ニュースで株価の変動が話題になることが多いが、最近の低落についての予測をしたアナリストの記事を見て、笑ってしまった。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150825-00000045-bloom_st-bus_all
「サイクル」とか、「シナリオ」とか、私にとって割と身近な火山噴火予測でも使われる議論がそのまま出てきていて、おまけに記事の書き方があまり良くないせいか、怪しげいっぱい、という感じを受けた。
サイクルにしても、シナリオにしても、過去のデータの解析から得られる周期性やパターンに基づいているのだろう。経済にしろ火山噴火にしろ、環境条件の多数の要因が同じ条件だったら同じ周期性やパターンが現れるかもしれない。しかし通常は環境条件は変化していくので、「もし他の要因が影響しないとしたら」とか、「周囲の条件が一定であれば」という、タラレバ議論であって、それらの仮定は保障されていないことが大半である。
例えば、東北日本や富士山での噴火シナリオや地震シナリオあるいは周期性は、2011.3.11の巨大地震で応力場が大きく変わって影響を受けるかどうか評価はされているだろうか(当方勉強不足なのでされているかも知れませんが)。あるいはよく噴火未遂のマグマ貫入事変が生じるが、それによる地盤浅所の応力状態の変化,地下水系の変化は、次のマグマ上昇のサイクル、シナリオに影響しそうである。また,溜り周囲の母岩は時間と共に熱せられ力学応答が変化すると思われる.
株価や噴火のように多数の複雑な要因が関係する現象では、経験的な見かけの周期性やパターンを抽出することは重要で有用ではあるが、それらを成り立たせている前提条件を詳細に把握するのは容易ではなさそうだ。
そういう意味で、サイクルやシナリオに基づくタラレバ議論は一応の目安としてあっても良いが、それを予測とするのは少しおこがましいのではと思います。