Tatsumi et al.(2018)の鬼界カルデラ中の巨大溶岩ドームの話はインパクトが大きいが,それに関連して,今日,TUENOさんから幾つかコメントを貰ったので紹介させて頂きます.

TUENOさんからの情報で,カルデラ噴火直後の大きな溶岩の活動は,阿蘇でも認められているとのこと.星住他(1997)火山学会予稿( https://www.jstage.jst.go.jp/article/vsj/1997.2/0/1997.2_5/_article/-char/ja/ )のボーリング柱状図にある中央火口丘初期の岩体(80-90ka)は厚さ500mを越える塩基性の溶岩で,組成は少し異なるが鬼界カルデラの巨大溶岩ドームとある意味似た活動なのかも知れない.さらに,宇都他(1994)火山学会予稿( https://www.jstage.jst.go.jp/article/vsj/1994.2/0/1994.2_211/_article/-char/ja/ )では,このカルデラ直後(<2ka)の厚い溶岩は玄武岩質安山岩が卓越し,角閃石デイサイト,黒雲母流紋岩等で,現在の中央火口丘と類似するものの,角閃石斑晶を含む特徴があることが記されている.同時期のテフラ量は4km^3程度(宮縁他2003)程度なのだが,宮縁他(2003)ではカルデラ直後の溶岩流の体積は70㎞^3に達することが考えられており(Komazawa, 1995測地学会誌の重力データ)カルデラ噴火時の1割以上の量のマグマが噴出している.

TUENOさんの考えでは,ヴァイアス型カルデラのリサージェンスも浅い溜りの大きな膨張によるし,姶良カルデラでの桜島の活動も薩摩テフラのように10㎞^3越えの活動が起こっている.カルデラ噴火の直後には給源からのマグマ供給の余波があるのは一般的な事かも知れない.