今日は,3.11.もう7年が経った.新聞で読むと,高台移転や公共設備の多くはほぼ完成みたいに書いてあり,昨年見た段階で造成の途中だったのからは急ピッチで工事が進んだようだ.被災された方々は特に高齢の場合は元に戻るのは容易でなさそうだ.

新燃岳,昨日の比較的大きなブルカノ式爆発は,1,4,6,10,13,13,18時,今日は,4,7時にあったようだ(NIED-JMAの地震連続波形[新燃岳南西]による).今朝7時46分の爆発の映像.爆発の瞬間はなかなか迫力があるが,Imuraさんがツイートで指摘しておられたように,上昇した噴煙は薄くガスが主に抜けている.つまり新たなマグマの供給は少なくて噴出溶岩内の(結晶化に伴う?)ガス圧の高まりによってブルカノ式の噴火が生じているのかもしれない.
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この爆発のNIED-JMA地震波連続波形↓
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溶岩流の垂れ下がりは少しは進んだろうが遠景からでは良く判らない.斜面の角度は22度くらい.結構粘性が高いが,この程度で過剰圧が発生するかどうかは微妙な処(Sparks, 1978 JVGR).発泡した溶岩の強度が破砕強度が小さくなってブロックが粉砕される過程(雲仙1991で観察された)が生じるかどうか.1991年雲仙平成溶岩の粘性率は2-4*10^10 Pas (須藤他1993地調月報).雲仙でも1792年の新焼溶岩流は粘性が1桁小さく(1-10*10^9 Pas, 同),火砕流は全然発生せずに,溶岩流の先端を見る見物客が多く屋台まで出たそうだ.

今日の11時29分の鹿児島県による溢れ出し溶岩の映像.
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国土地理院からのSAR画像,3月10日12時分.ソースのURL:
火口内溶岩の厚みは70m位あるらしい,この厚みで直径700mとすると,体積は2.7×10^7 m^3 になり,2011年の火口内溶岩の倍近い.*3月12日にアジア航測から発表された体積は,1.5×10^7 m^3で2011年の火口内溶岩と同じ体積に見積もられている.基線長で見られた深さ10㎞(Kozono et al.2013 BV)の溜りの膨張は大方が解消されているようだ.
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国土地理院の基線長:えびのー牧園,一昨日までの分,噴火前の伸長の8-9割で変動は殆ど認められない.(図の右下をクリックすると毎日のプロットが見れます)
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2011噴出物については,かなり早とちりの仕事をしてしまったが,今出ている溶岩中では脱ガス過冷却で結晶作用が進行しているのだろう.Mujin and Nakamura(2014)Geology, Mujin et al. (2017) Amer Min.を読まねば.

今日夕方の大浪池からの鹿児島県映像.幅と長さが大きくなったように見える.流れ下った距離(水平)は100m弱程度?昨日からとして毎時数m程度の流下速度.厚さが40m,傾斜が22度として粘性率は6*10^9 Pasと求まる.まあ,そんな処だろうか.これだけ粘性率が高いとレイリー数は小さくて溶岩内で対流はとても起きそうにない.
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今日は23時までで爆発は4時台のもの2回と7時台のもの1回の3回しか起きていないようだ.