします。

ブログを書くことの意味をもう一度考えさせられる出来事が続いています。

以前、サラリーマンだった私が仕事でニフティサーブというパソコン通信(死後。。。)の掲示板を運営する「サブシス(システムオペレーター)」をしていたころが懐かしく思い出されます。当時は「ネット○○」というのが流行っていて、ネット上で女性になりすます「ネットオカマ」などがいろいろな話題になりました。2ちゃんネルが出る少し前です。

その時に、社内でニフティのステーション(営利団体である企業が運営する掲示板などのフォーラムのこと)を運営するためにいろいろな約束事を作りました。掲示板を読み書きする中で、小さなケンカは毎日のように発生していました。サブシスの権限で発言を削除することや掲示板内の発言について注意や指導を行ったこともありました。

当時はネチズン、ネチケットなどが厳格に叫ばれており、ネット上の書き込みで人を傷つけないための配慮、注意義務などを確認しあった記憶があります。

その後、インターネットの普及でネット社会は、無法地帯、なんでもあり、やったもの勝ち、だまされる方が悪い、弱肉強食、といったまさにカオス空間になりつつあります。というか、なってしまいました、かな。

そういう恐ろしい空間で、ネットによる書き込みは、もはや「自己責任」で片づけることが難しくなります。

ブログを書くことも、本当に怖いな、と思う瞬間がたくさんあります。

「言霊」という言葉がありますね。

言霊(ことだま)とは、一般的には日本において言葉に宿ると信じられた霊的な力のこと。言魂とも書く。清音の言霊(ことたま)は、森羅万象がそれによって成り立っているとされる五十音のコトタマの法則のこと。その法則についての学問を言霊学という。
言霊 - Wikipedia

私が社労士として、コンサルタントとして、多くの人に接するようになり、ブログを始め、著書を世に出すようになって、気がつくことがあります。自分の言葉には責任を持たなければならないし、自分が発した言葉には人を傷つけ、時には人を殺してしまうくらいの力あるのだ、ということです。

言葉には、本当に強い力があります。

私の子供のころには「不言実行」が男らしいと言われていましたが、今は「有言実行」こそ素晴らしい、という時代です。言葉で自分を鼓舞して追い込むことで、実力以上のものを引き出すことができるようになることがあります。

ケンカに勝つなんて簡単だよ、最後に「○○ちゃんのバカ!」って大声で叫べばいいんだから。こう言われていた子供のころ。

いじめの定番は「言葉の暴力」そして「言葉を奪う暴力」です。

さらにweb2.0時代はインターネット社会のブラックホールの中に個人の「言葉」が容赦なく吸い上げられていく状態になりました。

そしてスマートフォンとsnsの普及により、年齢国籍性別民族宗教などのあらゆるジャンルを超越した新しい「言葉」を駆使するような、魑魅魍魎のうごめくネット社会が形成されています。

そんな中、言葉の重みや重要性が、「表現の自由」「自己責任」「個人情報」というきれいごとでどんどん汚されているような気がします。こんな人がこんな言葉を使うのかな?といったことが、ネット社会の匿名性から垣間見えるような気もします。

でも、自分の言葉で誰よりも傷つくのは自分自身です。その痛みを分かった上で他人に投げかけないと、大けがをすることになると思うのです。

もはや、このネット社会を止めることはできないと思いますし、これからもネット社会は進化していくのでしょう。

ウェブログとして自分が世の中に残した痕跡は消えないのです。だからこそ、世の中にはもっと謙虚であるべきだし、使う言葉にはもっと慎重になるべきで、個人はもっと臆病になっていいんじゃないかな、と思う小心者の独り言になりました。。。



経営労務レポート2月29日号

いつものように取引先の社長さんあてにお送りしました。テーマは「同一労働同一賃金」についてです。



経営労務レポート1月31日号

今月も取引先の代表取締役宛にハガキで送ります。
今回から新しくお送りする新社長には、サラリーマン時代に公私ともに大変お世話になりました。
当時の野球チームの監督で運動神経抜群の方です。
ちなみに私は当時、俊足貧打の外野手としてセンターを守っていました。。。