高頻度取引から考えること | SystemTradingのブログ

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システムトレードに関するブログです

さて、High Frequency Trading、いわゆる高頻度取引の環境が日本

においても整備されて様々な議論がされておりますが、不毛な議論

が多いような気がします。というのも、

 

 

なぜHigh Frequency Tradingなのか?

 

 

について語られることがないからです。議論されることは精々、

 

 

・ 市場に対する影響とか

・ 個人投資家に不利になったのではないかとか、

 

 

想像の域をでない範囲でしょう。いづれは膨大なデータをもって詳細に

現実的な影響力が語られると思いますけどね (・・。)ゞ

当然、売買につながらない「High Frequency Tradingが与える影響」など

という意味の無いテーマは扱いません。テーマにしたいのは、

 

 

なぜHigh Frequency Tradingなのか?

 

 

です。取引する時間が極限まで小さく理由を考えることで得られるヒン

トを考えた方が、影響力を考えるよりも余程建設的ではないかと思いま

す。では、

 

 

取引する時間を極限まで小さくする意味は?

 

 

を考えて行きましょう・・・といいたいところですが、実は、

 

 

 

取引する時間を極限まで小さくする意味は

既にブログに書いてあります Σ(゚д゚;)

 

 

 

のですよ。ブログ開設初期から読まれている方は予想がつくのではない

かと思います。参考記事を載せておきますので読んでみてください。

今回は参考記事への追加的内容となります。

参考記事は下記の載せておきますので参照してくださいね (^-^)/

 

 

 

参考記事一覧

・ フラクタルから見るタイムフレームの性質

・ 時間枠に対する過剰最適化

・ 価格の解像度と過剰最適化

・ 時間枠とパフォーマンス

・ 時間と価格の比?

・ 時間と価格が1対1になるということ

・ 周期とテクニカル分析の融合 ①

・ 周期とテクニカル分析の融合 ②

・ デイトレとスウィングの関係

・ あらゆる市場に対応する売買戦略

 

 

 

そして以下より追加的な内容を解説していきますね♪

まず時間と価格変動を表す図解から先に示して順に解説していきます (^-^)/

 

 
HSF-SystemTradingのブログ-HFT1

 

上図は、現在時間であるTから1期先になる「T+1」の価格変動の例です。5分足

とすれば「T+1」は現在から5分後となります。

 

 

順調に5分後に向けて現在の価格水準から上昇してくと仮定しましょう♪

 

 

一方、下図は「T+Δ」の地点は5分未満の地点となります。順調に5分後に向け

て上昇しているわけですから、5分後よりも値位置は低いポイントになります。

そして、

 

 

 

Δが小さくなればなるほど値位置は現在Tの位置に近くなる

 

 

 

わけです。つまり、取引する時間が小さいほど価格の動きは小さくなります。こ

れは当然と言えば当然です。この時間の小ささがミリ秒になれば、

 

 

銘柄の刻み単位での変動

 

 

に恐らくはなると思います。では取引する時間が小さくなると何が連動するので

しょうか?

それは参考リンク先にあるように、

 

 

ドローダウン以外のパフォーマンスが向上する

 

 

ことになります。これは検証してみれば誰にでも同じ結果がでます。以上から

考えられることは、

 

 

Δの値が大きくなればなるほど変動幅が大きくなる ≒ リスク量が増加する

 

 

ことを意味するわけです。これを分布的側面から考察してみましょう (^-^)/

まずは5分足と仮定した「T+1」を意味する標準正規分布を作ってみ

ました。

 

 

X軸はパフォーマンス

Y軸は確率

 

 

と仮定します。5分足は5分間隔なので価格変動のブレが大きくなりますよね?

それを確率の間隔を空けて表示することで再現しました。 

では「T+Δ」のΔを5分足の1/100にしてみましょうか o(^▽^)o

 

 
HSF-SystemTradingのブログ-HFT2

 

 

 

 
HSF-SystemTradingのブログ-HFT3

 

 

 

隙間が埋まった状態の間隔になりました。これが何を意味するのか?

確率密度関数においては面積が確率となります。つまり、

 

 

面積 = 間隔×パフォーマンス頻度

 

 

であるため間隔が広ければ広いほど面積が増えて、対象となるパフォー

マンスの確率が上がります。同時に、前後のパフォーマンス確率へ移行

するときの確率差も間隔が広がれば広がるほど大きくなります。

対して間隔が狭い場合はどうでしょう?

 

 

間隔が狭い ⇒ 前後のパフォーマンス確率の確率差が少なくなる

 

 

ことになりますよね。つまり、Δが小さくなればなるほど、リスクが拡大す

る過程が小刻みになるわけです。こうしてHigh Frequency Tradingの特徴

は、

 

 

取引する時間間隔が非常に小さい

 ⇒ ドローダウン以外のパフォーマンスが向上

 ⇒ パフォーマンスの分布間隔が狭まりリスク量が減少

 ⇒ 安定度合が高いディールが可能

 ⇒ ただし、上記のプロセスを行うと取引量は増大

 ⇒ 常に極小の時間間隔が求められる

 ⇒ ドローダウンに対する対処は別途必要

 

 

となる、もしくは予想されるのですね!ただ、これらの確率的優位性は中心

極限定理を根底とした場合に限るはずです。価格変動が中心極限定理を根

底にしない場合は、

 

 

連続したディールの最中に何らかの影響を市場に与える

 

 

可能性があります。例えば、初期値鋭敏性が存在するカオスティックな変動

があるとすれば、初期値ポイントにおいて大量かつ高速な売買がボラティリティ

に影響を与える場合、

 

 

理屈を伴わない極端な変動をする可能性

 

 

があります。これはカオス変動をExcelとかで組んでみるとわかりやすいかも

しれないです。パラメータにある値を入力すると、他のパラメータの時の形か

らは想像ができない動きが現れることと同じ理屈です。

 

 

多くのパラメータでは大きな変化はないが、

ある値をパラメータにすると複雑怪奇な形

になる

 

 

ことから定期的に理屈を伴わない極端な変動をする変動に対する説明には

なりそうです。ちなみに、ドローダウンに対する対応策が戦略に備わっていれ

ば、マイナスリターン方向への動きが加速するため、より極端な変動をする可

能性もあります。

ここで述べたことは想像の域を出ませんので参考程度で宜しくお願いします。

そして、

 

 

考察から推測される内容をいかに役立てるか?

 

 

がHigh Frequency Tradingの考察において重要なことです。それについては

別の記事で扱おうかと思います (^O^)/

 

 

 

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