放送大学で学ぶようになって、「エネルギーの出入り」という考え方に触れることが増えました。「ダイナミックな地球」の中で「地球システム」という考え方が出てきます。システムとは、そのものを構成している要素の集まりで、各要素は互いに影響し合っています。各要素はサブシステムと呼ばれていて、それ自身を成り立たせているさらに細かい要素からできていて、ます。同じようにその細かい要素も互いに影響し合っています。そして、太陽光に端を発するエネルギーが地球システムをどうめぐるか、そこで何が起きているか・起きたかについて学びました。

 

 以前は、エネルギーという言葉を改めて考えたりしたことはなく、「ご飯を食べて元気が出る」とか「何か感動的なことがあり、精神的に鼓舞される」「機械類の原動力」程度にしか考えていませんでした。そういうこともあり、「総合人類学としてのヒト学」で「人類史におけるエネルギー消費量の変化」の図を見たときはやや目が点になる思いでした(時期的には、「ダイナミックな地球」より先に履修していました)。

 

 ただ、ここまでいくつかの科目を学んできて思うのは、「何かが入り、そして出て行く」というのが共通点であることです。そして、その何かは入ってただ出ていくだけではなく、そこにあるものに何らかの影響を与えて出ていきます(影響を与えずに出ていくものもありますが……)。それから、そこにあるものは、影響を受けても、元に戻るものもあれば、そうでないものもあります。

 

 「運動と健康」呼吸器・循環器、「数学」関数、「総合人類学としてのヒト学」通過儀礼、「化学」「物理」熱力学、「中高年の心理臨床」中年の危機、などなど。

 

 当たり前のことにやっと気付けただけなのかもしれませんし、そもそも「発見」ですらないのが現実でしょう。それでも、学んだうえで思い至ることができた気持ちもあり、嬉しくもあります。