ファーストは全く納得いくドラムが叩けなかった。

頭でっかちになっていたのだ!

ヘヴィーメタル、ハードロックなどテクニカルな音楽を好みやってきた自分にとってはシンプルなロックなんてお茶の子さいさいだと思っていた。

頭ではシンプルさ、グルーヴなどの格好良さは理解したけど、難しいフィルもないシンプルなビートなどぶっちゃけ余裕だと思ってた。

だってギガはBPM(テンポ)180以上のツーバス踏んでたんやから余裕っしょ。

ところがどっこい、
ここで自分のリズムの弱さを痛感‼

ヨレヨレやん‼

こんなんではまったくのれへん。

シンプルセットなった途端、フィルインも限られ、引き出しがなーい‼

タタタタ、タタトン…。

チャイナシンバルも、ロートタムもあらへん…。

リズムで勝負‼

わかっちゃいるけど、下手すぎる。俺ってこんなにも下手くそやったんや…。
バスドラムも2つない。
高速ツーバスももう踏めない。

ドラムだけ裸にしたら(ドラム以外の音をOFFにしてドラムだけの演奏を聴く)僕はこんなにもリズムが悪く、引き出しもないドラマーだったのか!
パッションどころか、気持ち一つ入れられない。クリックに合わせる事で精一杯だからだ。しかも、ズレズレヨレヨレ…。

チューニングもめちゃくちゃ。
タッチもバラバラ。
ハチャメチャドラム…。

頭でっかちの自分に愕然とした。

落ちるしかなかった。

レコーディングを終えても、何週間も落ちた。

スティックを握るのも嫌になった。

これまで誰も教わった事もないし、基礎練習なんて全くやってこなかった。
思えば昔から勉学は苦手だったし、教科書っていうのが大っ嫌いやった。

※基礎を怠るものは基礎で泣く※

僕はドラムの事、全然理解してなかった。
今でもまだまだだし、もっともっと知ろうと努力してる。
基礎もある程度練習するようにはしてる。
しかし、その当時はとにかく嫌だった。 教則ビデオ見ても、あの独特な暗い雰囲気がどうも嫌だった。音を楽しむって書いて音楽なのに、全く講師の先生楽しくなさそう。しかも、全くロックなんて感じないし、パッションもゼロ。
何が楽しくてこんな事やらなきゃいけないんだとずっと思ってた。
(今でも、そんなに好きではないが)

でも、全てを否定するのは大きな間違いだった。
基礎は言葉の単語だとしたら、単語を知らないと相手に上手く話し伝える事もできない。

ドラムの先生だって先生なりの努力や思いがある。素晴らしい事だと今ではわかる。

その当時少しは気づいたと思うけど、なかなか納得できなかった。

なんでもかんでも、学校や先生に教わるのはどうも個性がなくなりそうで嫌だった。
みんな同じになってしまうし、自分が楽しく始めた事に、学校の宿題みたいにやるのはどうも気が進まなかった。多分僕の性格でいったらきっとドラムが嫌いになると思う。

だから、これで良かったんだと思う。独学できて良かったと今は思っている。
まだまだだけど、新たな発見を見つけ、少しでも前に進むとめちゃくちゃ楽しいし嬉しい。

そして、泣く泣く基礎練習を始めて、グルーヴを見つめ直していった。


続く…。



三点セットに挑戦!
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