なんともとろいものだが,今頃丁度1年前の噴出物の分析なぞを行っている.霧島新燃岳2011年白色軽石中の斜長石斑晶
 
灰色軽石では高An(=Ca/(Ca+Na))斜長石と低An斜長石が含まれていたが,今日見た範囲(20斑晶)では高An斜長石は殆どないようだった.
 
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これは白色軽石の中でも縞状になったものの灰色の部分に含まれるもの.リムに逆累帯構造が見られ,コアもやや白い(=平均原子番号が高い=高An).高Anのコアの部分には輝石や燐灰石の包有物があり,元々はメルト包有物に由来するものが低温で結晶化したもののようだ.
 
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これも灰色縞中の斜長石と輝石の集合斑晶.斜長石はコアとリムでやや高Anであるがそれらと輝石は共存しているようだ.
 
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これは白色軽石部の斜長石斑晶.パッチ状にややAnの高い(白っぽい)部分が含まれるが,このようなパッチ状累帯構造は恐らく,元々は部分溶融等でメルト包有物が生じた斜長石が低温マグマ中で結晶化したものかも知れない.斜長石のMgO, FeO*量は低温でアニーるされたものは低いので高温で晶出したものとは判別ができる.
 
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これも白色軽石部中の斜長石斑晶.一つ前のものもそうだが,リムでは低Anだが,少し内側にやや高いAnの累帯構造が認められる.分析して少しずつ判ってもなかなか論文に纏めるような形にできないのが辛いところ.