最近、多くのサイトやブログで非線形を考慮したという文言をみかけます。
何かの流行なのかなと思ったりもしますが、価格変動も突き詰めれば非
線形を考えざるを得ないので自然な流れかもしれません。
しかし! Σ(゚д゚;)
非線形はパソコンの性能も飛躍的に向上したとはいえ、扱うには非常に難
しいことに変わりはないのですねえ。非線形とは言葉通り線形ではないの
ですが、
この線形ではない
ということを軽く見ると即座に挫折することでしょう。それ程に、それなりの知識
が求められるということです。ブログの中の人の知識は期待するほど上質では
ありませんので言える立場ではないかもしれませんが、
システムトレードの枠に留まっている知識では
非線形に手を出してはいけない Σ(・ω・ノ)ノ!
と思います。まずは線形を前提に、その範囲で最も効果のある売買戦略を考え
ることが先決です。そうでなければ、
やる気を失う ( p_q)
ことになるでしょう。そうとは言っても、重要であるなら無理にでも手を出したいと
思うのが人の欲でしょうか。ということで非線形とはどのようなものかを極簡単に
解説してみようと思います。
【非線形って?】
まず線形を知ることから始めないといけないですねえ。線形とは解析的に解が
求められます。要は解が導ける範囲で数式が存在するということです。対して、
非線形は解析的に解けないのですね。要は一般的な数式で表せないのです。
そして、非線形はカオス分野と密接な関わりがあります。
ちなみに非線形は非線形微分方程式という形で扱われます。代表的な非線形
微分方程式として、
単振り子運動 ⇒ 楕円関数 ⇒ 暗号理論などに使われている
ローレンツ方程式 ⇒ 連立非線形微分方程式 ⇒ ローレンツアトラクター
がよく紹介されます。今回は有名なローレンツアトラクターを生成するローレンツ
方程式を紹介しましょう。ローレンツ方程式は、
で表されます。X・Y・Zの三変数による時間関数です。ちなみに一般的には、
a=10
b=28
c=8/3
が代入されます。つまり、
となりますねえ。これはX・Y・Zに値を代入してあげればグラフは作成できま
す。そして、このグラフが曲者なのですねえ。ちなみに微分方程式をExcel
で解くには差分方程式に変換しないといけないので、ここではオイラー法を
使用します。
Excelで3D表現がし難いのでXとYの散布図、YとZの散布図、XとZの散布図
を載せますね (^O^)/
XとYの散布図
YとXの散布図
XとZの散布図
どの散布図も2点を中心として値が変化している感じです。でも周期性は無い
のですねえ。さらに、少しの値の変化で大きく形状が変わることから、
初期値鋭敏性 (ノ゚ο゚)ノ
という性質もあります。このように初期値によって大きく結果が異なり、さらに複
雑怪奇な動きであることをカオス現象とも呼びます。ただ、カオス現象が引き起
こされるような、
初期値
などの環境は未だによくわかっていません。カオスを体験することは上記のよう
に具体的な値を入力し続けることで可能ですが、カオス現象を意図的に引き起
こさせるような条件設定は難しいとされます。
既に話についてこれない方も多いと思いますが、非線形を学ぶということの難し
さは理解できると思います。
ということで、非線形へのアプローチのススメなんてのは簡単にできることでは
ないのですねえ。カオス現象を表す何かがわかれば応用もできると思いますが、
それには数論分野と物理学分野を相当に、たっぷりと勉強しないと難しいところ
です。
この記事から感じ取ってもらいたいのは、
難しいこともいいけど、
難し過ぎると逆にデメリットが働き
ますよ (^O^)/
ということです。今のレベルを十分に認識し、外部からの余分な情報に左右される
ことなく着実にレベルアップする道を確固たる意志で突き進んで欲しいということな
のです (;^_^A
ちょっと解説が大雑把になりましたが、伝えたいことは非線形が何たるかにはな
いのでご勘弁を (*゚ー゚)ゞ
余計なお節介でしたかねえ・・・