
子供の頃は悪いことしたら、ナマハゲのような怖いものが出てくると言われて、それが怖かったので誰が見ていなくても悪いことはしませんでした。
今から考えれば悪いことをすると自分自身が悪に染まっていくわけですから、それは何よりも怖いことなので、悪いことをすると怖いものが出てくると言うのは、ある意味本当のことであったと思います。
そして、それが絶対的な倫理観の元になっていたように思います。
ところが、最近はそういうことを言う親は少なくなってしまい、人様にご迷惑をかけるようなことはしてはいけないという程度で、誰が見ていなくても怖い存在がいつもみているぞ!みたいな絶対的な心のブレーキが失われつつあるように思われます。
人を虐めたり、万引きしたり、不正をしたりすることは、人様に迷惑をかけるだけでなく、子供の頃は怖いものが出てくると言う言葉で象徴されていたように、人間としての尊厳が蝕まれて行く自分自身に対する自殺行為であることを、大人になった今も忘れてはならないと思う訳であります。