勉強・観察力不足の赤恥記です.

2000年の3日地質巡検で富士周辺を廻った時,火山ばかりでは面白くないと,駿河小山付近で採石場を見つけて行ってみると,大規模な礫層の露頭が一面に見られ,これが丹沢衝突帯で生じたモラッセ堆積物かといたく感動した.

今年の6日地質巡検でも足柄層を見に行ってみようと思い,念のために予め電話で予約した.行ってみるとソウテツコウサンの横山所長が出迎えられ連れて行かれた露頭一対の2面を見るように指定された.一応観察すると東面(露頭走向は南北)では急傾斜(西落ち)の砂層が少量含まれる礫層で,西面(走向はN20E)では上位に砂層,下位に礫層が見掛け上水平に分布していた.礫は大半が丹沢石英閃緑岩,緑色片岩等でよく円磨されており淘汰は悪い.見かけでも数10m以上の塊状の礫層堆積物でどのような過程で生じたのかあれこれ議論した.急傾斜の砂層は断層に砂が入ったのかねえ,とかいいながら.17時になったら採石場は閉めるとのことで,観察は1時間余りで終えた.前回はいろいろな露頭を勝手に廻って,全部礫層で印象づけられたのだが,今回は1か所でちょっと釈然としないまま透間を後にした.

宿舎(国立中央青少年…)に帰って,夜のMeetingの前に少し文献でもみとくかと,角田史雄(2002)の地質図を見ると,付近の走向は南北(やや東に振っている)で極めて急傾斜に描いてある.はた,と気付いたのは,わずかに含まれる急傾斜の砂層である.断層とか思っていたが,あれが層理なのだ!露頭西面の水平な層境界はその走向が露頭面の層境界と一致していたから見掛け上水平に見えただけだ!ヤラレタ!横山所長も人が悪い.良い酒の肴にされたことだろう.

現場での地質観察の試験をされ見事に落第だった次第.その後のMeetingでこの話をしたのだが,学生さんは,ふ〜ん,といった感じだった.